このページではアコースティックギターを始めるときに必要な道具を取り上げています。ギターを購入するときに同時に購入するものと、今すぐ購入する必要はないがあると便利なものとに分けて紹介しています。
アコースティックギターを始めようと考えている方は下記のページからご覧ください。

初心者セットの購入を予定している方は、必要なものがセットに揃っていると思います。ギター単体で購入する方はギターと一緒に色々なアクセサリーを揃える必要があります。
アコギを始めるときに必要なもの
ピック(ギターを弾くための道具)
ピックは弦を弾くために使います。ピックには形状、素材、厚み、硬さ、色などが異なるものがあります。
ピックの形状にはティアドロップ型(涙のしずく型)とトライアングル型(おにぎり型)などがあります。また、ピックは硬さ(厚さ)の違いによって「シン(Thin/やわらかい)」「ミディアム(Medium/ふつう)」「ヘヴィー(Heavy/かたい)」などに分けられます。ミディアムが標準的なピックです。ただし、同じミディアムのピックでもメーカーによって硬さ、厚み、大きさなどが異なります
ピックはとりあえずティアドロップ型のミディアムとシンが3枚ずつ程度あると困りません。ミディアムで弾いたときにピックが弦に引っ掛かって弾きにくさを感じるようであれば、しばらくのあいだピックをシンに替えて練習してみてください。それと、ピックはいつの間にか見当たらなくなることがあります。予備を持っておいて損はありません。
一般的なピックは楽器店にて1枚100円程度で販売されています。ピックはギター関連メーカーのものからキャラクターがデザインされた可愛いものまで色々あります。慣れてきたら好みのものを選んでみてください。
私はフェンダーのピックを愛用しています。ちなみに上の写真の左側がシンで右側がミディアムです。フェンダーのロゴは使っているうちに削れてなくなります。
チューナー(音を正確に合わせるための道具)
チューナーはギターを規定の音を合わせるために使います。正しい音に合わせることをチューニングといいます。ギターは練習を始める前にチューニングを必ず行います。また、練習が長時間にわたる場合は途中でチューニングのズレを調整する必要があります。ほかにも弦を交換した直後は頻繁にチューニングしなければなりません。
ギターのヘッドに取り付けられるクリップタイプのチューナーがイチオシです。据え置きタイプのチューナーにはメトロノーム機能が搭載された製品があります。

カポタスト(キーを変えるための道具)
カポタスト(カポ)はギターの指板に挟み込んで、曲のkeyを変更するための道具です。写真はエレキギター用のカポです。
楽譜の左上に「capo:3」とある場合はカポを3フレット目に装着して演奏するという意味です。
カポは洗濯バサミのようにパッと挟めるタイプがおすすめです。カイザー(KYSER)というメーカーが有名でアコギ用のカポには驚くほど多色のラインナップがあります。
予備の弦(定期的に弦を交換するためのもの)
上の写真はマーチンのアコースティックギター弦(昔のパッケージ)です。
ギターの弦は消耗品です。弦は定期的に交換することが一般的です。ただし、弦の交換時期は練習時間や季節などによってまちまちです。
予備の弦は3セットほど用意しておくと安心です。最初のうちは弦交換を失敗してしまったり、チューニング時に弦を切ってしまったりすることがあります。切れた弦はもう使えません。弦は切れてから買いに行くのではなく予備を用意しておくといざというときに助かります。
アコースティックギター用の弦を用意してください。弦には「エクストラライトゲージ(Extra Light)」「ライトゲージ(Light)」「ミディアムゲージ(Medium)」のようにさまざまなゲージがあります。最初は「エクストラライトゲージ(Extra Light 10-47)」と書かれているものを選んでください。
製品の末尾にある「10-47」という数字が弦の太さを示しています。たとえば「ライトゲージ11-52」では、小さい数字「11」が1弦の太さ(0.011インチ)を、そして大きい数字「52」が6弦の太さ(0.052インチ)を、それぞれインチで略記したものになります。
最初は細くて柔らかい弦が好ましいです。太い弦を張ってしまうと指が痛くて練習が辛くなりますし、指が痛くなると練習が続かなくなってしまいます。
弦はマーチン、エリクサー、ダダリオなどさまざまなメーカーから発売されています。有名メーカーの製品であればどれでも構いません。色々使っているうちに好みの弦が見つかります。
ストリングワインダー(ペグを巻くための道具)
ストリングワインダーは弦交換のときにペグを素早く回すための道具です。
ペグはストリングワインダーがなくても手で回すことができますが、これから何度も弦交換をすることを考えると持っておいたほうが良いと思います。ブリッジのピンを抜く「ピン抜き」が付いているものが便利です。
安い製品(写真上)と高い製品(写真下)で使い勝手がかなり変わります。
ニッパー(弦を切るための道具)
ニッパーは弦を交換時に古い弦を切るために使用します。写真のような斜ニッパーやペンチを使用することもできます。お家にあるものを使ってください。
ニッパーをお持ちでない方はホームセンターなどで購入してください。小さなニッパーは100円ショップでも購入できます。でも、しっかりとした製品のほうが弦を簡単に切断できます。
ストリングワインダーにニッパーが付いている製品もあります。
ギタースタンド(ギターを置くための道具)
練習後はギターをスタンドに立てかけます。ギターをその辺に置きっぱなしにするとネックに負担がかかってしまったり、倒れて傷付いてしまったりするので気をつけてください。ギターが倒れると最悪の場合、ネックが折れてしまいます。
それと、ギターは練習後にケースに入れてはいけません。毎回ケースに入れてしまうと、練習時にギターを取り出すことが面倒になってきます。ギターは必ずスタンドに立てかけて、すぐに手に取れる場所に置いてください。ギターをすぐ手に取れる環境を作ることは想像以上に大切です。

