2025年4月から開催されている大阪・関西万博は大好評で連日多くの訪問客で賑わっています。その中でもイタリア館は人気ナンバー1のパビリオンといえます。イタリア館の中にはバチカン館も含まれています。
イタリア館はSNSの口コミから人気に火が付いて、そこから入場待ちの行列がとんでもないことになっています。予約がない場合は数時間以上待たなければ入場することができないほどです。
イタリア館の魅力は何と言っても本物の芸術作品、それも門外不出といっても過言ではないような作品が展示されていることにあります。先日、抽選予約に当たってようやくイタリア館に入場することができました。
実際にイタリア館の展示物を見てみると、とんでもない迫力に圧倒されてしまいます。これまで色々なパビリオンを見学しましたが、現時点ではイタリア館が断トツで1位です。皆が何時間も並んで入ることも頷けます。
ここでは7月中旬時点におけるイタリア館の内部と展示物の9割近くを紹介しています。これだけ網羅的に取り上げているニュース記事やブログはほとんどありません。展示物をより深く知るための参考サイトも併せて掲載していますので、必要の応じてリンク先のページをご覧ください。
遠方にお住まいで万博に来ることが難しいという方にお楽しみいただくことができます。入場したことがある方も以前と展示内容が異なっているところがあるので違いを見つけてみてください。なお、ネタバレが含まれていますので、展示を自分の目で見たいという方はお戻りください。
- 人気ナンバー1パビリオンのイタリア館は本気度が段違い
- メイン展示スペースにはあの有名作品がずらり
- メイン展示スペース
- ティントレット『伊東マンショの肖像』
- 『アンサルドSVA9型機』の木製復元骨格
- ヤゴ 『循環器系』
- オリアナ・ペルシコ 『pneumOS』
- 『2026年ミラノ・コルティーナ冬季オリンピック2本の聖火』
- 『1:13スケールモデル – ダイバータ・トカマク・テスト(DTT)』
- ウンベルト・ボッチョーニ『空間における連続性の唯一の形態』
- 『ファルネーゼのアトラス』
- ミケランジェロ・ブオナローティ『キリストの復活』
- カラヴァッジョ『キリストの埋葬』
- 『キリストの埋葬』の立体模型
- 『オペラ衣装(フィレンツェ五月音楽祭劇場の公演より)』
- アルド・ロンディによる青い陶器
- サルヴァトーレ・フェラガモによる靴
- 梅田正徳による『アームチェア ゲツエン』
- 豪華な磁器
- 透明アラバスターを用いた『照明付き花瓶』
- ヴェスパの最新モデル『Vespa Gtv』
- フェラーリの部品
- レオナルド・ダ・ヴィンチの『アトランティックコード』
人気ナンバー1パビリオンのイタリア館は本気度が段違い
玄関ホールにも魅力がたくさん!
2025年7月中旬、念願のイタリア館に入場することができ、いろいろな展示物に感動して帰ってきました。今回は万博に来ることの出来ない方にもイタリア館の魅力をお裾分けしたく、館内で撮影した写真をたくさん掲載しながら見どころをお伝えしたいと思います。
上の写真はイタリア館入場後に振り返って玄関と大屋根リングを撮影したものです。入場後はポルティコ(Portico)と呼ばれる玄関ホールにて10分程度待たされることになります。
これからイタリア館を予約しようとお考えの方は以下のページが参考になります。通期パスを持っているならイタリア館は絶対に見ておきたいです。

玄関ホールの端にオシャレなオブジェが常設展示されています。この右側がイタリア館の入り口です。左側にスタンプ(イタリア館とバチカン館)と傘の預け入れ場所があります。
これオブジェは『アルタガンマ・アイカサヒドゥラン(正二十面体)』です。あのレオナルド・ダ・ヴィンチ(Leonardo da Vinci, 1452 – 1519)が15世紀にデザインして、イタリアの数学者であり近代会計学の父ともされるルカ・パチョーリ(Fra Luca Bartolomeo de Pacioli, 1445 – 1517)が描いた多面体から着想を得た作品だそうです。木部はウォールナット材が使用されています。
(参考)
ルカ・パチョーリ(Wikipedia)
玄関ホールの真ん中にヴェネチアングラス(=ムラーノガラス)のタイルが組み合わせられた美しいシャンデリアが展示されています。
この作品は隈研吾による『Chandellier “dieXe”』(2024)です。イタリアのヴェニス(ヴェネチア)にあるムラーノガラスの老舗「Salviati」のためにデザインされたもののようです。
2024年11月から2025年の3月までサンマルコ広場で展示されていたものが万博に来ているようです。このシャンでアリアはひじょうに綺麗でいつまでも見ていられるほどの作品だと感じました。ベニヤ板を貼り付けている暇があったらこういう作品をどんどん世に出してくれ!
