初音ミクのような歌声合成ソフト/バーチャルシンガーソフトウェアが世の中に浸透して随分と経ちました。これまでボカロ楽曲によるヒットソングがいくつも生み出され、ひとつのジャンルにまで成長を遂げています。
そして今では歌唱合成ソフトウェアがいくつも発売され、その歌声は人間のものと判別するのが難しいほどに完成されています。実際に公表されている楽曲を聴くと信じられないような歌声ばかりです。知らない人が曲を聴いたら人間が歌っていると思うことでしょう。
歌唱合成ソフトウェアの中でもAHS社の「Synthesizer V(シンセサイザーブイ)」シリーズは異彩を放っています。AIをいち早く導入することによって、発音ミスが少なく歌声を自然に表現できるようになっています。
しかも、バージョンアップが頻繁に行われており、その度に歌声がより自然かつリアルなものに進化しています。このような技術の進歩を目の当たりにして驚きを隠せません。すでに仮歌をAIボーカルに歌わせている方もいらっしゃるようです。
「Synthesizer V」シリーズを導入しよう
「Synthesizer V」を導入するなら「Synthesizer V Studio PRO Starter Pack」一択!
歌声合成ソフトウェア「Synthesizer V Studio Basic」と歌声データベース「Lite版(ライト版)」各種が無料で公開されています。これらを組み合わせて利用することで歌唱合成の片鱗に触れることが可能です。こちらは、とりあえず試してみたいという方に最適です。
「Synthesizer V」に【無料版】があるって…ご存じですか?
歌声合成ソフト(エディター)も歌声データベースも無料版をご用意しております✨
ぜひお気軽に使ってみてください!https://t.co/VZJb4zpaHS#SynthV pic.twitter.com/DJImc8P5Bf— AHS公式@ボイスピ大好評発売中! (@ahsoft) March 15, 2024
「Synthesizer V」シリーズは声質や歌声の異なる歌声データベースが数多く発売されています。特定のボーカルの名称が記載されていたりキャラクターのイラストが描かれていたりする製品があります。それらの製品のいずれかを手に入れると、付属の「Synthesizer V Studio Basic」を導入してすぐに音楽製作ができるようになっています。
しかし、無料版にはさまざまな制約が設けられています。詳しくは公式サイトの機能比較表をご覧ください。そのため、歌唱合成や音楽製作を本格的に行うためには高機能な有料版の利用が必須といえます。
それが「Synthesizer V Studio Pro」です。こちらは無料版と違って機能制限がありません。このソフトウェアとあわせてAI版の歌声データベースを導入することになります。そういうことを考えると二つがセットになった製品を導入することになります。
「Synthesizer V Studio Pro Starter Pack」は「Synthesizer V Studio Pro」に「歌声データベース(をダウンロードする権利)」が同梱されているモデルです。
これから「Synthesizer V」シリーズを導入する場合はこのパッケージ一択です。似たようなパッケージが他にいくつもありますので絶対に間違えないでください。ガイドブック付きが少し安く売っていますが、それは違います!! パッケージや概要欄に「歌声データベース同梱」と記載されているかどうかを何度も確認してください。
スターターパックには製品版の歌声データベース(ダウンロード版)が1種類付いています。付属のクーポンコードを利用して好きな歌声データベースと引き換えることができます。歌声データベースを選ぶときは、その名称に「AI」と入っているものを選んでください。この他、歌声データベース各種のライト版も利用できます。
ここで注意しなければならないのは「Synthesizer V Studio Pro」はパッケージ(DVD)版とダウンロード版が発売されているのに対して、「Synthesizer V Studio Pro Starter Pack」は2024年現在においてパッケージ版しか発売されていません。そのため、パッケージが不要という方でもパッケージ版を購入するしかありません。
「Synthesizer V Studio Pro Starter Pack」のダウンロード&インストール方法は以下のページをご覧ください。
「Synthesizer V」を導入して曲を作る
「Synthesizer V」は歌声合成ソフトウェアです。ソフトウェア上で細かな調整をすることで人間が歌っているような歌声を作り出すことができます。ノートを配置したり設定を変更したりしながら微調整を繰り返します。
こういうソフトウェアは直感的に操作できるユーザーインターフェースが採用されているとはいえ、機能を理解するまでに時間がかかりますし、パソコンの操作スキルも多少は求められます。使い方をマスターするまで試行錯誤が必要です。
また、ソフトウェアの導入には当然のことながらパソコンが必須となります。このソフトウェアは、Windows、MacOS、Ubuntu(Linux)のいずれでも動作します。自分のパソコンに適合したバージョンをインストール時に選ぶことになります。
パソコンの必要スペックはそこまで高くありませんが、古いPCや性能の低いPCでは上手く動作しなかたり動作が不安定になったりする可能性があります。動作環境を事前によくご確認ください。
歌声データベースはどれがおすすめ?