アコギを始めるときにあると便利なもの
教則本(基礎を把握するためのもの)
いまはネット上で基礎なことを簡単に調べることができます。教則本は絶対に必要なものではなくなりました。けれども、教則本が手元にあるとコードの種類や弦交換の方法を手軽に確認できることから購入しておいて損はありません。アコギの教則本は大型の本屋さんか楽器屋さんに行くとたくさん置いてあります。自分が見やすい本を選んでください。よく分からない場合は下記の書籍が最適です。
DVDが付属している本は内容を目で見て確認できることから特におすすめです。最近では『アコースティックギターの教科書』のようにオールカラーの教則本が出ています。しかも、スマホ動画がQRコードから見られます。
本屋さんで中身を確認したところかなり読みやすい内容になっていました。オールカラーという点がとても良いですね。これから始める方に適した教則本だと思います。
好きな曲が載っている本(日々の練習に使うためのもの)
自分が好きな曲や弾きたい曲が載っている楽譜を買うのもありです。初心者用にアレンジされたものがいくつも発売されています。また、数個のコードだけで弾けることを謳った本も数多く発売されています。3~5個のコードで弾ける曲がたくさん載っている本が特におすすめです。
『「かんたんコード10個」で弾ける!楽しいギター弾き語り60 ~J-POP編~』は発行年が2018年と新しく比較的最近の曲が掲載されています。使われているコードの数によって分けられている点がとても良いと思います。ただし、この手の本はアレンジによって原曲と違っているところがあります。
また、「U-フレット」というサイトではさまざまな楽曲のコード譜を無料で見ることができます。原曲キーで表示させたり、簡単バージョンで表示させたりすることができるためとても便利です。
クロス(ギターを拭くためのもの)
ギターの練習が終わったときにクロスで拭き上げると綺麗な状態を保つことができます。弦も練習後に拭いておくと長持ちさせられます。弦用のクロスとボディ用のクロスを分けると良いかもしれません。私は複数のクロスを使い分けています。
また、ギターのボディはタオルでゴシゴシ拭くと拭き傷が付くおそれがあります。クロスがない場合は綿の古いTシャツをウエスにして弦だけでも拭いておくことをおすすめします。
クリーナー(ギターを状態良く保つためのもの)
ギターのボディを綺麗にするためのポリッシュと、指板に潤いを与えるオイルがあると便利です。これらのアイテムは頻繁に使うことはありませんが、ギターのメンテナンスに必要です。
塗装や指板を痛めない製品であることを事前に確認しておくことが大切です。私はケンスミスの『PRO FORMULA POLISH』と『CLASSIC WAX POLISH』を愛用しています。『PRO FORMULA POLISH』はとても良い香りがします。
メトロノーム(テンポを合わせるためのもの)
メトロノームは練習するときに使用します。ギターを買ってしばらくのあいだはなくても大丈夫です。
据え置きタイプのチューナーにはメトロノーム機能が付いている製品があります。また、スマホにメトロノームアプリを入れる方法もあります。
ギターケース(ギターを持ち運ぶためのもの)
ギターケース(ギグバッグ)はギターを外に持って行くときに使います。ギターを頻繁に家から持ち出すことがあるならギターケースは必要です。
入門用のギターに付属しているギターケースはペラペラでクッション性に乏しいものがほとんどです。クッション性の高いケースがあると傷つけずに運搬することができます。良いケースは付属のケースと比べてクッション性がまったく違います。また、しっかりしたケースは肩に負担がかからず背負いやすくなっています。
部活動やサークルなどで毎日持ち出す場合は、しっかりとしたケースがあると安心です。
ケースの購入時には自分のギターが入るかどうかをしっかり確認してください。ギターのメーカーと型番をお店で伝えると教えてくれます。店頭に同じギターがある場合にはケースに入るかどうか試してくれることもあります。売れ筋ギターであれば間違いなく最適なケースを教えてくれます。
譜面台(楽譜を広げて見るためのもの)
ギターを練習するときに譜面台があると教則本や楽譜集を開いた状態で見ることができます。
持ち運びが容易な折りたたみ式の譜面台もあります。クリップもあわせて持っておくと楽譜を押さえられて便利です。
安いもので代用することもできますよ。


ストラップ(ギターを立って弾くためのもの)
ギターストラップはギターを立って弾くためのものです。アーティストがライブなどで立って演奏しているときはギターにストラップを付けています。
家で椅子やソファに座って練習する場合には不要です。ギターにある程度慣れた頃に購入を検討してみてください。

