2024年に入ってから日本全国の水道水に有機フッ素化合物(PFAS:ピーファス)であるペルフルオロオクタンスルホン酸(PFOS:ポーフォス)とペルフルオロオクタン酸(PFOA:ピーフォア)が検出されて安心安全を揺るがす問題に発展しています。
これまでポット型の浄水器を利用していましたが、蛇口から直接利用できる方が便利だということもあって蛇口直結型浄水器を導入しました。蛇口直結型浄水器自体は数年前から取り付けようと思っていましたが、せっかくなので有機フッ素化合物の除去をうたっているを製品を選んでみました。
浄水器を設置して安心して水を飲めるようにしたい!
有機フッ素化合物の検出について
公表されている情報を総合的にみれば、今すぐどうにかなるということはないようです。ですが、正しい知識を獲得するためには、関係省庁や大学が公表している情報にあたったり、さらなる調査研究の結果の公表を待ったりする必要があります。
参考になるページを三つに厳選して取り上げてみましたので、ご興味ご関心のある方は一度ご覧になってはいかがでしょうか。
環境省によると、有機フッ素化合物(PFAS)は、ペルフルオロアルキル化合物(PFOS)及びポリフルオロアルキル化合物(PFOA)の総称であり、1万種類以上の物質があるということです。
環境省が公表している以下のリーフレットは、誰が見ても分かるように簡単に解説されており、2ページで完結しているので気になる方はご一読ください。PDFファイルが開きます。
https://www.env.go.jp/content/000241758.pdf
NHKが公開している以下のマップは、PFASの検出状況を各自治体ごとに色分けしており、お住まいの自治体の状況が簡単に調べられます。
蛇口直結型浄水器 クリンスイ MONO シリーズ
蛇口直結型浄水器は昔から色々なメーカーから発売されています。色々な製品を調べた結果、有機フッ素化合物の除去が可能で、かつ見た目がもっとも洗練されている三菱ケミカル・クリンスイの「クリンスイ MONO(MD101)」を選びました。
こちらの製品は、タイミングよく Amazon ブラックフライデー対象商品になっており、購入時は税込み3,375円まで価格が下がっていました(価格は日々変動します)。このくらいの価格であれば気軽に試すことができます。
製品はご覧のとおり簡易梱包です。本体に加えて交換用カートリッジが1本付属しているものを選びました。
除去できる物質の詳細が外箱の側面に明記されています。
ろ材の取替時期の目安は3ヶ月(1日10L使用した場合)とあります。交換用カートリッジは1年で約4本使用することになります。
カートリッジ1本付き製品の同梱物は、本体1個、交換用カートリッジ1個、蛇口接続アダプタ3種、取扱説明書兼保証書1冊です。
アダプタは三つ付属しているため、一般的な蛇口であれば普通に取り付けられます。また、こういう製品は誰でも簡単に取り付けられる親切設計になっているものがほとんどですから、主要な製品であればどれを選んでも間違いありません。
取り付け可能な蛇口と取り付けできない蛇口
一般的な水道の蛇口には付属のアダプタのみで取り付け可能ですが、蛇口の種類やサイズによってオプションのアダプタを用意しなければならないことがあります。
こういった点は予めの確認しておかないと後から焦ってパーツを発注することになってしまいます。
特殊な水栓器具にはどうやっても取り付けることができません。
しかし、水栓器具を新しい製品に交換してから浄水器を取り付けるという手があります。キッチンの水栓はDIYで交換できます。交換費用は工具を除くと1万円前後です。詳しくは以下のページをご覧ください。
クリンスイ MONO のデザイン
こちらがクリンスイ MONO の本体です。これを付属のアダプタを使って水道の蛇口に取り付けます。交換用カートリッジは左側の円にワンタッチで装着可能です。
本体はABS樹脂ですが、メタリックボディのため蛇口やシンクにマッチします。他の製品はどうしても安っぽく見えてしまいますが、こちらはいま手に入る製品の中ではもっともスタイリッシュなデザインといえます。
本体は乾燥した手で触っても指紋が付いてしまいますが、この点は実際に使い始めるとまったく気になりませんでした。
この製品は蛇口の直下から通常の水をストレートとシャワーで吐出させることができます。
一方、浄水は交換用カートリッジの直下からストレートで吐出させることになります。
浄水、水道水シャワー、水道水ストレートは右端のダイヤルで切り替えます。ダイヤルを回すと「カチッ」と鳴って切り替えられます。使い勝手は悪くありません。
右下の三つのパーツが蛇口に接続するためのパーツです。取り付けたい蛇口の形状に合わせて適切なパーツを選びます。
内ネジ式の泡沫水栓にはグレーのパーツを、外ネジ式の泡沫水栓には同様の白いパーツを、そして昔からある丸型蛇口には右下の白いパーツを使用して取り付けます。
