近年、バンコクのホテルは昔に比べて高くなっています。過去に安く泊まれたホテルやホステルも今調べてみると値上がりしていて割高感があります。
そこには、例の問題が収束して世界中から旅行者が訪れていることに加えて、バンコクが発展していっていること、一時と比べて円安の傾向が強まっていることなどが背景としてあります。
そうした中で、立地が良くて部屋の充実度も高く、しかし価格は安いというようなコスパの高いホテルは見つけにくくなっています。それでも、街の中心部から少し離れるだけでさまざまなホテルを選ぶことが可能です。
このページでは2023年8月の旅行で二日間滞在したホテルを紹介しています。
中心部へのアクセスも良くてコスパの高いホテル
BTS沿線沿いのホテルは中心部にアクセスしやすい
今回は「ティムプレイスBTSプラカノン(Tim Place BTS Phra Khanong)」に宿泊してみました。
1泊の料金は日本円で約3,000円です。このときはバンコク行きのギリギリになってからホテルを探し始めましたが、中心部に近いホテルの個室は安くても3,000円以上のところがほとんどでした。
ちなみに、以前泊まったことのあるMRTスクンビット(Sukuhmvit)駅周辺のホステルも3,000円以上していました(前よりも高くなっていました)。このときは久方ぶりの海外ということもあって、個室に宿泊すると決めていました。
こちらのホテルは、BTS(Bangkok Mass Transit System Public Company Limited)のライトグリーンライン(スクンビット線)のBTSプラカノン駅から徒歩7~10分程度の場所に位置しています。ここは表通りからやや裏に入ったところにあります。
BTSプラカノン駅からは、アソーク(Asok)やサイアム(Siam)へも電車1本で行けます。BTSプラカノン駅の階段を降りたところにはサマーヒルという小さなモールがあります。そこにスタバなどの飲食店が入っています。
BTSアソーク駅とBTSプラカノン駅の間には、プロンポン(Phrom Phong)駅、トンロー(Thong Lo)駅、エカマイ(Ekkamai)駅があります。
このエリアには、エムスフィア、エムクオーティエ、マルシェトンロー、ビック C エカマイ、ゲートウェイエカマイなどのショッピングモールがあるので利便性は高いといえるでしょう。
また、エカマイ駅の南側にはバンコク東バスターミナルがあります。そこから近郊の都市に向かう長距離バスが何本も出ているので、バス移動を翌日に控えている場合の滞在にも便利です。
いずれにしても、ホテルはバンコク中心部へのアクセスを考えた上で選ぶ必要があります。BTSのライトグリーンラインは中心部へのアクセスが容易なこともあって、上記の駅周辺はどこに泊まっても良さそうです。
ティムプレイスBTSプラカノン
エレベーターホール
受付も綺麗でスムーズにチェックインすることができました。デポジットが300バーツ必要です(現金のみ)。
受付のすぐ左隣にエレベーターが1台あります。
部屋は各階に5部屋ずつあります。エレベーターと階段を取り囲むように「コ」の字型に5部屋配置されています。
廊下は短く扉も薄いのでエレベーターホールで誰かが話していると全部屋に聞こえてきます。滞在中は幸いにして静かでした。
部屋の鍵
部屋の鍵はトイレのようなプッシュ式の鍵&チェーンです。カードを差し込むと電気が付けられます。
ドアノブには「PLEASE MAKE UP ROOM(清掃して下さい)/Do Not Disturb(起こさないで下さい)」のプレートが掛かっていました。
当然、部屋によって構造は違いますが、今回宿泊した部屋の内容についてまとめておきます。
こちらの部屋は広くてスーツケースも余裕で広げられます。寝具は清潔感があり、バスタオルは2枚置いてありました。
ベッドの奥の角のところにコンセントがあります。USBケーブルは最低でも90cm必要です。USBケーブルが180cmあればスマホを充電しながらゴロゴロすることもできます。
ただし、写真では分かりづらいですが、部屋の照明が薄暗くて本を読んだり書類を書いたりするには光量が明らかに不足していました。部屋にこもって仕事や読書をされる方にはおすすめできません。
