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水道の蛇口からポタポタ水が漏れる原因と自分で修理する方法

水栓の修理完了 DIY・工具
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 水道の蛇口から水がポタポタと落ちてきて止まらないという時、水栓内部の「水栓コマ(水栓ケレップ)」を新品に交換することで水漏れを止められることがほとんどです。

 まずは水漏れ箇所を特定します。水漏れはどこかの部品が緩んでいたりコマパッキンが摩耗していたりすることで起っています。水がポタポタと垂れ落ちている場合は水栓コマのゴムパッキンがダメになっている可能性が高いです。水栓コマの交換作業はとても簡単です。ただし、作業に際して止水栓または水道の元栓を閉めることが必須になります。

 このページでは、一般家庭、アパート、単身者向けマンション、ビジネスホテルなどに設置されている一般的な蛇口の水栓コマを交換する作業手順を写真とともに紹介しています。

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水道の蛇口からの水漏れをDIYで修繕する

水道の蛇口から水がポタポタと落ちてくる理由

水漏れする水道蛇口の直し方

 水が蛇口からポタポタ落ちてくる原因は、内部にある「水栓コマ(水栓ケレップ)」のゴム製パッキンが経年劣化していることにあります。この状態を放っておくと水漏れが徐々にひどくなっていきます。そのため、早めの修理が必要です。

水道の蛇口(いらすとや様より)

 ちなみに、上のイラストの水栓金具も最初の写真と同じ水栓コマが使われています。ハンドルの外し方が微妙に違うだけです。イラストの水栓金具はハンドルの下の部分をレンチで取り外すことで水栓スピンドル&水栓コマが外せるようになります。いずれにしても、水栓コマを新品に交換してやることで水漏れを止めることができます。

 水栓コマの交換作業はひじょうに単純であることからDIYでも簡単に修理することができます。部品はホームセンターでもネット通販でも簡単に手に入る上に、費用は1箇所あたり100円程度で済みます。

 この物価高の中で業者を呼んだらいくら掛かるか分かりません! 自分でできることはできる限り自分でやりましょう。DIY初心者の方の作業時間の目安は1箇所あたり20分~30分程度です(=水栓の構造を理解していて何も問題が起らなかった場合)。今回は写真を撮りながら2箇所同時にゆっくり作業を行いましたが30分程度でした。

 蛇口が水とお湯の二つある場合は、たとえ水漏れ箇所が片方だけであっても、どちらも同じように劣化していると考えて二つとも変えておくのが無難です。手間も大して変わりませんし、水栓コマも普通は複数個入りで販売されています。ただし、最低限の工具は必要です。それらの工具もすべてダイソー等の100均で揃えられます。

 このページでは、一般的な水栓金具における水栓コマの取替えについて言及しています。特殊な水栓金具は水栓コマが交換できない可能性があります。また、水栓金具の種類や漏水の状態によっては、内部ユニットの交換や水栓金具そのものの交換が望ましいこともあります。そのあたり事例は以下の記事をご覧ください。

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水栓コマの交換に必要な部品と工具

水栓ケレップ(水栓コマ)

 新品の「水栓コマ(直径15mm 呼び13水栓用)」をホームセンターかネット通販で用意します。ホームセンターオリジナル商品も販売されています。

 ゴムパッキンのみを替えることもできますが、普通は金属の部分もセットになって売っていますので全部まとめて替えてください。

 水栓コマがお湯と水に使用できることも念のために確認しておいてください。たいていの製品はお湯(43℃程度)にも問題なく使えます。

修繕に必要な工具一式

 水栓コマを交換するための工具に、カッターナイフプラスドライバーウォーターポンププライヤーラジオペンチ等が必要です。

 先ほど紹介したイラストの水栓金具は、ウォーターポンププライヤーを使うこともできますがレンチのほうが便利です。ラジオペンチはピンセットや割り箸でも代用できます。この他、止水栓を止める作業にマイナスドライバーが必要になることもあります。

 余談ですが、写真のウォーターポンプはとても使いやすくて気に入っているので皆さんぜひ手に入れてください。超オススメ。

水回りの補修に便利なウォーターポンププライヤー
水栓や配管を掴むためのウォーターポンププライヤーは1本あると便利です。ツノダの「TH-250WP」は、開口幅が6mmから52mmまで調整することができます。3枚構造でガタツキが少ないという点で優れています。
DIYにおすすめのカッターナイフ
タジマのカッターナイフはDIYにおすすめです。本体や替刃も入手しやすく、グリップが握りやすくて使い勝手も良好です。通販商品の開梱作業や文房具としても使えます。
 止水栓ではなく水道の元栓を閉めなければならない場合に限って、手洗い用のバケツ部品を洗うためのバケツを用意しておくと作業が捗ります。これを用意しておかないと手が汚いまま新しい水栓コマを取り付けることになってやや不衛生です。
 また、部品を掃除するための歯ブラシやウエスがあるとさらに便利です。

