「ファイアスターター(ファイヤースターター)」は、キャンプや野営で火起こしのためのアイテムとして用いられています。ファイアスターターの着火原理を理解すれば簡単に火を起こすことができるようになります。まさに現代版の火打ち石といえます。
また、ファイアスターターは緊急時や災害時のアイテムとしても有用です。キャンプ場や山の中で、マッチが湿気っていたりライターが故障したりしても、ファイアースターターをバックパックに入れておくことで助かることがあるかもしれません。
2019年から100円ショップのセリアでも小さなファイアスターターが取り扱われるようになっています。お試し用としては最適なものになっています。とはいえ、アウトドアを日頃から楽しまれている方は本格的な製品を手にすることが好ましいと思います。
このページではセリアのファイアスターターの詳細をご紹介しています。使い勝手も良く本当におすすめのアイテムです。
(2020年3月20日追記)現在も普通に販売されています。
(2019年10月20日追記)現在、複数の店舗で販売されていることを確認しています。「ファイアスターター」が欲しい方は何店舗か回ってみてください。
(2019年8月1日追記)長らく品切れが続いていたセリアの「ファイアスターター」ですが、7月末頃から一部店舗で在庫が復活しています。買い逃した方はこの機会をお見逃しなく。
セリア「ファイアスターター」の概要
昨年(2019年)からセリアのアウトドアグッズがとても充実しています。新しい製品が次から次へと登場しています。なかにはアウトドア専門店で購入すると良いお値段の製品もあります。本当にびっくりしますよね。
このサイトでは、これまでセリアのアウトドアグッズをいくつも紹介してきました。セリアは昨今のアウトドアブームを見逃さず次々に新製品を投入してきますね。
そんなセリアがついに「ファイアスターター(ファイヤースターター/メタルマッチ)」を発売しました。ファイアスターターはマグネシウムの含まれた金属棒を削って、マグネシウムの粉と火口(ほくち)に火花を飛ばして着火させる火起こしのための道具です。
ファイアスターターはひじょうにニッチな製品であるため、セリアから発売されるとは誰も想像していなかったのではないでしょうか。
今回はセリアが2019年5月末頃に発売したファイアスターターを紹介します。
製品情報
品名 | ファイアスターター |
シリーズ | LIFE MULTI TOOL |
サイズ | ファイアスターター本体:長さ約65mm × 幅約20mm × 奥行き約10mm 芯棒:長さ約40mm × 直径約4mm スクレーパー:長さ約70mm × 幅約12mm ひもを広げたときの端から端まで:長さ約290mm |
重さ | 約15g |
材質 | スチール、マグネシウム、ポリプロピレン、ポリエステル |
製造国 | 中国 |
発売元 | 松野工業株式会社 |
ファイアスターターの使い方
ファイアスターターは火口の上で芯棒を削って火花を飛ばして着火します。芯棒をスクレーパーで削るということがポイントです。マグネシウムは粉末状にすることによって着火しやすくなります。しかもかなりつよく燃え上がるようになります。
よくある間違った使用方法は、火花を散らすことで落ち葉や麻の火口に火を付けようとするやり方です。火花で火口に直接火を付けるのではなく、削り取られたマグネシウムの粉が火口にかかっている状態で、火花を散らして着火してマグネシウムとともに火口を激しく燃え上がらせるのです。したがって、マグネシウムの粉末を火口にまんべんなくかけるように削ることがとても重要です。
セリアのファイアスターターはシンプルでコンパクト!