歌声データベースは作りたい曲に合うものを選ぶ
歌声データベースは声質の異なる製品が次々に発売されています。どれを選べばよいか迷ってしまいます。実際のところ、どの歌声データベースが優れているといったことは言えません。なぜなら、ユーザーが求める声色、歌唱力、言語が違っていることに加えて、どういう楽曲を製作するのかも違っています。
大まかに述べると、ラップを作るのであればラップが歌える製品の中から選び、ポップスを作るのであれば曲のイメージに合った製品の中から選び、さらに英語の歌詞は英語が歌える製品の中から選ぶということになります。
最初は「Synthesizer V Studio Pro」または「Synthesizer V Studio Pro Starter Pack」に付属しているダウンロード版「Synthesizer V AI Mai」を利用してみるのがよいと思います。
それとあわせて、歌声データベース「Lite版(ライト版)」各種を導入してそれぞれの歌声を一通り試した上で、一番気に入った歌声の製品版を「クーポンによる引き換え」または「追加購入」するという形が失敗を防げます。
ダウンロードできる歌声データベース
これまで紹介してきたスターターパックを入手すると、好きな Synthesizer V 専用歌声データベースを以下から選べます。
Synthesizer V AI Megpoid | Synthesizer V AI 桜乃そら | Synthesizer V AI 重音テト |
Synthesizer V AI 花隈千冬 | Synthesizer V AI 夏色花梨 | Synthesizer V AI 京町セイカ |
Synthesizer V 京町セイカ | Synthesizer V AI ついなちゃん | Synthesizer V ついなちゃん |
Synthesizer V 弦巻マキ AI | Synthesizer V 弦巻マキ | Synthesizer V 弦巻マキ English AI |
Synthesizer V 弦巻マキ English | Synthesizer V 小春六花 AI | Synthesizer V 小春六花 |
Synthesizer V 琴葉 茜・葵 | Synthesizer V AI Ayame | Synthesizer V AI Jin |
Synthesizer V AI Eri | Synthesizer V AI Sheena | Synthesizer V AI Yuma |
Synthesizer V AI Ryo | Synthesizer V Saki AI | Synthesizer V Saki |
Synthesizer V AI Hayden | Synthesizer V AI Ritchy | Synthesizer V AI Ninezero |
Synthesizer V AI Natalie | Synthesizer V AI Kevin | Synthesizer V AI D-Lin |
Synthesizer V AI Mo Chen | Synthesizer V AI Qing Su | Synthesizer V AI An Xiao |
Synthesizer V AI Feng Yi | Synthesizer V ゲンブ |
場合によっては差額が発生することもあるようです。また、未発売の製品も発売日以降に引換可能になります。実際に「Synthesizer V AI 桜乃そら」や「Synthesizer V AI 重音テト」のように発売されたばかりの製品が一覧に含まれています。
歌声データベースの引き換えはソフトをしばらく使ってからでも遅くはないように思います。引換可能な歌声データベース一覧と歌声データベース引換ページへのリンクは以下のページをご覧ください。
いろいろな歌声データベースを試聴する
各歌声データベースの完成曲は DREAMTONICS の公式サイトから比較しながら試聴することが可能です。試聴はパソコンからでもスマホからでも利用できます。詳しくは以下のページ下部をご覧ください。
このページでは、対応言語、性別、メーカーの別に歌声データベースを抽出していろいろな曲を試聴することができます。2024年1月時点では、日本語、英語、中国語の完成曲を17曲程度試聴することができます。
そこで、自分が作りたい曲と近しい曲を選び、各歌声を比較しながら試聴してみて全体像を把握します。そうすることで各歌声が自分の欲しいものかどうかを見極めることができますし、また各歌声の長短もはっきりと理解することができます。
