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カンナの刃がどうしても戻らないとき取れないときに試すこと

角利のかんな50mmサイズ DIY・工具
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 新しいカンナを購入しました。今回は面も少し削ることができるサイズのものを選びました。

 これまではホビーかんなを角の面取りに使っていました。角の面取りをする分にはホビーかんなでも不足はありません。でも、昔ながらの本格的なカンナも使ってみたいと思うようになりました。

 ここでは購入した製品の詳細と初心者がカンナを使うとどうなるのかという点を簡単にまとめています。

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50mmサイズの鉋が手によく馴染む

角利の「二枚刃鉋(50mm)」

ビニールケース付き

 角利の「二枚刃鉋」という刃に裏金(押え板)の付いている製品を購入しました。このカンナには簡単なビニール収納ケースが付いています。

 サイズは使いやすそうな50mmを選びました。このシリーズは、42mm、50mm、55mm、60mm、65mmの各サイズがラインナップされています。角の面取りだけであれば42mmサイズが使いやすいと思います。価格もお手ごろです。

 このようなカンナには替刃式の製品もあります。そちらは刃の調整が昔ながらのカンナよりも容易なようです。切れ味が悪くなったら刃を交換できるため刃を研ぐ必要もありません。

角利50mm鉋

 本体はずっしりと重く、安っぽい感じはまったくありません。カンナのサイズは55mmや60mmと迷いましたが、50mmにしておいて正解でした。このくらいの大きさが手に馴染んで持ちやすいです。製品ページにも入門サイズという記載がありました。

 材質は鉋台が樫でできており、刃は刃物用炭素鋼が用いられています。樫の台も身が詰まっていてしっかりしています。

鉋の裏面

 鉋台の裏側は平面になっており、つるつるさらさらとした手触りです。

 購入時点では刃が出ていませんので、開封後に自分で調整する必要があります。当たり前のことですが、買ってすぐに使うことはできません。刃の調整にかなりの時間がかかります上手く使うために練習も必須です

  カンナの調整方法は次のページが参考になります。

(参考)
カンナの使い方(角利産業公式サイト)

刃と裏金

鉋の刃

 刃は刃物用炭素鋼が使用されています。「角利」の刻印が正面に入っています。

鉋の裏金

 刃の手前には裏金があります。使用する前に刃と裏金の両方をうまく調整しなければいけません。

刃と裏金

 刃を抜くと裏金も外れます。

鉋台

鉋台の側面

 こちらは鉋台の側面です。角が面取りされているため、手のひらで包むように持ったときに手にしっかりフィットします。

 台頭の角も玄翁で叩きやすいようになっています。

出刃

 こちらは裏面と刃口です。

鉋台の下側

 こちらが上端(鉋台の表面)と台尻(後方の小口)です。

注意点

注意点

 注意書きにもあるとおり、プラスチックや金属には使用できません。

鉋身の抜きさし

鉋身の抜きさし

 刃の正しい抜き方と誤った抜き方が併記されています。小口の真ん中を叩くと鉋台が割れてしまうことがあるようです。

 刃を抜いた状態と刃の抜き方については後述します。

鉋のサイズ

鉋台の寸法

 この製品の鉋台のサイズは、長辺が240mm、短辺が64mm、厚みが32mmです。

刃の幅

 刃幅は50mmで、刃の有効削り幅が42mmとなっています。鉋のサイズを選ぶときは有効削り幅を確認する必要があります。

鉋台の水平チェック

鉋台の水平(横)

 鉋台は下端(鉋台の裏面)が水平である必要があります。そこで水平を各部でチェックしたところ、特に問題はみられませんでした。

 スコヤがすぐ出せるところになかったので、ここでは差し金で簡易的にチェックしています。

鉋台の水平(縦)

 縦方向も問題なさそうです。

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刃の調整

出刃の調整

 玄翁で鉋刃の頭を叩いて刃を出していきます。

 刃の調整は私のような素人には難しいところですが、こういう作業はとても面白く感じます。技術や経験の要る作業は修得に時間がかかることを覚悟しておく必要がありますね。

 鉋の刃は一緒に購入した玄翁で調整しました。鉋の調整に用いる玄翁は200g前後が使いやすいのではないかと思います。

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出刃

 刃はちょうど髪の毛1本分、0.05㎜ほど出るようにするみたいです。これが中々大変です。

削りかす

 刃を少し調整して試しに木を削るという作業を何度も何度も繰り返しました。

 地味で根気の要る作業ですが、木の香りを嗅ぎながら無心で作業するのも悪くありません。檜の香りにとても癒やされました。

角の面取り

 カンナを面取り作業に使用してみました。角の面取りに関しては、調整次第で思うように綺麗に削れます。今やっている作業には平面を削る工程がないため、当面の間は面取り用になりそうです。