【最重要】止水栓または水道の元栓を閉める!【必須】

固着した水栓のマイナスネジ

 水栓コマの交換作業に入る前に止水栓または水道の元栓を確実に閉める必要があります。この作業を忘れてしまうと水が噴き出して辺り一面水浸しになります。そのため、すべての作業は自己の責任に基づいて実施してください。

 止水栓はネジ式のものとハンドル式のものがあります。普通は洗面台の下あたりにあります。なお、ネジ式の止水栓はネジが固着して回らないことがよくあります。作業に入る前に止水栓が開閉できるかどうかを確認しておきましょう。止水栓の回し方は以下の記事をご覧ください。

固くて回らなくなった止水栓のマイナスネジを回す方法
キッチン、トイレ、お風呂などにある止水栓のネジが固くて回らないとき、いくつかの方法を試みることで開閉できるようになることがあります。それには水栓用の特殊な工具が必要ですが、ホームセンターやネットでお手頃価格で入手できます。

 このような止水栓が付いていないケースでは、家の外にある水道の元栓を閉めることになります。水道の蛇口が壁から出ているような場合は、まず間違いなく水道の元栓を閉める作業が必要です。

 戸建てでは、玄関を出たあたりや家の前の駐車場のどこかに水道メーター&元栓があります。水道局の関係者が定期的に検針に来ているので絶対にどこかにあります。探してみてください。

 アパートやマンションでは、通常は玄関を出てすぐの扉付きのボックス(パイプスペース)内にあります。そこに水道メーターやガスメーターなどとともに水道の元栓もあるはずです。パイプスペースの内部をよくご確認ください。

 ここから、水栓コマの交換作業を写真とともに解説します。今回の例ではお湯と水の2箇所の水栓コマを交換しています。

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水栓コマを交換する際の作業手順

水栓コマを取り外すまでの工程

キャップを取り外す

ハンドルの確認

 ハンドルの上のキャップ(写真の例では赤いパーツ)を外します。キャップをよく見ると切り欠きがあることが分かります。これはお湯のほうだけでなく水のほうも同様です。

 キャップが排水口に落ちないように、洗面ボウルの中に紙を敷いておいたり、排水口をテープで塞いだりしてから作業に掛かりましょう。

キャップの取り外し

 切り欠き部分にカッターナイフや精密マイナスドライバーなどの工具を差し込んでキャップを外します。キャップを引き起こすようにすると外れます。

 カッターナイフを使用する際はキャップやハンドルを傷つけないように背の部分を使うなどの工夫が必要です。

プラスネジ

 キャップを取り外すとプラスネジが露出します。このネジはハンドルを水栓スピンドルに取り付けるためのものです。

 キャップの中のように見えない箇所は、水垢やカビ等で汚れています。各部品は取り付け前に清掃しておくと衛生的です。

ハンドルを取り外す

ネジの取り外し

 このネジは一般的なプラスドライバー(=2番)で外すことができます。ネジの駆動部を舐めないようにドライバーを垂直に差して、上から力をかけてゆっくり回してください。

 ネジが外れにくいときは、ドライバーの柄にウエスを巻いて、ゴムハンマーで軽~くコンコンと1分程度叩きながら回すと外せるようになります。

ハンドルの取り外し

 ネジを外したらハンドルを上に引き上げます。ハンドルはがっちり嵌まっていることがあるので真下から真上に引き上げるように力をかけてやる必要があります。ハンドルを左右に捻りながら引き上げると外しやすいです。

 取り外したハンドルは内側が驚くほど汚れていますので取り付ける前までに清掃しておきましょう。

カバーナットを取り外す

水栓金具の取り外し

 水栓スピンドルを抑えているカバーナットをウォーターポンププライヤーで取り外します。冒頭で紹介したとおり、このウォーターポンププライヤーは使いやすいのでおすすめです。

 上の写真ではカバーナットが円形で縁にギザギザが付いているタイプなのでウォーターポンププライヤーを使っていますが、このカバーナットが六角形の場合はレンチを使ったほうが外しやすいです。新しい製品の場合はメッキ部分の傷防止に当て布をしておくと安心です。