この試聴ページではボーカルスタイルも変更可能です。同じ曲を異なるボーカルスタイルで歌ってもらって、どういう違いがあるのかを掴めます。同じ歌声データベースでもボーカルスタイルの違いでずいぶん異なる印象になることが分かります。歌声は「Synthesizer V Studio Pro」の画面上でも細かく調整することになります。
この他、YouTube にアップロードされている有名曲を視聴することも大いに参考になります。
「Synthesizer V」シリーズを少しお得に手に入れる方法
「Synthesizer V」シリーズを安く買う方法
「Synthesizer V」シリーズは、いつもほぼ同じ価格で販売されていることから、安く手に入れるのが難しい製品といえます。しかし、さまざまなキャンペーンを活用することでお得になることが時々あります。
「Synthesizer V」シリーズを通常より安く手に入れる主な方法は以下の三つになります。ここでは活用できる頻度の高い順に説明します。
Amazon や楽天のポイントアップセールを利用して購入する
「Synthesizer V」は過去の販売状況を振り返ると、アマゾンや楽天市場などのショッピングサイトで大幅に割り引かれることはほとんどないようです。
しかし、アマゾンや楽天市場では、ポイントアップセールが定期的に実施されています。その期間に合せて製品を購入することでポイント還元というかたちではありますが、通常よりも少しだけお得に手に入れることができます。
この方法は他に安く手に入れる方法がないときに活用できます。ですが、その前にお得に手に入れられる方法がないか確認しましょう。
平時であればすぐに届くアマゾンが無難だと個人的には思います。
DLsite の配付クーポンを利用して購入する
同人誌等のWeb販売でお馴染みの DLsite では、さまざまなジャンルの割引クーポンが配付されています。いつどんなクーポンが配付されるかは分かりませんが、「Synthesizer V」シリーズに適用できるクーポンが配付されていることもあります。
過去には「Synthesizer V Studio Pro」をはじめとした各パッケージが、配付されたクーポンを利用することで20%OFFになっていたことがあります。直近では2024年3月8日~3月14日まで間に15%から最大18%の割引が適用されていました。また、複数作品を購入することで割引が適用されるといったこともあるようです。
ただし、DLsite では「Synthesizer v studio pro スターターパック」が販売リストに見当たりません。2024年3月12日時点では、通常版の「Synthesizer V Studio Pro」と、新しい「Synthesizer V AI Megpoid Studio Pro スターターパック」があります。
配付されるクーポンはその時々によって異なりますので、「Synthesizer V」シリーズに利用できるクーポンが配付されているかどうかを日々チェックしてみてください。割引率が高いクーポンは絶対に見逃さないようにしましょう。
お正月にAHSの公式ショップから購入する
発売元のAHS公式サイトのオンラインショップでは、お正月に新春初売りセールを実施しています。お正月が近い場合は「Synthesizer v studio pro スターターパック」が初売りセールの対象製品に入るかどうか注視してください。
2024年の例では前年の2023年12月20日に詳細が明らかになっています。
【AHSストア】
✨2024年も毎年恒例の初売りを開催✨💡1/1午前0時~1/9午前10時
お得な限定特価商品や福袋のほか、新グッズもいろいろご用意しております!
先着でもらえるおまけイラストカードは桜乃そらちゃん✨
何故か今回はフリモメン福笑いもついてきます・・・!https://t.co/JoHUlEroU3 pic.twitter.com/4xG3eExnIJ— AHS公式@ボイスピ大好評発売中! (@ahsoft) December 20, 2023
ご覧のとおり2024年1月1日~1月9日の新春初売りセールでは、「Synthesizer v studio pro スターターパック」がセール対象になっており、通常よりもかなりお買い得な12,024円で手に入る状況でした。
初売りセールは1月1日の午前0時からスタートでしたが、一部の製品はかなり早い段階で売り切れになったと記憶しています。私はこのセールで「Synthesizer v studio pro スターターパック」を買おうと思っていたのですが買うことができませんでした・・・・・・。
当然のことながら、人気の製品は朝起きてからでは買えません。もちろん販売数は年度や製品によって違うと思われますが、人気の製品を手に入れるためには年が明ける前からログインしてスタンバイしておく必要があります。