机
小さな机があるので荷物を広げたり、作業をしたりすることができます。正面に鏡が付いていて朝の支度のときに重宝しました。
ひとつだけ問題点を挙げると、机と冷蔵庫のあたりに蟻が数匹いました。このホテルでは部屋の中で食事(お菓子を含む)をしなかったので大して気になりませんでしたが、お菓子やジューズを開けたまま置いておくと3分以内に最初の蟻がやって来て、しばらく後には大変なことになっていることでしょう。笑
このことはエクスペディアの2019年のレビュー・口コミにも投稿されています。でも、海外の安い宿ではこのようなことは普通にあります。
この部屋は机の左下にもコンセントがありました。スマホの充電器は日本のプラグがそのまま差し込めます。
クローゼット、窓、エアコン
クローゼットがあるので服を掛けておくことができます。
窓もありますが、隣の建物があるだけで景色は見えませんでした。それでも、カーテンを半分開けておくだけで光が入ってきます。
エアコンも完備されており、問題なく機能しました。外から帰ってきたときに適温にできるのはありがたいです。
テレビ
ベッドの正面には東芝製の液晶テレビが備え付けられていました。
海外のテレビ番組やCMを視聴するのもなかなか面白いですね。
リモコンはやや効きが悪かったですが、押し方を工夫することで使えることは使えました。
無料の水
無料の水2本、コーヒー、コップ、トイレットペーパーがありました。水とトイレットペーパーはありがたいですね。
コーヒーは飲みませんでした。電気ケトルが部屋にありませんので、フロントでお湯をもらうかたちになると思います。
冷蔵庫
古めかしい冷蔵庫もあります。それでも、無いよりかはマシです。
冷蔵庫の中はお世辞にも綺麗とは言えません。
アルコールティッシュで念入りに清掃してから水やお茶のペットボトルを入れました。
洗面所
テレビの裏がトイレ&シャワールームになっています。
シャワーの時に使う足ふきマットは、ドア裏のタオル掛けに置いてありました。
洗面所も便利です。正面に鏡も付いています。
棚に歯ブラシや歯磨き粉を並べたり、小さなポーチを置いたりすることができます。
トイレ
トイレは奥にあります。トイレの真ん前がシャワーです。
このトイレはとても狭くて使いにくかったです。身体の向きと足の位置を考えてから座らないといけません。笑
シャワー
シャワーはトイレの前にあります。床を入念に流してから使いました。
熱々のお湯はどうやっても出てきませんでしたが、何とか使える程度のぬるま湯は出てきました。これは海外あるあるですね。
パナソニック製の給湯器。
パワーセレクターを「Hi」に設定しても熱いお湯は出てきませんでした。
シャンプーとボディソープは備え付けのものがあります。
ラベルは無いですが(色的にも)左がシャンプー、右がボディソープです。
滞在費用を抑えられる高コスパのホテル
ティム プレイス BTS プラカノンは、一泊3,000円程度のホテルとしては妥当な内容といえます。受付の方の対応も良かったです。
設備が全体的に古いのは否めませんが、同じ価格でドミトリーに泊まって周囲に気を使うことを考えれば十分に過ごしやすいです。
シーツや枕はひじょうに綺麗で寝心地も良かったです。BTSプラカノン駅まで徒歩7~10分程度は掛かりますが、バンコクの中心部へのアクセスは悪くありません。駅からの帰りにお店に寄ることもできます。
裏通りに位置しているので車やバイクの騒音はほぼありません。また、ホテルの前には飲み屋がないので表で騒いでいる人がいません。なお、駅へ向かう道には日本食のお店「うま食堂1号店」さんがあります。この他にも日本語の看板をちらほら見かけました。
駅からホテルまでの道程は、夜でも怖いと思いませんでしたが、途中から街灯の少ない裏道を歩く必要があります。ですが、朝から夕方の移動であれば女性の一人旅でも普通に利用できます。
次にバンコクに訪れる際に、ここよりも便利な安ホテルがあればそちらを試そうと思いますが、すぐに見つけられなければここにまた泊まってもよいというのが結論です。こちらはロケーションと価格に優れたホテルといえます。