長年使っているシャワーホースが固くなり取り回しが難しくなってきたので、新しいシャワーホースとシャワーヘッドに交換することにしました。
シャワーホースやシャワーヘッドは片方だけでも両方でもDIYで簡単に交換することが可能です。交換に要する時間は10分から20分程度です。交換用の製品は2,000円から5,000円程度でいろいろ選べます。
ここでは両方とも交換する方法を画像付きで詳しく紹介しています。片方だけを交換する場合は記事の一部だけをご覧いただければOKです。




シャワーホース&シャワーヘッドの選び方
シャワーセットの選び方

今回は交換用の製品として日本の有名水栓メーカーである SANEI の「シャワーセット(PS3950-CTA-CC)」を選びました。デザイン性、質感、価格、評判などの要素がどれも優れています。
購入時の価格は 4,109円でした(2025年11月下旬の参考価格)。後日、同じ製品を最寄りの有名ホームセンターにて確認したところ価格はなんと税込み 6,578円(税抜き 5,980円)でした。購入はネットショッピングが断然おすすめです!!
シャワーヘッドとホースが付いて1,000円程度の製品も販売されていますが、そういう製品は本当にチープです。せっかく取り換えるのであれば最低でもこのページで紹介している製品と同等のものを選んでください。質感がまったく違います。大型ホームセンターでは現物がたくさん展示販売されているのでお買い物の際に見比べてみてください。
この手の製品は径の異なる水栓に取り付けられるよう数種類の変換アダプターが付属しています。有名メーカーの水栓とシャワーホースという組み合わせであれば変換アダプターを嚙ませるだけで難なく交換可能です。
しかし、海外メーカーの水栓やインテリアショップのオシャレな水栓などが取り付けられている場合は注意が必要です。シャワーホース付け根のネジ径を測定してから交換用の製品を注文してください。

このようなシャワーセットはそれぞれの製品で特長が大きく異なります。節水を売りにしている製品もあれば肌あたりの良さを強調している製品もあります。いま使用しているシャワーとかけ離れた内容の製品は違和感を覚える可能性が高いので、考えなしに変わったものは選ばないほうが良いでしょう。
たとえば、節水が強調されている製品は一見すると経済的に思えますが、実際には水の勢いが弱くてイライラすることも少なくありません。節水タイプのシャワーヘッドはスーパー銭湯やビジネスホテルなどでも採用されていることが多いですが、シャンプー後の泡を流しきるのに時間が掛かってしまい、結局たくさんの水を使ってしまうことになります。
そういう実際的な側面にも目を向けると自分に合ったシャワーセットを見つけることができると思います。
SANEI シャワーセットの仕様

節水は不要だったのですが今どきのシャワーヘッドは節水をうたう製品がほとんどを占めています。こちらは約25%の節水効果があるとの記載がありますが、水の勢いはそのままという表記もあります。
年間の節約金額は約12,500円とあります。その内訳はガス代が約8,600円、水道代が約3,900円です。
シャワーヘッドの肌あたりは「少し強め」という設定のようです。またシャワーの広がりは「ふつう」です。これくらいの設定が標準ではないかと思います。
SANEI シャワーセットの取付方法

こちらのシャワーセットの取り付け方法はパッケージに記載された通りです。シャワーホースの交換はナットを外して新しいものに付け替えるだけで済みます。
DIY初心者でも非力な方でも工具さえあれば問題なく交換可能です。台紙の QRコードから取り付け動画を視聴することもできます。交換方法を事前によく確認しておくことと適切な工具を用意しておくことが大切です。
SANEI シャワーセットの同梱物一覧

こちらのシャワーセットは、シャワーヘッド、シャワーホース、変換アダプター(5種)が同梱されています。交換作業に用いる工具は別途用意しなければなりません。工具はダイソーやセリアなどの100均でも簡単に手に入ります。
シャワーヘッドはメタリックな質感で安っぽさは感じられません。シャワーホースは落ち着いたシルバーグレイであるため浴室内で悪目立ちすることがありません。