水栓スピンドル

 カバーナットを取り外すと水栓スピンドルが取り外せるようになります。水栓スピンドルもネジで本体に固定されています。

 それにしても汚れと錆で汚いですね。手も真っ黒になります。

水栓スピンドルを取り外す

水栓スピンドルの取り外し

 水栓スピンドルの先端をウォーターポンププライヤーで掴んで回すと外れます。

 水道を使うときはハンドル越しにこのパーツを開閉して流量を調節しています。この根元に水栓コマがあって、ゴムがへたるとハンドルを占めても水が漏れ出てしまうのです。

水栓コマを取り外す

水栓スピンドルと水栓コマの取り外し

 水栓スピンドルを取り外すと水栓コマを取ることができます。水栓コマは水栓スピンドルの先に引っ付いていることもありますし、水栓器具の内部に残っていることもあります。

 水栓スピンドルに付いて外れたときはラジオペンチで摘まんでやるとすぐに外れます。手で外れることもあります。

水栓の内部構造

 水は奥から来て水栓コマの部分を経て蛇口のほうへと流れていきます。ハンドルを締め切ると水栓コマのゴムパッキンが密着して水の流れをせき止める仕組みです。

 水栓スピンドルを取り外した後は、ウエスで軽く拭って綺麗にしておきましょう。

水栓コマが残っている場合

 写真は水栓金具の右側ですが、このように水栓コマが水栓本体内に残ることもありますが、固定されていないのでつまんで取り出せばOKです。

水栓コマの引き上げ

 ラジオペンチでも割り箸でも何でも構いませんので、水栓コマをつまんで引き上げてください。

 ここまで水栓コマの取り外しの過程です。ここからは水栓コマを取り付ける作業になります。取り付けは逆の手順です。

 組み直す前に各部を綺麗に清掃しておくことをおすすめいたします。

水栓コマを取り付ける工程

新しい水栓コマを取り付ける

新しい水栓コマの取り付け

 新品の水栓コマを水栓スピンドルの先端にのせます。新しいものは古いものと全然違います。

 水栓コマは水栓本体の穴に置いても構いませんが、一緒にして指で抑えながら取り付けたほうがやりやすいです。

水栓スピンドルを取り付ける

水栓スピンドルの取り付け

 水栓コマと水栓スピンドルを合せて水栓のネジ穴に挿入します。

 水栓スピンドルは食品用のアルコールで汚れを落としてウエスで拭いましたが黒ずみやサビはそのままです。水栓スピンドル自体を新品に交換することもできますが、この程度の状態であればまだまだ余裕で使えます。したがって、わざわざ交換する必要はありません。

水栓スピンドルの締め付け

 水栓スピンドルの先端をウォーターポンププライヤーで掴んでネジを回して取り付けます。

カバーナットを取り付ける

水栓金具の取り付け

 カバーナットを奥までしっかり取り付けます。

ハンドルを取り付ける

ハンドルの取り付け

 ハンドルを上からはめて奥までしっかりと取り付けていきます。ハンドルの向きも左右で揃えておきましょう。

ネジとキャップの取り付け

 ネジを締めてハンドルを固定します。最後にキャップをはめたら完成です。

完成後に水の出具合を確認する

水栓の修理完了

 止水栓または水道の元栓を開いて、水が流れるかどうか、また水が漏れないかどうかを確認します。

 最初のうちは黒い水が出ます。ハンドルを何度も開け閉めして汚れを流しきってください。水がもったいないと思わずに、綺麗な水が出るまで何度も繰り返してください。

 止水栓を閉めて水を止めていた場合は、止水栓を前と同じ位置まで開くようにしてみてください。位置が違っていると水の流量もまったく違います。

 何か違和感がある場合は、水栓スピンドルの取り付けからやり直してください。

新品の水栓コマと劣化した水栓コマ

 左が新品の水栓コマで、右が古くなった水栓コマです。

 古いほうはゴムに凹みが付いて金属にも青サビが浮いています。このようにゴムパッキンが劣化すると水漏れを引き起こす原因になります。

 昨今、物価高によって何もかもが高くなっています。当然のことながら、何かの修理に掛かる部品代も人件費も高くなっています。少しでも節約して無駄な出費を抑えるためには自分でできることは自分でしなければなりません。水栓コマの交換はDIYの中でも難易度は低いです。

 以上、水道の蛇口からポタポタと水が漏れる状態を修繕する方法についてご紹介いたしました。もしもこの記事がお役に立ったのであれば、他にも色々な記事がありますので、何かひとつでも追加でご覧いただければ嬉しく思います。

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