先日、経年劣化がみられた脚付きスプリングベッドを解体して処分しました。その際にボルトクリッパーという番線や針金を切断するための工具を使用して作業を行いました。
ベッドやマットレスなどに使用されている番線は太いものが多く、工具箱に入っている一般的なニッパーでは切断することができません。そいうときにボルトクリッパーがあると作業が捗ります。
ボルトクリッパーはベッドやマットレスの解体に使える!
グレートツールのボルトクリッパー(450mm)
この枝切りバサミのような道具がボルトクリッパーと呼ばれる工具です。ボルトクリッパー(bolt clipper)はボルトカッター(bolt cutter)とも呼ばれています。前者はJIS規格で定められた名称で、後者は英語での一般的な名称です。
ボルトクリッパーは、チェーン、ワイヤー、番線、針金、鉄筋などを切断するために用いられる道具です。小さなものから大きなものまで、様々なサイズの製品が販売されています。ボルトクリッパーは、とてもよく使われる工具であるため、どこのホームセンターでも簡単に手に入ります。
ボルトクリッパーは大きいため、それなりの重量があります。私はアマゾンで購入しました。ホームセンターでは製品が吊された状態で販売されているため、ネットで購入したときに他の購入品を押しつぶしてしまわないか少し心配でした。
けれども、私の購入したボルトクリッパーは、上の写真のとおり段ボール箱に梱包された状態でアマゾンの箱に入っていました。こういうところはレビュー等で言及されていなかったので、知りたかった方も多いのではないでしょうか。
私は450mmサイズを選びました。グレートツール(GREATTOOL)というメーカーの「ボルトクリッパ 450mm GTBC-450」という製品です。ボルトクリッパーは複数のメーカーから様々なサイズが発売されています。
ボルトクリッパーを選ぶときにもっとも注意する点は、最大切断能力が何ミリとなっているかということです。自分が必要としてるサイズを選ぶためには、スプリングマットレスやスプリングベッドに最大で何ミリの番線が使用されているかを事前に確認しておく必要があります。
ボルトクリッパーは切断する材の太さに適したサイズを選ばなければなりません。小さなボルトクリッパーで太い番線を切断することはできません。番線が太すぎたり固すぎたりすると、ボルトクリッパーの刃が潰れてしまう可能性があります。
マットレスやベッドは外周部にもっとも太い番線が張られているため、それらの直径を必ず計測してください。最大切断能力に余裕のあるサイズを選ぶと作業がより一層捗ります。線材の太さが同じ場合、ボルトクリッパーのサイズが大きいほど、力を入れず楽に線材を切断することができます。
そうはいえど、ボルトクリッパーが大きすぎても収納や処分に困りますので、マットレスやベッドの解体であれば450mmから600mmあたりで検討するとよいかもしれません。
こちらが450mmのボルトクリッパーの刃先部分です。刃先がぴったりと隙間なく合わさっています。これが正常な状態です。
購入直後に刃先が揃っているかどうか、刃と刃の間隔がぴったりしているかどうかを確認します。ホームセンターで購入する際は陳列されているものを見比べてみてください。
こちらは裏側です。ボルトクリッパーは表裏ともにボルトとナットが突出しているという特徴があります。
ボルトクリッパーを狭い隙間にねじ込んで使用したいとお考えの方は、ボルトやナットが干渉しないかどうかを考慮しておく必要があります。
中央部分がボルトクリッパーの支点になります。ボルトクリッパーは「てこの原理」を利用して線材を切断します。
したがって、線材を切断する際は、支点に近い刃の奥部分を使うようにすると比較的楽に切ることができます。線材を刃先でつまむようにして切ろうとしてはいけません。また、線材をつかんだままグリグリとこじると刃がダメになってしまう可能性があります。
ボルトクリッパーの刃先は、長い間使用しているうちに摩耗や金属疲労によって隙間が広がっていくことがあります。
その場合には、支点のすぐ脇にある調整ナットと調整ボルトを用いて、刃先の隙間が小さくなるように調整しなければなりません。
パッケージに刃先の調整方法が次のように説明されています。
1)ハンドル中央部の調整ナットを緩めます。
2)刃先端部の隙間が小さくなるように、調整ボルトの高さを調整します。
3)調整ナットを締めて調整ボルトの高さを固定します。
刃先の調整自体はとても簡単です。購入時に刃先端部が開いている場合も同様に調整します。
こちらはボルトクリッパーのハンドル部分です。ボルトクリッパーは線材の切断時だけでなく、切断後にハンドルを開くときにも力が少し必要です。切断回数が多いと、これが以外と大変です。小柄な方や非力な方にとっては重労働となります。
グリップはプラのような固い素材です。滑り止め加工が簡単に施されているだけですので、滑り止め付きの軍手があると使いやすくなります。
ボルトクリッパーによる番線の切断作業
切断時に材の破片が飛んでくる恐れがあるため、保護メガネ(安全ゴーグル)は絶対に着用してください。保護メガネはホームセンターでも、セリアやダイソーでも手に入ります。
マットレスやベッドの解体時に、たくさんのスプリングコイルを切断します。
実際の作業の流れは下の記事にまとめています。
細い番線は容易に切断できますが、番線が太くなるにつれ力を込める必要がでてきます。
ベッドの外周に張られている太い番線は切断するときに力が要ります。切断時の衝撃も大きいです。
太い番線は、ハンドルの片方を地面において、もう一方のハンドルを両手で押さえて体重をかけるようにすると切断しやすくなります。
道具を正しく使用して、コツをつかむと作業を上手く進めていけるようになります。
グレートツールのボルトクリッパーはかなり使えますよ。