シャワーヘッドは大きくてシャワーが広い範囲にいきわたるように工夫されています。メッキが施されたシャワーヘッドは鏡のような光沢を放っており価格の割に質感は高いです。

シャワーホースも落ち着いた色味でシャワーヘッドとマッチしています。ホースの長さは 1.6m あります。
古いホースは硬化して取り回しに難があったのですが、新しいホースはやはり柔軟性があります。ただし、販売時にブリスターパック内で巻かれて収納されているので癖が付いています。開封後に癖を軽くほぐしてから交換する必要があります。

両端の金具はしっかりとした作りです。パッキンがあらかじめ取り付けられています。
左側のコネクタは水栓に接続して、右側のコネクタはシャワーヘッドに接続します。シャワーヘッドを取り付ける際はシャワーヘッド側のネジが樹脂製になっているので慎重に取り付けなければなりません。これは超重要です!! シャワーヘッドを斜めに差し込むとネジ山が削れて使えなくなります。

有名水栓メーカーを選ぶ一番の理由は、他社製品と互換性を持たせるための変換アダプターがいくつも付属しているという点です。このセットには「T25」「T25-2」「T25-11」「T25-3」「T25-7」という5種類のアダプターが付属しています。
| メーカー | 対応アダプター |
| TOTO(細ホース) | T25 |
| TOTO(太ホース) | T25-2 |
| TOTO(樹脂製エルボ) | T25-11 |
| KVK | T25-3 |
| ガスター(東京ガス) LIXIL(INAX)バランス釜 リンナイ・大阪ガスの一部製品 |
T25-7 |
今回はKVKの水栓に取り付けるため「T25-3」のアダプターを使用しました。
これらのパーツは主要メーカーの製品に対応していますが、一部の製品は別売のアダプターを手に入れる必要があることに注意が必要です。
別売のアダプターは以下の通りです。
| メーカー | 対応アダプター |
| LIXIL(INAX)スイッチシャワー混合栓の一部製品 (そのまま取り付けできない場合) |
PT25-4 |
| YUKO(そのまま取り付けできない場合) | PT25-10 |
| ミズタニ(そのまま取り付けできない場合) リンナイ・大阪ガスの一部製品 (T25-7で取り付けできない場合) |
PT25-9 |
交換作業に必要な工具

工具は最大口開きの大きなモンキーレンチがひとつあればOKです。口が開かないモンキーレンチは変換アダプター(=大きなナット)を回すことができません。付属の変換アダプターは径が最大で 27 mmほどですから 30 mm 程度の開口部を持つモンキーレンチがあれば対応可能です。
今回は最大口開き 24 mm のものしか手元になかったので、補助としてウォーターポンププライヤーを用意しました。このような工具は100均でも手に入りますが、今後もDIYの予定があるのであれば良質な工具を手に入れておくと長きに渡って使えます。
これから購入する方はロブテックスの「ハイブリッドモンキレンチ UM30」があると便利です。24 mm の製品を持っていますが質感も良くておすすめできます。
ウォーターポンププライヤーはツノダの「TTC 3枚合わせウォーターポンププライヤー JIS 250mm TH-250WP」がイチオシです。どちらもぜひ手に入れてください。


シャワーヘッドとシャワーホースの交換手順
シャワーホースとシャワーヘッドの外し方

長いあいだ使ってきたホースはカチカチに硬化しており柔軟性がまったくありません。シャワーは毎日使いますので気になった時点ですぐに新しいものと取り換えることをおすすめします。

シャワーホースは水栓金具の根本にあるナットを緩めることで取り外すことができます。先ほど紹介したモンキーレンチをあてがって時計回りに回すと外れます。
この作業は慎重に行ってください。根本のパーツが壊れたり付け根のネジ山が削れたりすると水栓金具自体を交換する必要がでてきます。

シャワーヘッドだけを交換する場合は、シャワーヘッドの付け根の金具を回すことで取り外すことができます。この部分は固着していることがあるので、固い場合はゴム手袋をはめて回してみてください。