たとえば、内ネジ式の泡沫水栓への取り付けは、写真中央の白い大きなパーツをグレーのパーツに通してから蛇口に取り付け、その後に浄水器本体を白い大きなパーツと接合するかたちになります。
蛇口の形状によってオプションパーツを用意する必要があります。そのため、付属のパーツだけで取り付けられるかどうかを購入前に確認しておきましょう。
交換用カートリッジのデザイン
こちらの交換用カートリッジは約3ヶ月(1日10L使用した場合)使用または900L使用することが可能です。ひとり暮らしであれば3ヶ月よりも少し長く使うことができるということです。
ろ材は活性炭+セラミック&中空糸膜フィルターから構成されています。水道水中に含まれる0.1マイクロメートル以上の粒子や雑菌・赤サビを除去するとともに、家庭用浄水器試験方法に定められた除去対象物質17物質、浄水器協会で定められた除去対象物質2物質をある程度除去することができます。各物質の除去率はおおむね80%あたりになっているようです。詳しくは公式ページ等でご確認ください。
本体への取り付けは溝に沿ってはめて回すだけのワンタッチです。本体を左右反転させて取り付ける場合は正面に透明の窓が来るように取り付けます。
浄水は交換用カートリッジの内部を通って直下から吐出される仕組みです。最初のうちは浄水と水道水を切り替えた後に、水が出てくる位置が分からなくてびちゃびちゃになってしまうかもしれませんがいずれ慣れるでしょう。
交換用カートリッジは単品や複数個入りで追加購入することができます。それなりの値段がするので Amazon や楽天のセール時にまとめて購入しストックしておくと良さそうですね。
ただし、このような浄水器の交換用カートリッジは偽物が出回っていることがあるので、信頼できる出品者を選んで購入することが大切です。たとえば、Amazon なら「Amazon が販売・発送」となっている製品を選んでください。価格だけで選んではいけません!!
蛇口直結型浄水器の取り付け方
ここでは、クリンスイ MONO を内ネジ式の泡沫水栓に取替える手順を紹介します。
まず、水栓先端の種類を確認する必要があります。先の金具が外から回せそうになっているものは外ネジ式の泡沫水栓と思われます。一方、上の写真のように先端部を外から外せそうにないものは下から先端を覗き込んでみると内ネジ式の泡沫水栓であることが分かります。
このパーツをコインで回して取り外します。このパーツは10円玉や500円玉で取り外せます。
固着している場合は蛇口が動かないようにしっかり掴んだ状態でコインを回してみてください。取り外した後は先端を綺麗に清掃して水を流しておくと衛生的で安心です。
先ほどのパーツを取り外せたら内ネジ用のグレーのパーツの上に白い大きなパーツを挟んでから、グレーのパーツを蛇口に取り付けていきます。先ほどと同様にコインを使ってねじ込んでいきます。
取り付けが甘いと隙間から水が吹き出てくる可能性があるので、グレーのパーツが蛇口にしっかり取り付けられているかどうかを確認します。外側の白いパーツはゆるゆるのままでOKです!
そして、白いパーツを浄水器本体のネジに合せて取り付けていきます。このときに、浄水器本体を使いやすい向きに調整して取り付けておくと二度手間にならなくて済みます。
これで取り付け作業は完了です。水が問題なく出るかどうかを、浄水、水道水シャワー、水道水ストレートそれぞれ確認していきます。浄水は水がカートリッジの中を通過して出てくるまでに数秒掛かります。
クリンスイ MONO シリーズの使用感
浄水は止水栓を浄水器を取り付ける前よりも開いておかないと出が悪く感じるかもしれません。ろ過流量は1.6L/分、使用可能な最小動水圧は0.07MPaとなっています。
しかし、止水栓を開くと水道水ストレートのほうがハンドルで水量を上手く調整しないと水が飛び散ってしまいます。
それと、浄水器は蛇口の下に付いているので、お鍋を洗ったり、電気ケトルにお水を汲んだりするときにとても邪魔に感じてしまいます。この辺は”慣れ”の問題もあるかもしれませんが……。
お茶にしてもコーヒーにしても浄水器を通した方が明らかに美味しく感じられます。水道水と浄水を比べても違いが分かります。まったく違うと言っても過言ではありません。
もちろん、個人差がありますし、お住まいの地域や建物の種別によっても違うとは思いますが、水質や臭いが気になっているという方は浄水器を試してみる価値が大いにあります。
これまでポット型の浄水器を利用していましたが、蛇口に直結されている方が圧倒的に利便性が高いです。これから浄水器を取り付ける予定の方は蛇口直結型浄水器をおすすめします。
このページで紹介しているクリンスイの MONO シリーズ メタリックボディ はデザインがスタイリッシュで他の製品よりも装着時の違和感を少なくすることができます。