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ギターハンガーを使って和室の長押にギターを壁掛けする

和室の長押へギターを吊す方法 音楽・楽器
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 自室に置いていたアコースティックギターを和室に移動させました。最初のうちは壁に立てかけて置いていましたが、長押(なげし)に引っ掛けられると便利だと思い立って実際にやってみました。

 和室にある長押(なげし)は、鴨居(かもい)や欄間(らんま)と混同されることがありますがまったく別物です。今回は長押にギターハンガーを取り付けて、そこにアコギを引っ掛けようと思います。本来、ギターハンガーはビスで壁や柱に固定するのが正しい設置方法ですが、賃貸や新築などのように何らかの事情がある場合には穴を開けることが躊躇われます。

 そこで、今回は付属のビスを使用しないでギターハンガーを取り付けてみました。このような作業は、メーカーの想定する取り付け方法ではないことから、自己の責任に基づいて設置しなければなりません。

 結論から言えば、ギターハンガーを上手く取り付けられて、アコギを無事に壁掛けすることができました。

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ギターハンガーを和室の長押に取り付ける

キクタニのギターハンガー(ショートタイプ)

キクタニギターハンガーショートタイプ

 ギターハンガーはキクタニの「ギターハンガー ショートタイプ アーム長95mm 取り付けスクリュー付 GH-240S 」を用意しました。参考までに私が購入した時の価格は653円(税込)でした。

 この製品のサイズは、全長175mm、幅83mm、アーム部の長さ95mm、ネック受幅50mmとなっています。また、壁面取付部のサイズは52mm x 52mmです。

 ネック受部は左右ともにそれぞれ約45°、約90°に角度を調整することが可能です。取付用のビスはM4の25mmが4本付属しています。

 この製品は販売ページにラッカー対応と記載されていましたが、一般的なギタースタンドのネック受部と同じような素材でできていることから、ラッカー塗装のギターを設置する場合には注意が必要と思われます。

 ギターハンガーは1,000円から2,000円程度でさまざまなメーカーの製品を選ぶことができます。製品ごとにアームの長さ等が異なるため、お手持ちのギターのサイズと合わせて事前にサイズをしっかりと確認する必要があります。

本体と取り付け用のネジ

 パッケージの内容は、ギターハンガー本体と取り付け用のビス4本となっています。ビスはM4で長さ25mmです。本来は付属のビスを使って壁や柱に固定します。

本体の全景

 ギターハンガー本体は価格を考えればしっかりと作られているという印象です。開封後に各部を点検しましたが問題は特にありませんでした。

ハンガー部分

 ギターハンガーの先端はネック受部となっています。一般的なギターハンガーと同じような形状と作りですが、この製品には転倒防止用のゴムのバーが付いていません。

付け根の回転機構

 ネック受部の付け根は回転するようになっています。この部分は引っ張っても取れることはありませんでした。

取り付けプレート

 壁に取り付けるプレートの部分です。強度は十分あるようです。

アームの裏側(下側)

 ギターハンガーのアームを裏側(下側)から見た状態です。取り付けプレートの中央部分には空間があります。壁面取付部のサイズは52mm x 52mmとなっています。

 ビスはM4が使用できます。ただし、石膏ボードへ取り付ける場合は石膏ボード用のアンカーを打ち込んでからビス留めしなければなりません。

台湾製の刻印

 アーム上部には「MADE IN TAIWAN」と刻印があります。

向きは5段階調整

 中央にある銀色の出っ張り(右側)を抑えるとネック受部の向きを変えることができます。ネック受部は左右どちらも約45°、約90°に5段階の調整が可能です。

 しかし、壁際に設置する場合は約90°に設定するとギターのボディが壁と干渉してしまいます。約45°の場合も、取付け箇所の下にある程度の空間がないと壁と干渉します。

斜め方向

 こちらがネック受け部を約45°に設定した状態です。

横方向

 今度はネック受部を約90°に設定した状態です。約90°といってもぴったり90°にはなりません。横向きで使用したい場合は写真の位置を参考にしてください。

反対側

 反対側に約90°の状態にしました。こちらの写真では直角が出ていないことが簡単にお分かりいただけると思います。

ギターハンガーを取り付けるための準備

引っ掛け用の金属金具

 ホームセンターで1個50円程度の安価な平甲板(金属プレート)を2枚購入しました。長押に引っ掛ける爪として利用します。

 この金属プレートは大きな穴にM4ネジが通りますが、小さい穴には通りません。小さい穴は穴径3.5mmとなっています。

取り付け用のM4なべ小ねじ

 ネジはM4の20mmのパックを100円程度で購入しました。ネジは25mmにする予定でしたがバラ売りしかなく、ネジ、ワッシャー、ナットのそれぞれの値段と個数を用紙に記入するのが面倒だったので止めました。笑

