ホーザンのVVFストリッパーと一緒に、ミニ圧着工具(ハンドプレス)などの工具も買い揃えました。圧着工具はリングスリーブを用いて電線を結線するために必要な工具です。
第2種電気工事士の技能試験では、中サイズの圧着までしか使用しないということもあって、コンパクトで持ちやすいミニサイズの圧着工具の中からロブスターの製品を選びました。
電気工事士技能試験のための圧着工具は中サイズ一択
ロブスターのミニ圧着工具「AK17MA2」
今回はロブスター(エビ)のミニ圧着工具「AK17MA2」を選びました。圧着工具は単体で買うと良いお値段ですが、こちらの製品は比較的安価で手に入ります。それでいてJIS規格品であり、また日本製でもあります。
リングスリーブ「中」の刻印までの圧着工具は、ここで紹介しているロブスター以外であれば、ホーザン、マーベル、ツノダ、SK11などから発売されています。JIS規格であればどれでも良いと思います。
圧着工具は裸端子用などを含めて種類が多くて見た目も似ているため、パッケージや説明をよく読んでから購入する必要があります。親切なホームセンターであれば、「電気工事士技能試験用」といったポップが付いています。
検討中の方は、お近くの店舗で実際に手にとって見てみてください。ただし、ホームセンターでは「中」は1種類程度しか置いていない可能性が高いです。
電線コネクタと電線の組み合わせ
パッケージの裏面には、電線コネクタと電線の組み合わせが記載されています。これらの組み合わせは覚えておく必要があります。
よくある間違いとして、1.6mmと2.0mmの圧着において「小」と刻印すべきところを「○」と刻印してしまう方が多くいるようです。技能試験ではそのまま放置すると欠陥となり不合格が確定します。
また、注釈には「電気工事士技能試験には、AK-17Aをご使用ください」とありますが、そちらは「大」の刻印ができる大きなタイプになります。令和4年(2022年)現在、第2種電気工事士の技能試験では、リングスリーブ「大」を使用する問題はありません。
大きな圧着工具は少ない力で圧着することができるというメリットがあるものの、工具が大きくて作業しずらく、収納もしにくいというデメリットがあります。家の工具箱に入っていますが、大きくて重くて使いづらいです。そういう理由があって、「中」までの圧着工具を強くおすすめします。
将来的に電気工事業に従事することを予定している方は、必要に応じて「大」の刻印ができる圧着工具を買い足すようにしたほうが良いです。とはいえ、今はリングスリーブよりも差し込みコネクタ(ワゴ)を使う機会のほうが多いかもしれません。
AK17MA2のデザイン
圧着工具はリングスリーブを圧着して芯線を繋ぐための工具です。そのため、本体はずっしりと重く、使い慣れるまでに練習が必要です。
柄の内側に型番が黒い文字で記されており、そのとなりに、写真では見えにくいですが「MADE IN JAPAN」とエンボス加工されています。
黄色い柄は落ち着いた薄い色味です。どのメーカーの製品も柄は黄色で統一されています。
柄の端には紐を通せる穴があります。脱落防止用の紐を付けられます。
圧着部
ミニ圧着工具は「○(1.6mm×2本)」「小」「中」の三つの刻印が可能です。「1.6×2小」と「小」の溝にはリングスリーブ「小」が入り、「中」の溝にはリングスリーブ「中」が入ります。
中央にはロブスターのロゴマークが記されています。また、刻印の目印が黄色で見やすく表示されています。「1.6×2」の文字はやや見づらいですがすぐに慣れます。
圧着工具ということもあって、先端は頑丈に作られています。本体はずっしりとした重みを感じます。
裏面にも刻印の種類を示す記号があります。こちらは色が付いていないため、少し見にくいです。こちら側にJISマークがあります。
ツノダ製の圧縮工具は裏面の記号も黄色で見やすくなっています。そういう風にメーカーごとに微妙な違いがあるので、工具にこだわる方は現物を確認されることをおすすめいたします。
開口時
ハンドルを握り込むとロックが解除されてハンドルが開きます。
圧着するためにハンドルを握り直す動作が慣れるまでやりにくかったです。柄の真ん中を握っておくとそこそこ扱いやすくなるかもしれません。
ハンドルが開いている状態の先端部。
真ん中の「小」の刻印が内側に見えます。「1.6×2小」と「中」の刻印は手前側にあります。
ホーザンのVVFストリッパーとの比較
ミニ圧着工具はVVFストリッパーと合わせて使用する際にも適したサイズ感です。
リングスリーブの圧着
1.6mmの芯線2本を「○」の刻印で圧着する場合は、写真のようにリングスリーブを予め挟み込んでおくと作業が楽になります。
芯線被覆を噛んでいないことを確認してからハンドルを強く握って圧着します。ハンドルは一度握り込むと圧着が完了するまで元に戻すことができません。
「○」と「小」はそれなりの力で圧着することができますが、2.0mm2本を含む芯線を「中」の刻印で圧着するときには、かなりの力を込めないと圧着できません。
非力な方には相当大変な作業です。ハンドルの片方を机に押さえつけて体重を掛けるくらいしないと難しいといった具合です。手首がグキッとならないように気をつけてください。むちゃくしゃ痛いです。経験者談w
電気工事士の技能試験を受けられる方は何度も練習しないといけませんが、「中」の圧着は練習するだけでも手が疲れてしまいます。
「○」の刻印が綺麗に付いています。このように刻印がきちんと付いている必要があります。
技能試験用の工具をまとめて選ぶ場合はホーザンの工具セットで良いと思いますが、それぞれの工具を単品で選んでいく場合はロブスターのミニ圧着工具「AK17MA2」を選んでおいて間違いないと思います。