錆びて固着したネジを貫通ドライバーで外す

VESSELの貫通ドライバー日常生活・生活用品
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錆びたネジの外し方

 金属は屋外で風雨にさらされるとあっという間に赤錆(Fe2O3)が発生してしまいます。ネジは酸素と水と化学反応を起こして腐食していきます。

 しかも、錆びたネジをそのまま放置していると、やがて固着して外れなくなってしまいます。また、錆びて脆くなったネジは駆動部(プラスやマイナス)がなめやすくなっています。

 錆びたネジを外す方法はいくつもあります。この中では、潤滑油と貫通ドライバーを併せて使用する方法が、もっとも用いられている方法ではないでしょうか。

錆びたネジを外す方法
(誰でもできる簡単な方法)
・力のある人に作業をお願いする(笑)
潤滑油を注油してしばらく待ってから外す
・ネジすべり止め液を塗布してから外す
・凍結させて潤滑油を浸透させてから外す
・ドライバーにスパナをかけて外す
貫通ドライバーをハンマーで叩いて外す
・ネジザウルス等でネジの頭部をつかんで外す

(ちょっと難しい方法)
・ネジをバーナーであぶってから外す
・ネジの頭部に新しい駆動部を作って外す
・ネジ取りインパクトを使って外す
・なめたネジはずしビットを使って外す
・ネジをドリルで破壊して外す
・ドリルで穴を開けてエキストラクターを使って外す
・ネジをグラインダーで切断する
・新しいネジを溶接してから外す

 ネジの状態や設置箇所などを検討した上で、もっとも適切な方法を選択します。ネジが単に錆びているだけなのか、錆に加えてネジの駆動部もなめてしまっているのか、ネジの状態をきっちり把握しておく必要があります。

 一般家庭では簡単で安全な方法から試していくのがよいと思います。

作業に適切な道具を揃える

屋外の支柱に固着したネジ

 これは屋外の金属支柱に取り付けられたネジですが、腐食して完全に固着してしまって外れません。ネジの駆動部もなめそうになっています。

 ネジが奥まったところにあり、工具が入りにくく作業性がとても悪いです。無理矢理こじってしまうとネジがなめてしまいます。

 今回はこのネジを潤滑油と貫通ドライバーを使って外していきます。

ベッセルの貫通ライバー

 貫通ドライバーが工具箱の中に見当たらなかったため、アマゾンで新しいものを購入しました。定評のあるベッセルの貫通ドライバー。日本製です。

 貫通ドライバーは先端部分から柄の端まで繋がっています。したがって、グリップの背をハンマーで叩くと、その衝撃がダイレクトに先端まで伝わっていきます。工具箱に1本あると便利です。

 一般的なドライバーは先端部がグリップの途中までしか埋め込まれていません。また、柄がゴムやプラでできているものはハンマーで叩くと破損してしまいます。

握りやすいグリップ

 これはグリップがノンスリップ仕様になっているため、潤滑油が少し付いたとしても滑りにくい状態で作業ができます。

IMPACTA980-p.2-100

 この貫通ドライバーはベッセルのメガドラ インパクタ 980という製品です。先端は一般的な+2で、長さは100mmを選びました。長さはもう少し長い150mmを選んでも良かったかもしれません。

 この製品は普通の貫通ドライバーと違って、貫通ナットにカム回転構造が採用されています。つまり、ハンマーで叩くと刃先が回る仕組みになっています。説明によると刃先が12°まわるとあります。

ノンスリップ加工されたグリップ

 柄の端の金属部分をハンマーで叩きます。その衝撃が先端に伝わっていきます。

 ただし、実際に使用してみると分かることですが、先端はほぼ回りません。よほど強い力が掛らない限り、刃先が目に見えて回ることはないと思われます。ドライバーをしっかりと押さえつけて、渾身の力でハンマーを叩きつけなければいけないのかもしれません。

高精度ブラックポイント加工マグネット入

 軸はクロームバナジューム鋼で、全身焼入れされているとのことです。また、刃先はブラックポイント加工でマグネットも入っています。

 全体的な質感はかなり良いと思います。

一般的な金槌との比較

 こちらは貫通ドライバーと一般的な玄能(げんのう)との比較です。

 ハンマーは家にあるものを使用すればよいと思います。ゴム製よりも金属製のほうがうまく力を伝えられます。

ちょうど良い大きさの打面

 固着したネジを外すときは、柄の端にある金属部をハンマーで叩きます。

 工具を使い慣れていない方は、自分の手を叩かないように注意が必要です。分厚い手袋を着用すると安心してハンマーを振ることができます。

実際に錆びて固着したネジを外してみる

屋外の支柱に固着したネジ

 作業の手順として、最初にネジの周辺に潤滑油を大量に吹き付けておきます。潤滑油は家にあったKURE 5-56を使いました。

 新たに購入する場合はワコーズの「ラスペネ」も定番で高評価のようです。また、KUREの「凍結浸透ルブ」で金属を凍結収縮させて潤滑油を浸透させる手もあります。

 潤滑油が浸透するまでしばらく待ちます。ネジが固そうであれば作業前日にも潤滑油を吹き付けておくとよいかもしれません。

 しばらくしたら貫通ドライバーをネジに強く押しつけて、柄をハンマーで何度も叩きます。数回叩いただけでは外れないことがほとんどです。

 根気よく何度も何度も叩いてやる必要があります。途中で潤滑油を注してもよいと思います。多くの場合、何度も叩いているとネジが緩みます。

錆びて固着したビス

 作業中は写真が撮れなかったのですが、こちらが外した直後のネジになります。

 ネジの頭部が錆びているだけでなく、雨水が浸透する部分まで錆が発生していることが分かります。

雨水の浸透による錆

 一方、ネジの先端部はそれほど錆びていませんでした。しかし、錆がわずかに浮いています。このまま放っておくともっと外しにくい状態になっていたことでしょう。

 このネジはドリルビスになりますので、ステンレス製の新しいドリルビスをホームセンターで購入して付け替えておきました。

 作業の注意点はハンマーを叩く音がご近所に響き渡るということです。金属を叩く甲高い音が鳴り響きます。そのため、ご近所の方の迷惑にならない日時を見計らって作業を済ませなければなりません。

 今回のように奥まった箇所にあるネジは、外す方法が限られてしまいます。作業方法を予め決めておいて、道具もすべて準備しておくと素早く作業を終えることができます。

 ネジを強い力で100回叩いてもまったく緩まないようでしたら諦めましょう。別の方法を考えるほうが賢明です。ネジが思った以上に錆付いている可能性があります。

 なお、火を使う場合は火災ややけどに注意する必要がありますし、電動工具を使用する場合も巻き込み事故等に注意する必要があります。ご安全に!