イヤホンを使用しているとイヤーパッドが劣化してきたり、イヤーパッドの感触が合わなかったり、音質を向上させたいと思ったりすることがあります。
経年劣化の場合では、交換用のイヤーピースが必要になります。ところが低価格から中価格帯のイヤホンでは、純正のイヤーピースが別売りされていないこともあります。そんなとき、純正以外のイヤーピースを検討することになります。
近年では、100円ショップでもさまざまな種類のイヤーピースが販売されています。従来からある一般的なイヤーピースも販売されていますし、低反発の素材を採用した新しいタイプのイヤーピースも販売されています。もし良い製品があれば安く交換パーツを手に入れることができます。
そこでここ記事では、セリアで購入したポリウレタン製のイヤーピースとシリコン製のイヤーピースセットの二つをレビューしています。
セリア「低反発イヤーピース」
ポリウレタン製イヤーピースの概要


セリアの「低反発イヤーピース」という製品です。ポリウレタン製のイヤーピースは数千円するものがあることを考えると、100円という価格は随分とお買い得のように思えます。セリアで見つけてしばらく気になっていたため、物は試しと思い購入してみました。

このイヤーピースのサイズは外径10.5mm、長さ10.5mmとなっています。また、イヤホン本体のジョイント部の直径が5.5mm~6mmのものに使用することができます。
製品の発売元は株式会社アットキューです。製造国は中国です。

同じイヤーピースが左右分の2個入っています。左右は特に決まっていません。どちらも同じ形状です。
カラーは光沢感のないブラックです。ほかにホワイトが販売されていました。個人的にはブラックしか選択肢がないと思います。

イヤーピースの直径と長さはパッケージに記載されているとおりのサイズでした。

イヤーピースの内径は約4mmです。スポンジのようなイヤーピースには多少の伸縮性があります。イヤーピースを指で握りつぶしてもじわじわと反発して戻ってきます。

Ankerの「Soundcore Liberty Air」に付属しているイヤーピース3種類と比較してみました。左端がセリアのイヤーピースです。イヤーピースの直径は「Soundcore Liberty Air」の小サイズと同じようなサイズです。

イヤーピースの長さ(奥行き)はセリアのイヤーピースのほうが長いです。イヤホンによってイヤーピースの付け根部分をハサミでカットする必要があります。「Soundcore Liberty Air」に使用する際もそれなりにカットしないとイヤホンが耳から飛び出たような状態になってしまいます。

イヤーピースをいろいろ付け替えて装着感を確認してみます。シリコンのものとは装着感がまったく異なります。

実際に「Soundcore Liberty Air」につけてみると上の写真のようになります。片方は「Soundcore Liberty Air」標準イヤホンです。セリアのポリウレタンイヤホンは、標準のままだと長さ(奥行き)がありすぎます。ちょうど良いところでカットしなければいけません。
このイヤーピースの良い点
・耳にフィットする
イヤーピースを交換することで耳への装着感を向上させることができます。このイヤーピースは低反発素材であることから、シリコンのイヤーピースよりも耳の形状にフィットするようになっています。
・遮音性が高い
低反発素材のイヤーピースは耳にぴったりはまるため、外部の音を標準のイヤーピースより遮ってくれるように感じます。
このイヤーピースの悪い点
・長さ(奥行き)が長い
イヤーピースの長さが長いため、付け根部分をカットして長さを調整する必要があります。イヤーピースを標準のまま使用するとイヤホンが耳から大きくはみ出ます。
・耳垢が付着しやすい
シリコン製のイヤーピースと比べて粘着性が高いためか、どうしても耳垢の付着が目立ちます。素材自体がペタペタした感じです。シリコンのイヤーピースではほとんど気にならなかった点です。
感想
低反発素材特有のフィット感はあるものの、音質が向上するわけでもありません。また、耳の形状によってイヤーピースの加工が必要なことが難点といえます。
正直にいうとイマイチな印象です。ただ、100円という安さを考えると、自分の耳の形状に合うかどうか試してみるのはありだと思います。
セリア「シリコン製 抗菌イヤーピース」
抗菌イヤーピースの概要

こちらはセリアの「シリコン製 抗菌イヤーピース」です。材質はパッケージにも記載されているとおりシリコンです。サイズはS、M、Lの3種類計6個が入っています。

こちらのイヤーピースもイヤホン本体のジョイント部の直径が5.5mm~6mmのものに使用することができます。発売元は株式会社アットキューです。製造国は中国です。

各サイズのイヤーピースがプラケースに収められています。カラーはブラックです。ほかにホワイトが販売されていました。

イヤーピースの外径は、Sサイズが約10mm、Mサイズが約12mm、Lサイズが約14mmとなっています。三種類あればどれか一つは耳に合うと思います。

イヤーピースの内径はいずれのサイズも約4mmとなっています。イヤーピースには多少の伸縮性があります。一般的なイヤホンのイヤーピースと同じように扱えます。

イヤーピースの長さ(奥行き)はLサイズとMサイズが約8mmで、Sサイズが約7mmです。

写真中央の横二列がセリアのイヤーピースです。上下の横一列はAnker「Soundcore Liberty Air」のイヤーピースです。
それぞれのイヤーピースを比較してみると形状に微妙な違いがあることと、Ankerのイヤーピースのほうは素材の透明度が高いことがわかります。

セリアのMサイズのイヤーピース(写真の左側)とAnker「Soundcore Liberty Air」に標準でつけられているイヤーピース(写真の右側)を比較してみました。見た目も装着感もそこまで変わりません。

今度はセリアのイヤーピースをMサイズからSサイズ(写真の左側)に変更してみました。Anker「Soundcore Liberty Air」の標準サイズのイヤーピースと比べてかなり小さくなったことがわかります。

最後にセリアのイヤーピースをSサイズからLサイズ(写真の左側)に変更してみました。Sサイズのときと反対にセリアのイヤーピースがかなり大きく感じられます。

セリアの「シリコン製 抗菌イヤーピース」はこのようなジョイント部を有するイヤホンに取り付けできます。
このイヤーピースの良い点
・実用性が高い
一般的なイヤホンのイヤーピースの代替品として使えるように思います。このイヤーピースは「低反発イヤーピース」を買うついでに買ったのですが、こちらのほうが買って良かったと思える製品でした。
悪い点は今のところ特にありません。標準のイヤーピースが汚れてきたらこちらに取り替えようと思います。
感想
特に音質には変化がありません。ただ、さまざまなイヤホンに使用されているイヤーピースとほとんど同じようなイヤーピースが100円で手に入るのは良いと思いました。既存のイヤーピースの交換用としてコストパフォーマンスが高いように思えます。
まとめ
セリアの「低反発イヤーピース」は機種によって長さを加工する必要があるように思います。ポリウレタン製ということもあり、着用時の遮音性や密閉性が高いように感じました。
一方、セリアの「シリコン製 抗菌イヤーピース」は、イヤーピースが適合するAnker「Soundcore Liberty Air」やその他のイヤホンの代替イヤーピースとして十分使用できるという印象です。
最初はポリウレタン製の「低反発イヤーピース」のほうがお買い得と感じたのですが、総合的に見てみると2番目に紹介したシリコン製イヤーピースのほうが実用性は高いといえます。