カンナの削り屑

 左右の削り屑を比較すると薄さがまったく異なることがお分かりいただけると思います。刃の出具合を上手く調整して、刃と裏金をきちんと合わせることができると、それなりに綺麗に削ることができるようになります。

 しかし、木材の平面は綺麗に削ることが難しいと感じました。途中で引っかかることが多く、どうしても鰹節のように綺麗に削ることはできません。刃をもっとしっかりと調整して、使い方を何度も練習する必要があるように思います。

 だから鉋を買ってすぐに木製まな板の表面を綺麗にしたいといった目的の方は、鉋を買うのではなく新しいまな板を買ってください。

 天板や棚板の表面の仕上げであれば電動サンダーのほうが適しています。

電動サンダーがあると木材の面取りも仕上げも簡単にできる
手作業で木材にやすり掛けをすることはとても大変な作業です。電動サンダーを導入すると作業効率が大幅に上がります。電動サンダーはダイニングテーブルのメンテナンス、本棚やベッド等の製作時にひとつ持っていると重宝します。

刃の取り外し

鉋の分解

 刃を取り外した状態です。刃、裏金、鉋台に分かれます。

取り外した刃

 こちらが外した刃(表)です。

 切れ味が悪くなったら砥石で研ぐ必要があります。

取り外した裏金

 そしてこちらが裏金(表)です。

 刃を外すと裏金も同時に外れます。刃を取り外すときに裏金に指を添えておく必要があります。

刃を抜いた鉋台

 こちらは刃と裏金を抜いた状態の鉋台です。

 刃を支えるのに重要な役割を果たしている表馴染み、押え溝、押え棒があります。

刃を抜いた鉋台の裏面

 こちらが刃口です。バリが中央部に少しありました。

刃の取り外し方

 刃と裏金を入れ直した状態です。刃と裏金を指定された位置に合わせなければいけません。

鉋の刃が外れないときに

刃の取り外し方

 このカンナを最初に調整しようとしたとき、刃をどうやっても戻したり外したりすることができませんでした。もちろん、カンナは左手で持ち上げた状態です。

 製品の販売ページには台頭の角(写真のオレンジ色のところ)の中央を叩くとあり、また強く叩くと必ず抜けるとも書かれていました。しかし、どれだけ強く叩いても抜くことができませんでした。

 さらに他のページを調べていると、台頭の角の両端(写真の黄色のところ)を交互に叩くと抜けるとありました。そちらも試しましたがそれでも刃は抜けませんでした。

 最終的に小口の両端(写真の青いところ)を何度か強く叩いたところ、刃が少し戻っていることに気づき、繰り返して叩くことでようやく刃を抜き取ることができました。

 刃がどうしても抜けないという場合は、叩く位置を少し変えてみるとよいかもしれません。要は玄翁で叩いた力が刃を戻す方向に上手く伝わらないと刃を外すことができないということです。

マキタのマルチツール「TM52DZ」
マルチツールは先端工具を交換することで切断、研削、剥離などを1台でこなすことができます。マルチツールの定番がマキタの「TM52DZ」という製品です。

カンナの練習に最適かも

Hand-Plane-Kanna-Wood-Planer

 このカンナは素人目には価格の割に良くできていると感じました。ホームセンターに置いてある一番安い製品と比べると鉋台の質感がまったく違っています。これを選んで良かったと思います。DIY用途としては十分です。あとは刃の調整と使い方をひたすら練習するのみです。

 カンナを手にしても最初のうちは刃を調整したり刃を外したりするところで苦戦します。ですが、このくらいのカンナが練習には打って付けではないかと感じます。それか、調整は必須ですが「初心者でも簡単」とうたわれている替刃式の鉋のほうがよいのかもしれません。

 いずれにせよ、職人さんの使う道具は、たとえ安価な大量生産品であったとしても、調整、手入れ、練習などが不可欠であるように思います。

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