今では多くのノートパソコンが USB PD(パワーデリバリー)充電に対応しており、USB Type-C ケーブルと USB PD 対応 USB 充電器を用いて充電することができるようになっています。
しかし、5年以上前のノートPC はUSB PD に対応している機種がごく一部に限られており、多くの機種において ACアダプターによる充電が標準となっています。ACアダプターはケーブルを含めると嵩張るため、可搬性に難があると言わざるを得ません。
そのような古いノートPC でも、USB-C to DC 変換アダプターをかませることで、USB PD 非対応のノートPC を USB PD 充電に対応させることができる場合があります。USB PD 化が可能となれば、充電器をスマホやタブレットと共有することが可能となり、外出時には古いノートPC の利便性が驚くほど高まります。
古いノートPC を USB PD 充電に対応させる
ノートPC の DC ジャックに適合した USB-C to DC 変換アダプターを用意する
今回は富士通(Fujitsu)の「LIFEBOOK U937/R」というノートPC を USB PD 充電に対応させようと思います。
そのためには、適合する変換アダプターを手に入れる必要があります。ACアダプターのDCプラグは機種によって径がまちまちです。したがって、サイズが合った変換アダプターを選ばなければなりません。
今回は、所有している LIFEBOOK に適合する fine-R の「USB Tyep-C to DC(5.5×2.5mm)」を購入しました。こちらの製品は日本人が輸入販売しているようで、お店は住所は福岡となっています。また、製品は「PL保険加入品」という記載があります。そういうところが購入の決め手になりました。
USB-C to DC 変換アダプターの外観
これが変換アダプターです。こちらはDCプラグの径(外径と内径)が 5.5×2.5mm の製品です。
DCプラグの反対側に USB Type-C ポートがあります。こちらに USB Type-C コネクタを差し込みます。
DCプラグの外径と内径がノートPC側のDCジャックのサイズに適合していることが必須となります。この手の変換アダプターは種類が豊富です。
DCプラグの外径と内径を正確に確認して購入しなければいけません。径が少しでも違っているとノートPCに差し込むことができません。
USB PD 非対応ノートPC と USB-C to DC 変換アダプター
富士通の LIFEBOOK U937/R に USB-C to DC 変換アダプターを取り付けてみました。マウスの USB ドングルよりも突出しているため、付けたままケースに入れて持ち運ぶのは現実的ではありません。したがって、USB Type-C ケーブル側に取り付けておくか、単独で持ち運ぶかになります。
前を向けると HDMI ポートと干渉していますが、角度は適当に調整できますので問題ありません。
背面を向けた場合は筐体よりもやや奥側にはみ出します。実際の使用にはまったく支障はありません。
こちらは USB PD に対応した USB Type-C ケーブルを差し込んだ状態です。給電/充電は問題なく行えます。
ただし、USB PD に対応した USB Type-C ケーブルと必要な電力を供給できるUSB PD 対応の急速充電器が必要です。
変換アダプターの向きを変えても同じように充電することができました。
また、充電器やケーブルの種類等によって充電が上手くできないとった問題が起こることがあります。他にも、DCプラグの差し込みが甘かったり、接触不良がみられる場合も充電ができません。
この手の製品は使えるかどうか分からないけど試してみるといった類いの製品だと思っておいたほうが無難です。
USB Type-C は ACアダプターより可搬性に優れている!
付属の ACアダプター&メガネケーブルとUSB PD 対応の急速充電器を比較すると、後者のほうがコンパクトです。USB 充電の良さはケーブルの長さを必要に応じて変えられることにあります。50cm や 200cm のケーブルを使用場所によって使い分けられます。
急速充電器はずっしりとした重みがありますが、本体サイズは小さく荷物が嵩張らないため、通勤や通学、出張や旅行などに重宝します。
USB Type-C ケーブルから給電や充電が可能となったことで、このノートPCの利便性が大幅に向上しました。以上のセットでスマホやタブレットも充電可能です。
同じような製品が数多く販売されています。購入前にDCプラグの径を正確に測っておいてください。また、レビューにすべて目を通して自分と同じ機種で使用できそうかどうかも調べる必要があります。
なお、急速充電器は以下の製品をおすすめします。携帯性を重視するなら Anker Nano II 65W が優れており、据え置きと時々の旅行なら Anker 735 Charger 65W が万能タイプといえます。ケーブルは Anker 333 なら100W給電まで対応しています。