新しいシャワーヘッドは変換アダプターが付属してるものであれば、それを利用することによって大体の機種で簡単に交換できます。
それではここからシャワーホースとシャワーヘッドの交換作業を画像付きで見ていきましょう。
古いシャワーホースを取り外す

モンキーレンチをナットにしっかりとあてがって(この製品の場合は)時計回りに回していきます。

根本の白いパーツが壊れないように注意しながら、モンキーレンチをゆっくり回すことでシャワーホースを取り外すことができます。
ナットが固着して回らない場合はモンキーレンチの柄をゴムハンマーで軽~く何度も叩いてやるか、シリコンスプレーをごく微量さして時間をおいてから再び回してみてください。

カビている場合は綺麗に清掃しておきましょう。新しいシャワーホースの金具を取り付ける時はネジ山が削れないように気を付けてください。

古いシャワーホースは新しいものに不具合がある場合に再利用することになりますので、数日は手元に置いておいてください。
変換アダプターを取り付ける

新しいシャワーホースがそのまま取り付けられるケースは少ないです。そのため、最初に付属の変換アダプターを取り付けます。
今回は KVK の水栓に取り付けることからKVK用の「T25-3」というアダプターを先に取り付けます。変換アダプターは手回しで取り付けてから、モンキーレンチで軽く少しだけ締め付けます。水漏れがなければOKです!
アダプターの名称はメーカーごとに違いますので説明書をよく確認してください。間違ったアダプターを無理やり取り付けようとするとネジ山が削れてしまう恐れがありますのでくれぐれもご注意ください。
シャワーホースを接続する

シャワーホースの金具を変換アダプターに接続します。こちらは手でぐっと締め付けました。
工具を使うとメッキが傷ついてしまうので注意してください。手締めで水漏れする場合は適当な布を巻いてからウォーターポンププライヤーで軽く少しだけ締め付けてください。
シャワーヘッドを取り付ける【要注意】

最後にシャワーヘッドをシャワーホースの金具に取り付けます。この作業は細心の注意が必要です。
この製品はシャワーヘッドの根本のネジがプラ製になっています。取り付け時にシャワーヘッドと金具が真っ直ぐになっていることを何度も確認しながらゆっくりと接続してください。

今回の作業では作業を慎重に進めたつもりでしたが、この最後の作業でネジ山が少し削れてしまいました。すぐに気づいたので大事には至らなかったのですが、普通に差し込んで回すといつの間にか斜めになっていてネジ山に傷がついてしまいます。
水漏れがないか点検を行う

各部の取り付けが完了したらハンドルを回して水の出具合と水漏れの有無を確認します。
シャワーホースの根本から水漏れが発生しているような場合は、水を止めてから水漏れしているナットや金具を回し締めします。その後、水漏れが収まっていれば交換作業は完了です。
シャワーの出具合を調節する

シャワーの出具合に問題がある場合は水栓金具の両端にあるネジを、マイナスドライバーを用いて僅かに開閉して微調整を試みます。
念のためにネジの駆動部の初期位置を覚えた上で、お湯と水の両方を調節してみてください。単純に水を出した時と頭や身体を洗う時では感覚が異なりますので、また後から調節が必要になるかもしれません。
ネジが固着して動かない場合は以下の記事が参考になります。

作業の完了

シャワーを何度か使ってみて問題がなければ取り付けは成功です。万が一、初期不良や不具合が発生した場合はメーカーのサポートセンターに連絡してください。
毎日利用するものは劣化や不具合が見られたらすぐに交換しなければいけませんね。良いものに替えると快適になってそれだけで生活の質が上がります。
シャワーホースやシャワーヘッドは自分で交換することが容易な製品の代表格です。古い製品をお使いの方は最新のものに交換を検討されてはいかがでしょうか。お風呂場もパッと明るくなりますし、自分も家族も気持ち良く利用できるようになります。
ただし、節水率が高すぎる製品は個人的な経験からおすすめしません。このページで紹介している SANEI のシャワーセットを軸に代替品を検討してみてください。この製品はレビューも多くて評判もすこぶる高いです。











