大阪市にある中之島バラ園は堂島川と土佐堀川に挟まれた中之島公園の東端に位置しており、近隣には大阪市中央公会堂や大阪府立中之島図書館といった歴史的建造物があります。
淀屋橋や北浜などのビジネス街と隣接している中之島公園はまさに都会のオアシスともいえる場所です。5月頃は数々のバラを楽しむことができます。公園は入場無料であり、なにわ橋駅や北浜駅から近いこともあって、誰でも気軽に訪れることができます。
これは2022年5月上旬に中之島バラ園を訪れたときの記録です。なお、バラの名称が分かるものは写真と併記していますが、誤りがある可能性もあります。参考程度にとどめておいてください。
2023年5月の写真は以下のページに追加しています。今年もバラは綺麗に咲いていましたよ!
色とりどりの薔薇を楽しむことのできる中之島バラ園
堂島川沿いからバラ園のメイン広場までを歩く
梅田(大阪駅のある中心部)方面から大阪市役所と堂島川の間の道を通って中之島バラ園を目指すと、大阪市庁舎横の川沿いに数株のバラが植わっていることに気づきます。
シャリファ・アスマが満開でした。綺麗なピンクの花弁が目を惹きます。
通りがかる人も足を止めて香りを確かめたり写真に収めたりしています。バラ園からは少し離れているところですが、管理がしっかりなされているという印象です。
川沿いを散策しながら公園を目指すと良い運動になりそうです。
大阪市役所と中央公会堂を越えて、堂島川沿いを東に進んでいくとバラ園の入り口があります。実はこの通路沿いにもたくさんのバラが植えられています。そこからさらに通路を奥の方に進んでいくとバラ園のメインの広場にたどり着きます。写真右端のほうに公園の入り口を示す銘板が設置されています。
右手に見える茶色の建物は大阪市立東洋陶磁美術館です。このあたりには図書館や美術館などの文化施設があります。
中之島バラ園の銘板がレンガの柱に取り付けられています。そしてその柱にはピエール・ド・ロンサールが巻き付けられています。
ピエール・ド・ロンサールは下の方まで花が付いており、とても綺麗に咲いていました。来園者だけでなく通行人も足を止めて写真を撮っていました。このバラが圧倒的な人気を誇っている理由が分かるような気がします。
ここから広場へと続く道沿いには木立性のバラからつる性のバラまで多種多様なバラが咲き誇っています。
写真のバラはマチルダ。
ほぼすべてのバラに、名称、生誕地、ブランド名、生誕年、樹形が記載された看板が設置されています。バラを育てている方は実物を見てから次に育てるバラを決めるということもできます。
マダム・カロリン・テストゥ。つぼみがたくさん付いています。お花はまだまだ楽しめそうです。
つる・ミニュエット。
つる性や半つる性のバラはトレリスに誘引されています。バラを育てている方は誘引方法をじっくり観察してみるというのも面白いかもしれませんね。
アプリコット・ネクター。淡い色も素敵です。
つる・天津乙女。日本作出のバラもあります。かつての宝塚歌劇団のスターのお名前が冠されています。
トレリス一面に枝葉が茂っています。
スワン・レイク。
Swan Lake(白鳥の湖)という名前にふさわしい白くて綺麗な花を咲かせています。
ブライダル・ホワイト。結婚式のドレスのような清楚で白い花が咲いています。
たくさんの花が咲いている上に、つぼみも山のように付いています。これからが楽しみですね。
ルーピングという名のクライミングローズ。
花は濃いめのアプリコット色です。花つきも良さそうですね。
入り口から広場へと続く道にも多くのバラが植えられています。見頃と言うこともあって、ほぼすべてのバラが綺麗に咲いていました。つぼみも多くて5月中は十分に楽しめそうです。
つる・サマー・スノー。お花がトレリスの上から下まで綺麗に咲いています。満開の状態は驚くほど見応えがあります。
広い敷地に咲き誇る数々のバラは必見
こちらが中之島バラ園の中心部にあたる広場になります。都会のど真ん中に開けた空間が広がっています。
写真の左奥に食事ができるところがあります。
“R”RIVERSIDE GRILL & BEER GARDEN(公式サイトへ)という名前のグリル&ビアガーデンがあります。ビールを飲んだりBBQを楽しんだりすることができます。
テイクアウトもできるようです。メニュー表が公式サイトに掲載されています。
バラ園の入り口側に綺麗なお手洗いが設置されています。
園内には手前と奥の二箇所にお手洗いが設置されています。多目的トイレも設置されているようです。
アンブリッジ・ローズ。アプリコットとピンクの色味が美しい人気のバラ。
スタンダード仕立てのバラも気品が感じられて良いですね。
木立性のバラは地面ぎりぎりで切り戻されて咲いているものが多数ありました。このバラも足元20~30cmのところで咲いています。
こういうカップ咲きのバラも可愛らしくて良いですね。
リリー・マルリーン。情熱的な真っ赤なバラ。
パット・オースチン。大輪、四季咲き。イングリッシュローズの美しさが伝わってくるようなバラです。
バターカップ。可憐さと上品さを併せもっているように感じられます。個人的に一番興味を引かれました
このところ黄色いバラを育ててみたいという思いに駆られています。グラハム・トーマス、ゴールデン・セレブレーション、そしてバターカップ。いずれも魅力的です。
クイーン・オブ・スウェーデン。カップ咲き。アプリコットピンクのグラデーションはまるでお姫様のよう。
オフェリア。
フリルのような黄色い花弁が可愛らしい。
垂れ下がる姿も含めて可憐。
広場の入り口とは反対の側からの眺望。ここはまさに都会のオアシスといえそうです。
園内の中央にある「ばらぞの橋」を渡るとバラ園東側のエリアに来ることができます。こちら側にもたくさんのバラが植えられています。
なお、写真の奥にもうひとつのお手洗いがあります。
こちらにもスタンダード仕立てのバラがいくつかあります。いずれも満開でした。
ゴールド・バニー。
ジュビリー・セレブレーション。大輪でインパクトがあります。
ヨハン・シュトラウス。オーストリアで活躍した有名な作曲家の名前を冠したバラ。
ヨハン・シュトラウス1世、2世は親子で音楽家として活躍しており、ヨハン・シュトラウス2世の作曲した「美しく青きドナウ」は誰もが一度は聞いたことのある名曲です。
ヨハン・シュトラウス親子はウィーンの中央墓地に眠っています。そこに行ったことがありますが、静謐さと荘厳さの感じられる場所でした。
イントゥリーグ。柴漬けが食べたくなるような赤紫色。笑
ジャスト・ジョーイ。アプリコット系は素敵。人気があることも頷けます。
こちらも低いところまで切り戻されて咲いていました。
中之島バラ園は大阪市内でも有数の散策スポット
春は5月頃、秋は10月頃、晴れの日が数日続いている時が見頃で、種々のバラをもっとも楽しめそうです。皆に開かれた公園のため、入場料は不要です。
周囲にベンチもありますので休みながら見て回ることもできます。薔薇のアーチに囲まれたところを写真に収めればインスタ映えしそうです。
大阪市とその近郊にお住まいの方は、バラ園に寄ってみてください。また、遠方の方も大阪にお越しの際はぜひ中之島公園に足を運んで見てください。そして中之島周辺の街歩きを楽しんでください。