コンセントを1連(2口)から2連(5口)に拡張・増設する

1連コンセントを2連に交換するDIY・工具
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 よく使う場所のコンセントが電源タップにタコ足配線気味になっていたため、見栄えを良くすることと埃によるトラッキング火災を防止することを目的に、コンセントの口数を増やすことにしました。

 一般的なコンセントから2連のコンセントへの変更は、約2倍のスペースが必要になります。また、コンセントは柱や鉄骨などの障害物のあるところには増設・拡張できません。

 コンセントの交換や増設は電気工事士の資格が必要です。すべての作業は自己の責任に基づいて実施してください。

 このページは電気工事士の資格を取得したばかりの方や、作業を久しぶりに行う方を対象にしています。資格のない方は業者に依頼するか電気工事士の資格を取得してください。

 電気工事士の資格を取得しておくと家庭内のちょっとした工事ができるため本当に重宝します。今流行りの学び直し(リスキリング)を考えている方は実用性の高い資格の取得を検討されてはいかがでしょうか。

 以下のページをご覧いただくと電気工事士資格の取得に関するあらましを理解することができます。

第二種電気工事士の資格取得にかかる費用は約5万円
【2022年(令和4年)】第二種電気工事士の資格取得にかかる費用について説明しています。筆記試験と技能試験の試験会場がどこになるかについて気になる方も必見です。(誤字脱字修正&追記しました)
知識ゼロからの第二種電気工事士筆記試験の対策法
第二種電気工事士の筆記試験について、合格した経験に基づいて試験対策についてまとめています。筆記試験は出題内容をしっかり理解した上で、過去問を数回繰り返して解くことで合格可能です。

 ※「5口」に変更したにもかかわらずタイトルが「6口」だったので修正しました。

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コンセントの交換・増設【準備編】

コンセントの交換・拡張を検討する前に

National 製の旧型コンセント

 古いコンセントを新しいコンセントに置き換えるだけの場合は、基本的に既存の器具を新しい器具に交換するかたちになります。配線は(芯線を剥き直した上で)そのまま差し替えるだけです。このパターンは、2個口コンセントを3個口コンセントに変更するといったものになります。

 一方、通常のコンセントを2連のコンセントに変更する場合は、壁の開口部を拡張してから増設することになります。今の倍のスペースが必要です。また、壁の内側に障害物があるかどうかを事前に確認しておかなければいけません。

 コンセントボックス(スイッチボックス/パネルボックス)は、柱や間柱の側面にビスで固定されていることがほとんどですから、既設コンセントの片側には新しいコンセントを増設することができません。そういうことを踏まえた上でコンセントの増設を検討します。

 今回は洗濯機を置いているスペースのコンセントがタコ足配線気味になっていたため、コンセントを2連に変更することにしました。

 必要部材を購入したり交換作業を行ったりする前に、壁の内側の障害物の有無を把握してその位置を確認するとともに、内部の配線を確認しておくことが重要です。
 そうすることで必要な工具と適切な部材を間違いなく揃えることができます。

 下地探しは以下の製品が定番です。こちらの下地探しは昔ながらの単純な構造ですが、その分使いやすくて安価です。

【DIY】下地探しは石こうボードの開口場面で重宝する
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作業に必要な工具を用意する

必要な工具

 作業に必要な工具を揃えます。

・プラスドライバー
・マイナスドライバー(刃先5.5mm)
・VVFストリッパー
・引き回しノコ
・検電器&テスター

 VVFストリッパーはケーブルや芯線の切断、ケーブルや芯線被覆の剥離に用います。古い芯線はそのまま再利用せずに剥き直してぴかぴかの銅線を出してから配線します。

 マイナスドライバーは刃幅が5.5mmのものを使用します。一般的な工具箱に入っているマイナスドライバーは刃幅が6mm以上のものになり、器具の電線外し穴に入れることができないことがあります。

