車の革巻きハンドルの一部が剥がれてしまったので市販の皮革用キズ補修クリームを使って自分で補修してみました。革が剥がれた箇所を目立たないようにすることも目的の一つですが、それよりも剥がれたところがこれ以上拡大しないように食い止めることに重きを置いています。
それと実際に修繕してみて気づいたことは、キズ補修クリームの特性を予め把握しておくことが重要であるということです。ベルトの切れ端のような端材で試し塗りをして感覚を掴んでおくことを強くおすすめします。
このページでは市販の皮革用キズ補修クリームを用いて、素人のDIYによる革巻きハンドルの補修の過程、作業する中で気づいたことと失敗談について紹介しています。


革ハンドルの剥がれをキズ補修クリームを使って補修する方法
市販のキズ補修クリームから適当な製品を選ぶ

革の巻き直しはひじょうにコストが掛かるので、市販の補修クリームを使って簡易的に補修することにしました。
皮革製品を補修補色するためのクリームはいくつも販売されています。それらのキズ補修クリームは次の三つが手に入りやすくて代表的ともいえる製品です。
(1)M.MOWBRAY(M.モゥブレィ)の「キズ補修・補色用クリーム レザーコンシーラー 」は、天然皮革(スムースレザー・一般的なツヤ革)や合成皮革のシューズ、パンプス、ハンドバッグ、ブーツ、財布、ベルトなどの傷補修と補色を目的とした製品です。フランス製。
カラーは、ブラック、ネイビーブルー、ホワイト、ミディアムブラウン、ライトブラウン、ロンドンタンなど複数色が用意されています。色を混ぜることで色調を変えることができるようです。
(2)同じくM.モゥブレィの「皮革用キズ補修塗料 レザーマニキュア」は、天然皮革(スムースレザー、一般的なツヤ革)のシューズ、パンプス、ハンドバッグ、ブーツ、財布、ベルトなどの補色を目的とした製品です。キャップを開けるとブラシが付いているのでマニキュアのように簡単に塗れるところが売りのようです。イタリア製。
カラーは、ブラック、イエロー、ネイビー、ダークブラウンなどがあるようです。
(3)Columbus(コロンブス)の「キズ補修用クリーム アドカラー」は、靴やバッグの浅いキズの補修を目的とした製品です。自動車の皮革ハンドルの補修について調べてみるとアドカラーがよく使われていることが分かります。日本製。
カラーは、ブラック、アイボリー、キャメル、ペールブラウン、イエロー、スカーレット、ブラウン、ダークブラウン、ライトブルー、ライトベージュなど全13色があるようです。
これらの候補から今回は M.モゥブレィの「キズ補修・補色用クリーム レザーコンシーラー 」を選びました。購入時の価格は税込み1,300円でした。価格は日々変動します。

M.モゥブレィのレザーコンシーラーは小瓶と簡易説明書が同梱されています。容量は 15ml、本体サイズは4cm × 4cm × 4cmです。


取扱説明書も簡易なものとはいえ写真付きの解説が加えられており必要十分な内容といえます。

容量は 15ml と少量しか入っていませんが、革の剥がれ1cm2程度であれば数十箇所は余裕で補修できる分量が入っています。ハンドル全体とかシート全体とかとなると足りないかもしれません。
革の剥がれている部分が全体に及んでいるようなケースではディーラーや自動車修理店で革を巻き直してもらう方が綺麗になると思います。しかし、皮の巻き直しは費用が軽く数万円掛かってしまいます。ちょっとした傷を適当に塞ぐ程度であれば補修は自分でやることをおすすめします。
レザーコンシーラーの粘度はマヨネーズくらいでしょうか。瓶を傾けても流れ出てくるようなことはありませんし、ヘラですくい上げてもぽたぽた垂れてくるようなことはありません。ですが、服やシートにこぼれてしまうと取れませんので、新聞紙やウエスを用意した上で作業する必要があります。
レザーコンシーラーによる皮革ハンドルの補修

皮革ハンドルの表皮が剥がれてしまっています。穴の周囲はペラペラで今にも捲れ上がりそうです。
車を降りる時にビジネスバッグを何度もぶつけてしまったことによって皮が剥がれてしまったものと思われます。今のところカバンがあたったところ以外は何の問題なく綺麗な状態です。乗り降りの際はもっと慎重になるべきでした。
今回はこの穴をレザーコンシーラーで補修して、これ以上広がらないようにします。

穴の周囲にマスキングテープを貼って、レザーコンシーラーが余計なところに付かないようにしておきました。

穴が小さいこともあって、ヘラではなく爪楊枝の柄の部分を活用することにしました。綿棒よりも固い爪楊枝の方が適しています。
レザーコンシーラーを穴に盛って平らにならすという作業を何度か繰り返してみました。その後にマスキングテープをそっとはがしました。
レザーコンシーラーを塗るときのポイントは、最初から綺麗になるように整えておくことです。レザーコンシーラーは塗った状態のまま乾燥します。そのため、凸凹がある状態のまま乾燥させると見栄えが著しく悪くなります。

マスキングテープは作業後すぐに剝がす必要があります。レザーコンシーラーが硬化してからマスキングテープを剥がすと、せっかく固まっているレザーコンシーラーも一緒に剥がれてしまいます。
数日後、補修面を目の細かいサンドペーパーで磨こうとしたところ、レザーコンシーラーが一瞬で剥がれてしまいました。サンドペーパーで擦るのは厳禁のようです。補修箇所がすべて剥がれる上に穴の縁の革も持って行かれて穴が少し広がってしまいました……。乾拭きだけにすべきでした。
そのため、レザーコンシーラーによる補修作業をもう一度行いました。

こちらが2度目の補修作業の後です。既に乾燥している状態です。最初の時よりも穴がわずかに大きくなってしまいましたが、補修跡は2回目の方が綺麗に仕上がっています。
ただ、レザーコンシーラーは乾燥するとやや凹んでしまいます。間隔をあけて2度塗りが必要です。

こちらは2度塗りした直後の写真です。やはり綺麗にムラなく塗るのは難しいです。
普段からプラモデルを作っているような手先の器用な方であればもう少し綺麗に修繕することができると思いますが、こういう作業が初めてであればここで示している見本と同じようになってしまう可能性が高いと思われます。
なお、補修したところは周囲と違ってテカテカした光沢のある状態のままです。パッと見ても補修跡が丸わかりです。最初の穴が開いている状態よりも目立っています。補修箇所とぴったりの色を選んだり、色を調合したりするひと工夫が必要かもしれません。ペタペタとした感触の違いもあります。
こういうことは補修を検討する前に知っておくと、DIYで補修するか、プロにお任せするかの判断材料になるのではないでしょうか。
とはいえ、これ以上の革の剥がれを容認する訳にもいきませんので、今回は早い段階で補修しておいて良かったと思います。自分で補修すると見栄えは良くありませんが、費用は500円~2,000円程度で済みます。























