昨年末に手に入れたヤマハのミニキーボード「PSS-A50」で今も色々な曲を練習しています。「PSS-A50」はミニキーボードでありながらも多様な機能を搭載しており、ちょっとキーボードを弾いてみたいという方からパソコンに入力できるMIDIキーボードを探している方まで満足できる製品に仕上がっています。このキーボードは本当におすすめです。
「PSS-A50」を3ヶ月ほど使ってみて一つだけなんとかしたいと思っていたことがありました。それはミニキーボードを収納するケースが付属していないという点です。純正品も販売されていません。
デスクの上に置いておくと埃がたまります。これまでは布を被せていました。そうすると、ちょっと床に置いたり場所を移動したりするときに不自由さを感じることがあったのです。
そこで「PSS-A50」が収まりそうなケースを探して実際に試してみました。ミニキーボードを家から持ち出すことを考えている方にも必見の内容になっていますよ!
これで安心!「PSS-A50」のための収納ケース
ぴったりなケースを探せ!
「PSS-A50」には専用ケースが用意されていません。そこでミニキーボード用の汎用ケースを探してみたのですが、ぴったりサイズのものが思うように見つけられませんでした。
そのため、キーボード用にこだわらずにさまざまなケースを探したところ、ぎりぎり収納できそうなケースが見つかりました。
それは鍵盤ハーモニカ(ピアニカ、メロディオン)を持ち運ぶためのケースです。このケースは学童用品でもあるため、値段の割に頑丈な作りになっています。しかも、生地は「複数層生地」仕様と「防水タイプファスナー」仕様であるため少し雨がかかる程度では浸水しないようになっています。製品の案内をよく見るとミニキーボードやエフェクターの持ち運びもできるといった謳い文句が書かれています。ちなみにカシオのミニキーボード「SA-46」は横幅をみると余裕をもって入れられるようです。
「PSS-A50」用のケースを探すに当たって一番シビアな問題はケースのサイズでした。今回購入したケースは、カタログサイズで横幅490mm×縦幅220mm×マチ(ポケットを除く)70mmとなっています。また、ヤマハ「PSS-A50」のサイズは、カタログスペックで横幅506mm×奥行き201mm×高さ54mmとなっています。
つまり、ケースは本体サイズよりも小さくなっています。
・横幅490mm×縦幅220mm×マチ70mm(ケース)
・横幅506mm×奥行201mm×高さ54mm(PSS-A50)
ケースの横幅が「PSS-A50」より16mm小さいのですが、ソフトケースには柔軟性もあるためギリギリいけるだろうと考えていました。結論から言って「PSS-A50」は問題なくケースに収納できました。
ケースの特徴
このケースは「手提げ」と「肩掛け」の2Way仕様になっています。荷物が多い時に肩掛けできると助かりますよね。ただし、「たすき掛け」は付属ショルダーベルトの長さ的に難しいです。どうしてもたすき掛けしたい場合はショルダーベルトを別途購入する必要があります。カバン用のショルダーベルトは100円ショップなどで手に入れることができます。
本体前面にはA4サイズのポケットがあります。ミニキーボードとともに楽譜を入れて持ち運べます。
またケースの色や柄は十種類から選ぶことができます。シックな柄からオシャレな柄まであるので一つくらいは気に入るデザインのものがあるかもしれません。価格も驚くほど良心的です。ただし、柄によって価格が倍くらい違うものがあります。
ここからはケースのデザインの詳細を見ていきましょう。
「PSS-A50」用のケースのデザインと収納性
素敵なカラーのケース
私は「カプチーノ」色を選んでみました。生成りの生地にブラウンで縁取られたオシャレなデザインになっています。好みは人それぞれと思いますが、素敵だと思いませんか?
