第二種電気工事士の技能試験では、練習作業においてケーブルやリングスリーブなどの消耗品をいくつも使用します。試験日までに何度も練習することを考えると事前に追加しておくことが望ましいといえます。
このページではどういった練習部材を追加しておくとよいかについてまとめています。実のところ技能試験の練習は部材を用意する段階で既に始まっています。なお、こちらの内容はホーザンの練習1回セットを用意したという前提です。
技能試験のために追加しておきたい練習用部材
練習用部材の内容を見て足りないものを追加する
技能試験の練習では予め用意した部材が足りなくなることがあります。それを見越して使用頻度の高いものを事前に手に入れておくと練習が捗ります。
技能試験の練習用部材の揃え方については以下のページをご覧ください。
特殊な部材の入手方法は以下のページをご覧ください。
VVFケーブルを余分に用意しておくと練習が捗ります
VVFケーブル1.6mmの2芯は、すべての課題で使用することもあって消費量がもっとも多いケーブルです。このようなケーブルを予め用意しておいて、候補問題の練習に入る前に、ケーブルの切断、ケーブル外装の剥離、芯線被覆の剥離、輪作りなどを何度も練習しておくと、工具の使い方を理解することができる上に、練習でも貴重な部材を無駄にすることがなくなります。
VVFケーブルの1.6mmや2.0mmは、ホームセンターの電材コーナーで簡単に手に入れることができます。必要な長さが多い場合はネットショッピングを利用すると割安になります。
ケーブル単体で購入すると簡易梱包で発送されることがあります。そういう配送方法がお気に召さない方はホームセンターなどの店頭で購入してください。
このケーブルは「Amazonが販売・発送」のラインナップの中でもっともお手頃価格の製品でした。OHMの「屋内配線用 Fケーブル 1.6mm×2芯」の20mです。購入時の2022年6月時点の価格は1,718円でした。ホームセンターよりも圧倒的に安く手に入れることができました。練習用のケーブルは安いもので構いません。
当初、長さがどれだけ必要になるのか判断できなかったこともあって、余裕のある20mを選びました。必要な長さは練習量によって変わってくるため、一概に何メートルあれば大丈夫とは言えませんが、5mや10mでも十分かもしれません。追加したケーブルは3m程度しか使用しませんでした。しかし、練習量をこなすためにケーブルの追加は必須と感じました。
短いケーブルはホームセンターでも安く手に入れることができます。反対に長いケーブルになるとネットとの価格差が顕著になります。予備がたくさん欲しいという方はネットで購入してください。
ケーブルの種別は、とりあえずのところ1.6mmの2芯だけで構いません。他に必要性があればその都度追加するかたちでも遅くはありません。
このケーブルは外装に「2022」という刻印があるため、2022年製であることが分かります。製品によっては古いケーブルが届くこともあるようですが、今回は新しいものが届きました。
また、同じく外装に「KAWAI」という表記があったことから、ケーブルの製造元はカワイ電線と思われます。
このケーブルは芯線被覆の色に特徴があります。黒い電線の内側は黒色であることが普通ですが、この電線は白色になっています。とはいえ、芯線被覆の断面はほとんど見ることがないので、技能試験の練習に差し支えることは一切ありません。
何度も練習するならリングスリーブの追加が必要
リングスリーブは袋入りまたはケース入りの製品が小型ホームセンターで容易に手に入ります。大型ホームセンターではリングスリーブ単品でも購入可能です。
技能試験の練習用部材を購入するとリングスリーブも同梱されています。リングスリーブは小サイズも中サイズも規定回数分以上にやや多めに入っているはずです。
しかし、練習1回セットで2回目(2周目)の練習をしようとするとリングスリーブが足りなくなってしまいます。途中で足りなくなってしまうと買いに行くのが面倒ですから、最初から追加しておくことをおすすめいたします。予備の部材を用意した上で、候補問題の練習を本格的に始める前に、リングスリーブの圧着作業を練習しておくと、圧着ペンチの使い方を理解することができて、部材を無駄にすることもなくなります。
練習1回セットで候補問題のすべてを2回ずつ練習したいということであれば、リングスリーブ(小)はケースに入ったものを用意してください。リングスリーブ(中)は小と比べて使用場面が少ないですが、3回目(3周目)の練習を視野に入れているのであればケース入りを手に入れておくと安心です。
このような製品はホームセンターのほうがネットよりも安いことがあります。しかし、種々の電材は値上がりによって価格が改定されている場合があります。どこで入手するにしても、メーカーはニチフを選んでください。
リングスリーブ(小)
「リングスリーブ E形 小」はニチフ製の定番商品です。100個入りです。購入時(2022年6月)の価格は415円でした。これがあると2周目の練習も余裕でこなせます。
似たような製品がたくさんあるので間違えないようにしてください。
ケース裏面に電線の組み合わせ表が載っています。この組み合わせは重要です。
圧着を間違えてしまうと「欠陥」となり、気づかず放置していた場合には失格となります。
ケース入りは使い勝手がよくておすすめです。
ちなみに、リングスリーブは試験本番では1~2個多めに配付されていることがあります。また、圧着失敗によるやり直しでリングスリーブが足りなくなっても試験中に追加で支給してもらうことが可能です。
リングスリーブ(大)
こちらはリングスリーブ(小)と同じニチフ製の「リングスリーブ E形 中」です。100個入りです。購入時(2022年6月)の価格は767円でした。これがあると3周目の練習も可能です。
ケース裏面に電線の組み合わせ表が載っています。
こちらも圧着を間違えてしまうと「欠陥」となり、気づかず放置していた場合には失格となります。
リングスリーブ(中)はリングスリーブ(小)よりも使用頻度が低いため、練習回数が2周以下であれば袋入りでもOKです。
リングスリーブ(中)の圧着は力が要るので何度か練習しておくことをおすすめいたします。非力な方は圧着ペンチの柄をテーブルに押しつけて体重をかけて圧着してみてください。手が痛くなるので100均の薄い手袋があると幾分か楽になります。
差込形コネクタ
それと、ご予算に余裕のある方は「差込形コネクタ」もニチフ製のものを余分に手に入れておくことをおすすめいたします。ただし、こちらは再利用が一般的であるため必須ではありません。
差込形コネクタは練習後に線をねじって引き抜くことで再利用することができますが、この作業は時間がかかって手も痛くなって大変です。最初の内は3個外すのに5分程度かかることもあります。2周目の後半くらいになると差込形コネクタがゆるゆるになってきて抜けやすくなりますが、それでも面倒なことに変りありません。
練習の途中でホームセンターに買いに走るのは大変です。事前の準備が肝要です。