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頭部が完全になめたネジを外す方法

潰れた駆動部 DIY・工具
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 ネジの頭部にあるプラスやマイナスの溝は「ネジ山」ではなく「駆動部」と言います。ネジ山は木材等に埋め込まれる側にある螺旋状のギザギザのことを指しています。

 このネジの駆動部と呼ばれる部分は完全になめた状態であっても、ネジ外し専用のビットを使うことでいとも簡単に外すことができます。

 電動ドライバーを持っていれば後は専用ビットを用意するだけです。ネジ外し専用ビットは中型以上のホームセンターで取扱いがあり、複数の製品が1,000円未満で手に入ります。

 この他にも、問題を抱えた多くのネジは工夫次第で概ね取り外すことが可能です。詳しくは以下のページをご覧ください。

錆びて固着したネジを貫通ドライバーで外す
錆びたネジを外す方法をまとめています。実際に貫通ドライバーと潤滑剤を用いて錆びて固着したドリルビスを取り外してみました。固着したネジは、ネジの状態を確認して適切な道具を揃えて正しい手順で作業をすることで外すことができます。
固くて回らなくなった止水栓のマイナスネジを回す方法
キッチン、トイレ、お風呂などにある止水栓のネジが固くて回らないとき、いくつかの方法を試みることで開閉できるようになることがあります。それには水栓用の特殊な工具が必要ですが、ホームセンターやネットでお手頃価格で入手できます。
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駆動部が完全に潰れたネジを外す方法

駆動部が完全になめたネジは外すことが難しい

ドアクローザーの取り外し

 先日、玄関ドアのドアクローザーを交換する際に、古い製品を外していました。本体を取り外してみたところ、本体の固定金具に使われていたネジが完全になめて潰れていました。

ドアクローザーを自分で交換する手順、費用、微調整の方法
玄関ドアのドアクローザーはDIYなら6,000円程度で簡単に交換できます。ここでは製品の取り外し方と取り付け方の手順を画像付きで詳しく解説しています。

 こういう問題が起こると作業が中断してしまい、余計な時間をとられることになります。しかし、そのようなネジでも外す方法はあります。

ネジの頭が完全に舐めた状態

 本体の固定金具に使われていたネジの頭が完全に舐めている状態です。電動ドライバーの誤使用によって駆動部が完全に破壊されてしまっています。

 そもそもこんなところのネジが舐めているということ自体ありえないことなのですが、施工業者も見えないところで後から外すことはないということもあって、知らんぷりをしていたのでしょう。

 これは本当にいい加減な仕事です。自分で家を修繕していると職人の仕事とはとても思えないような適当な作業の痕跡を目にすることがあります(もちろん、しっかりと施工されている箇所のほうが多いのですが……)

潰れた駆動部

 本来在るべき十字の溝が完全に潰れてしまっています。このネジをなんとか外そうと試みたものの、手持ちの工具ではどうやっても外すことができませんでした。ドアの鉄板にがっちり食い込んでいます。

 そこで近所のホームセンターまで急いで行って、このネジに適合するネジ外しビットを購入しました。

ネジはずし用の専用ビットを用意する

ベッセルのネジはずしビット

 ホームセンターには色々な種類のビットが手ごろな価格で揃っていましたが、その中から VESSEL(ベッセル)の「ネジはずしビット(NEJ-2)」を選びました。こちらのビットは、片側にドリル、もう片側にネジ外しが付いている電動ドライバー専用の製品になります。

充電式の電動ドライバーがあるとDIYが捗ります!
マキタのインパクトドライバ「TD171DRGX」を購入しました。上位モデルだけあって、性能も質感も高く、十分に満足のいく製品でした。ここでは製品の特徴や使用感などをまとめています。

 ビットのサイズはネジのサイズに確信が持てなかったということもあり、M5~M6に対応した中間サイズの製品を選びました。

 ネジの径が測れる場合は測っておくに越したことはありません。後から調べたところ、サイズ違いのセットが販売されているようです。サイズが分からない場合はそういった製品を選んでおくと間違いありません。

使用可能なネジ穴と種類

 ネジを外すための専用のビットといえども、すべてのネジが外せるわけではありません。どの製品も裏面に対応したネジの種類が記載されています。そちらを購入前に確認する必要があります。