 引き回しノコは石こうボードの切断に使用します。一般的なノコギリは狭いところで使用できませんので刃幅が小さいものを用意しておきます。

 この他にも以下の道具があると便利です。

・水平器
・懐中電灯 or LEDランタン
・掃除機
・ウエス
・マスク

 水平器があるとコンセントを取り付けるときに水平を簡単に確認できます。

 それから、ブレーカーを落として作業を行いますので灯りとなるものが必要です。また、石こうボードを切り開くと屑が舞うため、掃除用品やマスクがあると便利です。

 以上の工具や道具を用意しておきます。

ホーザンのVVFストリッパーP-958は電気工事士技能試験の定番!
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コンセントの交換に必要な部材を用意する

必要な部材

 コンセントの増設に必要な部材を揃えます。

・交換用のコンセント 2個(または2種)
・コンセントボックス
・コンセントプレート
・VVFケーブル
 (コンセントの接続用)

 今回は「アース付きの2口コンセント」と「3口コンセント」を選びました。ここではパナソニックのフルカラーシリーズを選んでいます。パナソニックには他にコスモシリーズワイド21等があります。

 コンセントは必要なものを選んでください。「6口コンセント」にしたい場合は「3口コンセント」を2連で取り付けるだけです。

 単純なコンセントはいずれも数百円とお手頃価格で入手できます。ここにあるものは全部合せて1,500円程度です。どれも大型ホームセンターで簡単に手に入ります。後付け用のボックス以外は小型ホームセンターにもあります。

 普通のコンセントを2連コンセントに変更する場合は、既設のコンセントボックス(壁の裏に収まっている配線用のボックス)が使えません。そちらも交換する必要があります。新しいコンセントボックスは後付けできる製品を選ばなければなりません。ここでは未来工業のパネルボックス(あと付けはさみボックス)を利用しています。

 コンセントボックスが使用されていないこともあります。また、コンセントが挟み金具で固定されていることもありますので施工前によく確認してください。

優れた機構引っ掛け金具

 後付けできる製品(未来工業のパネルボックス)は、開口部にボックスを嵌め込んでからネジを締めていくと、金具がせり出して壁(石こうボードや構造用合板)の間に挟まって固定することができるようになっています。これはひじょうに優れた製品です。ただし、小さなホームセンターには置いていないことがあります。

 コンセントプレートは既存のものが使い回せたとしても、傷が付いていたり黄ばんでいたりするので交換されることをおすすめします。価格は100円前後と安いです。

 必要な部材を工事日までに揃えておきます。各部材に問題がないかどうかも点検しておきます。

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二つの器具を渡り線で接続する

VVFケーブル1.6mm2芯

 複数の器具を設置する場合は、渡り線を用いて器具同士を接続する必要があります。VVFケーブルの被覆を剥いて電線を取り出して渡り線として使用します。

 今回は既設の配線がVVFケーブル1.6mmであったため渡り線も1.6mmを使用しています。VVFケーブル2.0mmが使用されている場合は渡り線も同じ2.0mmにします。電線の太さによって許容電流が異なります。

コンセント器具の接続

 芯線被覆を規定どおりに剥いて器具同士を接続します。差し込みが甘いと発熱や焼損の恐れがあります。

 配線や渡り線等は以下のページを併せてご覧ください。

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通常のコンセントを2連コンセントに拡張・増設する手順

既設のコンセントの取り外し

コンセントの取り外し手順

 ブレーカーを落として電気が来ていないことを検電器で確認します。

 コンセントプレートは下部の凹みにマイナスドライバーを差し込んでひねると外れます。

カバーを外す

 白い外枠の上下にある小さなネジを外してコンセントプレートの枠を取り外します。

連用取り付け枠を外す

 連用取付枠の上下にあるネジを外して器具を取り外します。

器具を引き出す

 これで器具が外れました。

ボックス内の確認

 器具を引き出すと奥のケーブルも少しだけ出てきます。

 器具は壁の開口作業の邪魔にならないところに避けておきます。

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石こうボードの切断による壁の開口

新しいボックスの型どり

 コンセントボックスを壁にあてがって開口部を鉛筆でケガキます。

 コンセントボックスは既存の穴との位置合わせを慎重に行う必要があります。

鉛筆でケガキする

 ケガキした部分を確認します。それから、ケガキした線に沿って壁を切り開いていきます。

 石こうボードの粉が散乱するので新聞紙を広げたり、周囲を養生したりしておきます。粉が掛かってはいけないものは片付けておきます。掃除機も用意しておきましょう。

引き回しノコで開口する

 部分ごとに切り進めていきます。石こうボードは粉が舞いますのでマスクの着用をおすすめします。

 開口部がはみ出してしまうとコンセントプレートをはめたときにも見えてしまって不格好になります。

 石こうボードの切断は以下の引き回し鋸(廻し挽き鋸)がおすすめです。替刃は別売ですが切れ味抜群でコンパクトです。

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引き回し鋸はコンセント増設作業における石こうボードの開口作業に最適です。これはDIY用として1本持っていると活躍する場面があります。