セリアの「ファイアスターター」は「LIFE MULTI TOOL(ライフ・マルチ・ツール)」というシリーズの製品です。
パッケージに全長約29cmと記載されていますが、誤字ではありません。これはファイアスターター本体とスクレイパー(ストライカー)を結ぶひもを伸ばした状態で、ファイアスターターの先端からスクレーパーの先端までの長さを測ると約29cmという意味です。本体の長さの実寸はパッケージに記載されているとおり約65mmです。
パッケージの裏面に使用方法が記載されています。黒いひもによってファイアスターター本体とスクレーパーが結びつけられています。
下部には使用上の注意と材質などが記載されています。
ファイアスターターの全体像です。アマゾンで安価で販売されているファイアスターターと同様のシンプルな形状をしています。
本体自体はひじょうに小さいサイズです。黒い芯棒の部分が一般的なファイアスターターと比べると短くて細いです。スクレーパーの先端はギザギザになっています。
ファイアスターター全体の長さは約65mmです。柄の長さ(オレンジの部分の左右の長さ)が約26mm、柄の幅(オレンジの部分の上下の長さ)が約20mmとなっています。
黒い芯棒の部分は長さが約40mmで直径が約4mmです。
ファイアスターターの柄の厚みは約10mmです。
スクレーパーは長さが約70mmで幅が約12mmです。スクレーパーは金属板を茶色に塗装したものです。芯棒を削るとスクレーパーの塗装も少し削れます。
ファイアスターターに新色登場!(2020年6月追記)
発売から1年経っても大人気のファイアスターターに新色が登場しました。確認できたもので2色追加されているようです。
新色は柄の色がモスグリーンとブラックになっています。また、スクレーパーの色が柄と同色となっています。
オレンジは見つけやすくて紛失しにくい反面、目立ちすぎるという面もありました。
ミリタリーなアイテムがお好きな方や自然と調和した色合いをお好みの方はモスグリーンが最適ではないでしょうか。シンプルさにこだわりのある方はブラックがぴったりかもしれませんね。どちらも素敵な色だと思います。
ファイアスターターの良い点と悪い点
このファイアスターターをおすすめする理由
・ファイアスターターが110円で買える
ファイアスターターは、アウトドア専門店では安いものでも1,000円以上します。有名メーカーのものであれば軽く数千円もします。また、アマゾンの中国系メーカーの格安品でも500円はします。でも、セリアなら110円(税込)で手に入ります。
ただし、アウトドア専門店のファイアスターターはセリアのものと比べると芯棒の大きさと全体的な質感がまったく違います。本格的な製品が欲しい方はアウトドアメーカーのファイアスターターを手にする必要があります。
・ファイアスターターのお試しに最適
ファイアスターターがどのようなものかちょっと試してみたいという目的であればセリアの製品で十分です。ファイアスターターで火をつけるのが面白いと思えば、もっとしっかりしたファイアスターターを買えば良いと思います。ファイアスターターを使用した火起こしは面倒くさいと思ったのなら、110円で済んで良かったと諦めがつきます。
・普通に使える
100円ショップの製品だから品質が悪いのではないかと思ったのですが、普通に勢いよく火花が飛びます。まったく問題なく使用することができます。あとは着火しやすい火口があればなんとでもなると思います。気軽に試せるところが良いと思います。
このファイアスターターの気になるところ
・ほとんどのお店で売っていない
セリアのファイアスターターは、2019年5月末頃から店頭に並び始めたようです。私は6月頭に購入しました。しかし、多くのお店では最初から入荷していなかったり、入荷したお店でもあっという間に売り切れになったりしているようです。
私は個人的にセリアのファイアスターターの仕入れ数がもともとかなり少なかったのではないかと推察しています。それとTwitterを見る限りでは店頭で見つけた方がまとめ買いをしている例が多いように思います。そうした結果として入手困難になっているのではないでしょうか。
・マグネシウムの芯棒が短く細い
セリアのファイアスターターは、110円ということもあってひじょうに小さいサイズになっています。スクレーパーで芯棒を擦ると芯棒が折れてしまうのではないかと思えるくらい頼りない細さです。直径4mmは「パラコード」や「もやし」と同じくらいの太さですw 力を入れるとポキッと折れてしまいそうです。やはり有名メーカーのものとは作りが違います。
セリアのファイアスターターはマストバイ!
総合的な評価としては110円でファイアスターターが試せるというのは本当にすごいと思います。コストパフォーマンスは抜群です。このファイアスターターを何度か使ってみて、本格的に火起こしをしたいと感じたら、有名メーカーのファイアスターターを手にすれば良いと思います。
サイズが小さいのでエマージェンシーキットに入れておくのも良いかもしれません。重さはたったの15gですから入れておいても苦になりません。本当におすすめです。あとは再入荷されるかどうかが大きな問題といったところでしょうか。
どうしても手に入らない場合は、ネットやアウトドアショップで購入するのが手っ取り早いと思います。ファイアスターターは、それほど高いものではありません。
2020年6月現在、セリアの各店舗で普通に購入することができるようになっています。お店によっては置いていないところもあります。その場合には注文するか別の店舗に行くかしてください(追記)。
市販のファイアスターターは火吹き棒や収納ケースが付属していることも多いです。また、ファイアスターターの芯棒の太さと長さもセリアのものとはまったく異なります。両方の内容をしっかりと比較して用途に適したものを手にされるのが良いと思いますよ!