暖かくなるにつれて虫の室内への侵入が増えてきます。
ここ十数年は吊り下げ式の虫の忌避剤がヒットして市場が拡大しているようです。しかし、従来製品のほとんどは「ユスリカ」や「チョウバエ」にしか対応していませんでした。皆がそこまでユスリカ等の侵入に困っているとは到底思えません。だから、一度も購入したことはありませんでした。
その代わりに香りの良いハーブの製品を気休め程度に使用していました。そうした中で数年前から「蚊」を対象にした製品が出回り始め、今では吊り下げ式忌避剤コーナーの3分の1程度が「蚊に効く」ことをうたった製品になっています。
蚊は出入り口付近から人とともに侵入してくることが多いこともあって、効果のほどはさておき「ないよりはマシだろう」と考えて、ものは試しと使ってみることにしました。
今年は暑すぎて家のまわりに蚊がほとんどいないようです。4月以降は家の中で蚊を1匹も見てないかもしれません。そういう訳で効果のほどが分かりません。
吊り下げ式の忌避剤による「蚊」の侵入対策
いろいろな「蚊」の対策用品
「蚊」の対策に使えるグッズはさまざまです。いろいろ試してみて自分の生活パターンや自宅の環境に合うものをリピートするのが最善策といえます。
以下の電池式の蚊取りが各部屋で気軽に使えるので現在も必要に応じて使用しています。
以前はユーカリを含む忌避剤を玄関付近に気休めとして置いていましたが、今年は同じものが見当たらなかったので吊り下げ式の忌避剤を設置することにしました。
→2023年6月、セリアでリニューアルされたものを見つけたので購入してみました。容器が改良されて中身がこぼれにくくなっています。
天然成分の虫除けは「パーフェクトポーション」が定番中の定番です。ただし、これはすごい強い匂いがしますので、これをつけてレストラン等に行くことはできません。こちらのスプレーはあくまでもアウトドア用だと思ってください。
アウトドア用の害虫対策として、小型のキャンドルが100均にも販売されています。
登山やキャンプなどで応急的に使えるポイズンリムーバーも自作してアウトドアの際に携行しています。正規品が高くて購入を躊躇している方は自作がおすすめです。
なお、不快害虫「G」の対策は以下をご覧ください。
キンチョー「蚊に効く 虫コナーズ 玄関用 150日用」
同じような製品が各社から発売されています。今回は吊り下げ式忌避剤の定番ともいえるキンチョーの「虫コナーズ」を選んでみました。
屋外用の製品は主に「玄関用」と「ベランダ用」があります。内容はどちらも同じようですが吊り下げ部の構造が違っています。「ベランダ用」は物干し竿に引っ掛けられるようになっているものが多いです。
また、有効期間が製品によってまちまちです。こちらは「150日用(5ヵ月)」となっています。同じ製品に「250日用(約8ヵ月)」もあります。販売価格は有効期間が長い製品ほうが少しだけ高いです。
こういう製品には本体が板状になっているものと3D構造になっているものとに分けられます。こちらは3D立体メッシュ構造が採用されており、忌避剤が効率よく拡散されるようになっているようです。
有効成分は「ピレスロイド(トランスフルトリン9%)」とあります。「蚊」以外を対象に下製品も同じような成分になっていることがありますが、有効製品の濃度が違うのか、それとも蚊を対象とした検証の有無が反映されているのか、そのあたりはよく分かりません。
ちなみに、ダイソーやセリアなどの100均にも同様の製品があります。それらのパッケージを確認してみると大体は同じような成分が含まれていることが分かります。しかし、蚊は対象の害虫には含まれておらず、ユスリカまたはチョウバエと書かれていることがほとんどです。
使用方法と本体のデザイン
忌避剤は開封した時点から揮散していくようです。念のためにお子さんやペットのいないところで開封して速やかに設置されることをおすすめします。
使用開始日は油性ペンで忘れずに記入しておきましょう。
製品の中身は本体と吊り下げ用のパーツだけです。作りは簡素で同じものが100均で販売されていても何ら不思議ではありません。なお、100均の忌避剤はもっとペラペラで小さいです。
本体は落ち着きのあるダークブラウンです。黒や茶色のドアにも合います。製品によって本体のカラーが違うため、ドアや外壁の色にマッチするものを選ぶのもアリです。
本体は薬剤の蒸発拡散のための孔が各部に開けられています。開封時はそれほど強い臭いはしませんでしたが、本体を設置したらすぐに手を洗ったほうがよいでしょう。
本体を側面から覗き込むと3D立体構造メッシュ(白い部分)が確認できます。こちらに忌避剤が練り込まれているようです。
裏面も孔が多く開けられて風が通るようになっています。突起があるため壁に付けても通気性が確保されます。
取っ手の取り付け穴が側面に並んでいます。吊り下げ部の長さはドアノブや桟の形状に応じて変えられます。
蚊の性質と行動を考えると腰よりも低い位置に取り付けて置いたほうが良いかもしれません。
「蚊」の忌避効果について
パッケージには「吊るだけで蚊に効く!」という文言があります。この製品を玄関や勝手口に吊り下げておくことで蚊の侵入を防げるとあります。また、蚊を半径1m(3m2)の範囲に寄せ付けないようにするともあります。
有名メーカーの製品は実験室における実験によって統制群と実験群を比較して検証されているものと思われますが、実際の使用場面では家屋の形状の差はもちろんのこと、草木や水場の多寡も異なっている上に、ドアの開閉頻度などもまったく異なることを加味すると、どの程度の効果があるかについて疑問が生じます。それに蚊の出現は年や天候によっても大きく左右されます。
他にも、強い風が吹いていると忌避剤の効果はなくなりそうと思ったのですが、そういうときは蚊も悠長に飛んでいられないと思い直しました。そういうことも考えながら「ないよりマシか」という安直な理由でこのような製品を使用しています。
今のところ、蚊の侵入はほとんどありませんが、梅雨が明ける頃には状況が変わってくるかもしれません。もしかすると近所で蚊の発生がまだ少ない状況だからかもしれません。何か変化があれば追記してきます。
あとは足の裏を綺麗にしておく(常在菌を消毒殺菌する)と蚊に刺されにくくなるようです。それを発見した高校生は今や海外の大学で研究生活を送っているとかなんとか……。
吊り下げ式の忌避剤は1個1,000円程度ですが、ホームセンターよりもネットのほうがやや安いように思います。まとめ買いなどがお得です。蚊の侵入にお悩みの方は一度お試しになってはいかがでしょうか。
価格がどうしても気になるようでしたら100均の製品を複数束ねて引っ掛けて様子を見るというのも悪くないと思います。