 なお、金属プレートやネジ類はホームセンターのほうが種類も豊富で値段も安いように思います。ネット通販の場合は少量で購入できなかったり、サイズ感が分からなかったり、送料が掛ったりする点に注意が必要です。

ボルトとナットで固定

 ネジ、ワッシャー、ナットがきちんと使えることを確認しました。

プレートを挟んで爪を作る

 金属プレートをワッシャーとナットで挟み込んで幅を調整しています。この状態は仮留めの状態です。

 なお、このようなネジやナットの使用は正しい使用方法ではないと思いますが、私は自分の責任に基づいて使用しています。

長押を引っ掛ける部分

 幅を調整して何度も確認を繰り返した後に、ナット部に木工用ボンドを塗布して緩まないように簡単に固定しました。

 完全に固定してしまうと外せなくなってしまうのであえて木工用ボンドを使用しています。しばらくしてから、ネジが緩んでいないかどうか等を含めて状態を確認する予定です。今のところは問題なさそうです。

ギターハンガーを長押に設置した状態

長押への取り付け例

 ギターハンガーを長押に取り付けた状態です。

 ギターの荷重によって取り付け部が長押に軽くめり込むような形になります。したがって、取り付け部裏面の長押表面に当たる部分は傷防止のためにテープやクッション材を付けておくと良いと思います。これをしていないと木の表面に傷が付きます。

上から見た取り付け状態

 ギターハンガー取り付け部を長押の上側から見た状態です。長押の溝はそれほど深くないため、ナットが当たるところまで嵌まっていません。そうはいえど、簡単には外れないような状態にはなっています。

 この製品はそもそも壁面にビスで固定するものです。独自の使用方法ではこんなものではないでしょうか。

ギターハンガーにアコギをセットした状態

アコギを吊した状態

 ヤマハのアコギをセットしてみました。APXやCPX程度のギターなら何とか引っ掛けられそうです。ウクレレやミニギターは大きさや重さ的に不安なくセットできそうです。

 一方、ドレッドノートタイプの大きなアコギは持っていないのでどうなるか不明です。また、エレキギターやエレキベースは絶対にセットできないだろうという印象です。高価なギターも万が一のことを考えて、吊すことを避けた方が賢明です。

 ほかの注意点として、ギターをネック受部にセットするときと、ネック受部から取り外すときは引っ張らないようにそっと動かす必要があります。

問題なく固定されている

 こちらが斜め横から見た状態です。ギターハンガーの取付け部と金属プレートが長押を挟んでいます。

壁との間の隙間

 ギターハンガーはショートタイプのアームを買っておいてちょうど良かったです。キクタニの「GH-240S」のアーム長は約95mmとのことです。

壁から十分な間隔

 ギターと壁との間に十分な隙間が確保できています。ギターが多少揺れても壁に当たることはありません。

さいごに

 個人的にはギターハンガーを長押に上手く取り付けられたように思います。費用はすべて合わせて1,000円程度でした。あとはネジの緩みなどを確認しながら使用してみようと思います。もし問題があれば改良を加えていきます。

 ご家庭によっては壁や柱にビスで穴を開けることが難しいのではないでしょうか。私も壁に穴を開けることが躊躇われましたので、考えた末に今回の方法で取り付けることにしました。長押へのギターハンガーの取付けは、ネットで探した限りでは事例が少なく、どうしたものかと思案を重ねた末に今回の形になりました。ほかにもっと良い方法があるかもしれません。

 長押の形状によっては、今回のギターハンガーと「ギターハンガー用バックプレート レールディスプレイ用」を併用することで取り付けられるようです。また、洋室であればつっぱり棒やディアウォールを使う方法がよく用いられているようです。

 

 なお、ここで紹介している取り付け方法は推奨しているものではありません。所詮は素人のD.I.Yに過ぎません。あくまでも一つの事例としてご覧いただければと思います。

 また、長押の形状や寸法は家屋によって異なる可能性があります。ギターハンガーの設置は、事前にきちんと採寸した上で耐久性と安全性を考慮して自己の責任において行う必要があります。ビス留めによる固定が想定されている製品は指示に従って設置することが正しい取付方法です。

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