前面に大きなポケットがあります。フラップ(蓋)はベルクロ(マジックテープ)左右二点留めになっており開け閉めも楽に行えます。
こちらがケースの裏側です。持ち手の生地が本体下部まで続いている点が良いアクセントになっています。
ケースのメイン収納部はすべて閉じられるようになっています。ジッパーは簡易な止水ジッパーになっており、少し雨がかかっても浸水するまで時間を稼げそうです。
ジッパーの開閉はスムーズで今のところ引っかかりを感じることはありません。ジッパーは本体端のベルトフックまで移動させることができます。
ジッパーの接合部に問題はなく、またジッパー両サイドの縫い目も悪くありません。
たまたま縫製の良いものが届いた可能性もあります。値段が値段ですからね。
こちらがメイン収納部です。マチが70mmしかないため一般的なカバンと比べると狭く感じます。一方でミニキーボードやピアニカ等を収納する分には、中身が動かずにちょうど良い塩梅になるといえます。
ケースをガバッと開けると楕円形に広がりますが、この状態ではミニキーボードを上手く入れることはできません。ミニキーボードはケースを軽く開いた状態で端から入れていくかたちになります。
内部は起毛仕上げになっており、手触りも良く収納物に傷が付きにくくなっています。
ケースのクッション性はそれほど高くありません。生地の厚みは値段なりといったところでしょうか。
こちらがケースのハンドル部です。ここが一番安っぽさを感じる点です。持ち手はペラペラでよじれて型が付いています。見るからに安っぽいです。
付属のショルダーベルトは持ち手と同じ素材でできています。こちらもペラペラです。長さはとても短く肩に掛けることはできてもたすき掛けにすることはできません。
ショルダーベルトを使ってたすき掛けにしたい場合は市販のロングサイズのショルダーベルトで代用されることをおすすめします。
ショルダーベルトのフックは両サイドに設けられています。強度的は特に問題なさそうです。
実際に「PSS-A50」を収納してみる
ヤマハ「PSS-A50」とケースを重ね合わせてみるとほぼぴったりのサイズであることが分かります。
「PSS-A50」をケースに収納する際にはケースの片側からゆっくりと入れていきます。先ほど説明したようにケースを最大まで開くと横幅が足りなくなって入れにくくなります。
ミニキーボードをケースから乱雑に出し入れするとゴム足が外れたり操作パネルがジッパーで傷付いたりするかもしれません。キーボードはゆっくりと出し入れする必要があります。
「PSS-A50」を収納した状態です。ケースの中にうまく入っていることが分かります。
ケースがもともと寸足らずですが普通に入ります。両サイドは少々窮屈になっています。
ジッパーは何の問題なくスムーズに締まります。キーボードの厚みとケースのマチが合っています。
収納力抜群の前面ポケット
ケース前面の大型ポケットはマチが4cmほどあります。楽譜以外に筆記用具や折りたたみ傘を収納することができます。
ポケットのフラップを開くと左右に黒いベルクロと中央にネームプレートが出てきます。ベルクロはギザギザのほうが本体側です。
最近では子どもたちの個人情報が漏れないように注意が払われた製品が普及しているようですね。
ポケットの内部です。ポケットはメイン収納部と違って内側が起毛ではありません。
A4サイズの112ページある楽譜本を入れてみました。ポケットからはみ出していますが、フラップはまったく問題なく閉じます。
楽譜を入れてフラップを閉じた状態でベルクロがしっかりかかります。
今度はA4サイズの楽譜を2冊に増やしてみましたが、フラップはぎりぎり締まりました。楽譜はもう少し入りますが、これ以上入れるとベルクロがかからなくなります。
楽譜、小さめの本、ケーブルといった取り合わせであれば難なく収納できます。
ミニキーボードケースとしての総合評価
カプチーノカラーのケースに大満足!
このケースはヤマハのミニキーボードである「PSS-A50」を収納するケースとして十分活用できると製品です。ケースを開封した直後は、ナイロン素材(?)の臭いが少しするため、しばらく陰干ししておくと良いかもしれません。
このケースの一番の魅力は「PSS-A50」がぴったり収まることと、オシャレなカプチーノカラーがとても素敵ということですね。
価格を考慮すると縫製はしっかりしており、生地の耐久性も高そうです。もともと鍵盤ハーモニカを入れることを前提に作られているため、子どもが少々振り回しても破けない程度の強度が確保されているのかもしれませんね。
メイン収納部は簡易な止水ジッパーが取り付けられているため、内部浸水防止を目的とした複数層生地と合わせて、ちょっと水がかかっても安心できる作りになっています。
「PSS-A50」を収納することを目的とした場合には、ケースのサイズにゆとりがないともいえますが、ゴム足を引っ掛けないようにそっと出し入れすればまったく問題ないように思います。
これでキーボードを簡単に片付けたり持ち運んだりすることができるようになりました。複数のデザインの中から選べるという点も嬉しいところです。しかもカラーによってはお手頃価格で手に入ります。
ほかのデザインのケースはどうなのか?
鍵盤ハーモニカ用のケースは種類が豊富ですが、かなりの製品を調べたところ大体どれも横幅が49cmあたりに設定されています。横幅49cmというのは今回紹介したケースと同じサイズです。そうしたことを考えると、ケースの上が空いているタイプは入りそうな気がします。
今回紹介した製品以外は実際に入るかどうかは試してみないと分かりません。もしミニキーボードを問題なく入れることができれば、さまざまなデザインの中から選ぶことができます。どなたかぜひチャレンジしてみてください。