内部の確認

 穴はぴったりに開けないとコンセントボックスが入りません。微調整が必要になります。

桟と補強板の一部を除去

 今回の作業では左側に桟と棚を補強するための板があったため開口に時間が掛かってしまいました。

 壁の裏側は下地センサー等で入念に調べておくことをおすすめします。また、電動工具のマルチツールがあれば作業が一段と捗ると思います。

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既設のコンセントボックスの取り外し

固定用のネジを外す

 コンセントボックスは左右のどちらかが柱や間柱にビスで固定されています。ビスを外すと取り外すことができます。

 器具は挟み金具で固定されていることもあります。その場合には挟み金具を壁の裏に落とさないように気をつけてください。

スイッチボックスを外すスイッチボックスを取り出す

 コンセントボックスが外れて上から来ているケーブルに引っ掛かっている状態です。向きを変えて引っ張り出します。

 コンセントボックスを取り外すためには、手間に付いている器具を外す必要があります。

再度の検電

 器具を外すときにはブレーカーが確実に落ちていることを確認した上で、検電器を使って電気が来ていないことを確認します。

 作業前にブレーカーを落としている場合でも、器具や電線に触れる際は念のために再確認しておきます。

芯線を剥き直す

 器具を取り外した後に、くすんだ古い芯線(銅線部)を切断しておきます。

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新しいコンセントボックスの取り付け

新しいボックスを固定する

 ケーブルをコンセントボックスの穴に通してから、コンセントボックスを開口部に埋め込みます。歪んでいる場合はコンセントボックスを一旦取り外して開口部を微調整します。

 水平にした状態で角のネジを回していきます。今回は右側に柱があるため右側のネジ2本はほとんど回すことができません。左側のネジに付いている固定金具が壁を挟むかたちになります。

 コンセントボックスを取り付ける前後で、壁の黒い汚れを落としておくことをおすすめします。今回は撮影しながら作業していたこともあって汚れを落とすのを忘れていました。

新しいコンセントの取り付け

配線を行う

 二つの器具は渡り線で連結した状態になっています。

 壁から来ている電線は被覆を12mmだけ剥いて、芯線を正しい穴に差し込みます。非接地側(黒)と接地側(白=W)を間違えてはいけません。

 今回のように二つの器具がある場合は左右どちらの器具の穴を利用してもよいのですが、ここでは毎日使っているアース付きコンセントのほうに差し込んでおきました。どちらの器具に差し込むにしても黒白は絶対に間違えてはいけません。

 電線が正しい位置にしっかりと確実に差し込まれているか何度も確認します。そして、電線をうまくまとめてコンセントボックスに収容します。

器具を固定する

 器具は中心と水平を確認しながらコンセントボックスにネジ止めしていきます。

カバーを取り付ける

 コンセントプレートの枠を取り付けていきます。ここでも水平を確認しておきます。

施工完了

 コンセントプレート(化粧カバー)を取り付けたら、ブレーカーを上げてテスターで電圧を確認します。

 確認の結果、すべて問題ありませんでした。105V程度来ています。

施工完了

プラグを元に戻す

 家電製品のプラグを元どおりに差し込んで稼動状態を確認します。なお、アース線(緑)は取り付けるときに線を剥き直しておきました。

 コンセントを2連に拡張・増設したことで電源タップで分岐せずに必要な器具を別に差して使えるようになりました。快適性が高まっただけでなく見た目もすっきりして良くなりました。

 器具はかなり前に購入していたのですが施工するのが面倒で放置していました。でも、ようやく取替えられました。ここはずっと気になっていたところだったので思い切って取替えて本当に良かったです。

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