 この製品は多様な形状のネジ穴(駆動部)に対応しています。ネジの種類は、小ネジ、木ねじ、一部を除くタッピングネジに対応しています。

 しかし、コーススレッド、ドリルネジ、シンワッシャー、高硬度ステンレス等の硬度の高いネジ、固着したネジや逆ネジには対応していないという注意書きがあります。自己の責任に基づいてダメ元で試してみるという選択肢もあります。

電動ドライバー用ビット

 こちらのビットは電動ドライバーに装着して使用するためのものです。当然ながら手回しでは使えません。

 このビットは、まずドリル部で穴を掘って、その後にネジ部でネジを外すという手順になります。電動ドライバーを左回転かつ低速に設定して使用します。電動ドライバーは低速(弱)モードに設定します。高速にするとドリルがダメになる可能性があります。

全長82mmのビット

 ビットは全長が82mm、差込角対辺が6.35mmです。また、先端径はドリル部がΦ2.7mm、ねじ部がΦ2.6mmです。

 このビットは一般的なインパクトドライバーに取り付けて使用することができます。

駆動部が完全になめたネジを外す

ドリル部 ドリル部

 先端のドリル部は鋭く尖っています。ドリルの下側にはネジの形状が付加されています。

 こちら側でネジ穴を成形していきます。駆動部をドリルでほじくるような形になります。ネジの形状ができなくても問題ないようです。

 このネジはずしビットの使用方法は、ドリルを使って駆動部を少し削ってから、今度は反対側のネジ部を使ってネジを取り外すというイメージです。ただし、先ほど取り上げたように硬度の高いネジには対応していない点に注意が必要です。

ネジ部 ネジ部

 反対側はネジ部になっています。なめた駆動部をドリルで掘削した後に、こちらのネジ部を駆動部にあてがってゆっくり回してやると、なめて外れなかったネジが食いついていきます。

外れたネジ

 実際に使用してみると驚くほど簡単にネジが外れました。

 今度はネジがネジ部に食いついて外れません! そういうときはペンチやウォーターポンププライヤーを使って回すとすぐに外れます。以下の製品がコスパが高くてとてもおすすめです。

使い勝手抜群の安価な日本製ペンチは電気工事士技能試験にも最適
ツノダの「ペンチ(CP-175)」を購入しました。このペンチは同社のニッパーと同じく日本製であり、1,000円程度で実用性が高い製品です。JIS規格に対応したペンチは電気工事士の技能試験にも使えます。
水回りの補修に便利なウォーターポンププライヤー
水栓や配管を掴むためのウォーターポンププライヤーは1本あると便利です。ツノダの「TH-250WP」は、開口幅が6mmから52mmまで調整することができます。3枚構造でガタツキが少ないという点で優れています。

VESSEL ネジはずしビット NEJ-2 M5-M6

 この専用ビットのおかげでネジがすぐに外れてドアクローザーの取り付け作業に移ることができました。最初は使い方を確認するまで少しだけ時間が掛かるかもしれませんが、使い方が理解できれば何度でも同じように駆動部のなめたネジを外すことができます。

 ドリルの先端がネジに入っていかないというときは、ドリル部でネジ穴を開けることにこだわらずにビットを反転して、ネジ部を使って取り外しを試みると上手く外せるかもしれません。使い方にはややコツが要るように感じます。

 この製品はネジが外せないという困った場面で重宝します。色んな径のネジに対応できるように、複数のビットを予め用意しておくと良いかもしれません。

 ベッセルのネジ外しビットにはサイズの異なる3本のビットがセットになったパッケージもあります。今後、DIYをされる方はそのようなサイズ違いのセット品をお手元に置いておくといざという時に役立ちます。まとめて買うほうが安いという利点もあります。

 単品の場合は適合サイズを事前に調べてください。スリムタイプもあるようです。いずれの製品も大型ホームセンターで手に入ります。

フジ矢のヒッポケースが電気工事士試験の工具収納に最適な理由
電気工事士の技能試験に使用する指定工具を収納するためにフジ矢のヒッポケースを用意しました。必要な工具を余裕で収納することができる上に、試験時にケーブルや器具を一時的に置いておくこともできて便利です。
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フィッツケースのホワイト仕様は中を見せずに整理整頓できる!
荷物を片付けるために奥行きの浅いクローゼットや押し入れにぴったりサイズの衣装ケースを導入しました。こちらのフィッツケースは中の見えないホワイト仕様ですっきり整理できます。これは素敵!