ちなみに、ここは列に並んでいるとき(列が進んだとき)に通るところでもあるので、見学や写真撮影は数秒~15秒程度しかできません(この真ん前で順番待ちをしている方を除く)。この作品を長く鑑賞したい場合は、玄関ホールの待機列に並ぶ前に列の外側から眺めることになります。
なお、以前この付近に配置されていた「イタリアちゃん」の像は、展示を見終えた後に通ることになるお土産物屋さんの中に移動していました。
(参考)
Salviati Venezia シャンデリア dieXe(隈研吾建築都市設計事務所)
Chandellier “dieXe”(2025年大阪万博イタリア館)(日本語)
列が進むと左手にイタリアデザインの製品が展示されていました。
イタリアのデザインに目がないという方は、入館後の待機列に並ぶ前にこちらも見学すると良いかもしれません。
ミニシアター
イタリア館内部への入場が始まると最初にミニシアターに通されます。座席はパッと数えた限りでは80席前後だと思われます。ここで数分間の映像を鑑賞することになります。
入場した順に好きな席に座ることができますが、席は前の見やすいところから埋まっていきます。数席空いた状態で上映が始まりました。
美しい映像作品が数分間上映されます。4枚のパネルがありますが、こちらが回転扉になっており、上映後に開いてメインの展示スペースが目に飛び込んできます。
さすがにここが開くとは思っていませんでしたし、この向こうにメインの展示スペースがあるとは予想だにしていませんでした。この向こうにあの有名作品が並んでいるのです。
メイン展示スペースにはあの有名作品がずらり
メイン展示スペース
パネルが開くとメイン展示スペースが目の前に広がります。誰もが思わず「おおっ!」と歓声を上げてしまいます。そして視線の奥には『ファルネーゼのアトラス』が飛び込んできます。
展示されている作品数は決して多くはないですが、それでもどの作品も見応えのあるものばかりです。このスペースを抜けたところにある小さな部屋がヴァチカン館になっています。
ここからは展示場の左側、右側、奥の順に各作品を見ていきましょう。
ティントレット『伊東マンショの肖像』
こちらの肖像画は1585年にヴェネツィアの巨匠ドメニコ・ティントレット(Domenico Tintoretto, 1560 – 1635)によって描かれた『伊東マンショの肖像』です。
伊東マンショ(1569? – 1612)の本名は伊東 祐益(いとう すけます)。伊東は江戸時代初期のキリシタンであでり、天正遣欧少年使節の主席正使としてローマに派遣され、日本帰国後はキリスト教の布教に努めていたようです。
この使節団が持ち帰ったグーテンベルク印刷機によって日本語書物の活版印刷が初め行われたという点を鑑みると、すべての日本人に影響を及ぼしているとも言えますね。
イタリアと日本の交流を考える上で重要な一枚ですが、これをイタリア館の館内最初の展示に選んだところにセンスを感じます。この度の展示では肖像画の裏に記載されたメッセージを見ることもできます。
(参考)
伊東マンショ(Wikipedia)
天正遣欧少年使節(Wikipedia)
『アンサルドSVA9型機』の木製復元骨格
展示場の天井を眺めると大きな木製の飛行機模型が吊されています。こちらはイタリア人のジョルジョ・ボナート(Giorgio Bonato)氏(59)が手作りした『アンサルドSVA9型機』の木製復元骨格です。この飛行機は万博関連のニュースでは見たことがありませんでしたが、実際に見てみるととても迫力がありました。そして何より美しいです。
アルトゥーロ・フェラリンの飛行機。この骨格の基になった飛行機は1920年にローマから長い時間を掛けて大阪と東京に飛来したそうです。イタリア館の公式サイトによると、飛行は107日間、総飛行距離は18,000km以上、飛行時間は合計112時間に及んだとのことです。
なお、機体名の「S.V.A」は設計者の名前と製造会社名の「Savoia, Verduzio, Ansaldo」を合わせたもののようです。
(参考)
Full scale model of the Sva 9 Ansaldo biplane used by aviator Arturo Ferrarin in the 1920 Rome-Tokyo flight(2025年大阪万博イタリア館)(日本語)
万博・イタリア館に木製飛行機の復元骨格…100年前にローマから東京へ飛んだ「命がけの大冒険」伝える(読売新聞オンライン)
ヤゴ 『循環器系』
イタリアの彫刻家ヤゴ/Jago(Jacopo Cardillo, 1987 – )氏の『循環器系(Circulatory System)』は心臓を模したセラミック製の作品です。心臓の鼓動が再現されているとのこと。30個の心臓が円状に並べられています。
作者が何より若い! イタリアを代表する新進気鋭の彫刻家/芸術家といったところでしょうか。万博に先立つ2025年の2月にはナポリのイタリア美術館(Gallerie d’Italia)でダビデ像展が開かれていたようです。
ヤゴの作品は公式ページの「Collection」から閲覧することができます。以下にリンクを貼っておきますので一度見てみてください。万博で展示されている『循環器系』も掲載されています。
オリアナ・ペルシコ 『pneumOS』
『pneumOS』はオリアーナ・ペルシコ(Oriana Persico, 1979 – )氏という若い芸術家&科学者による作品です。作者はサイバーエコロジストを自称するアーティスト。
作者は1979年生まれということですから、これからもさまざまな作品を生み出していかれるのでしょうね。
(参考)
pneumOS – the Knowledge of the Air is Open Source(2025年大阪万博イタリア館)(日本語)
『2026年ミラノ・コルティーナ冬季オリンピック2本の聖火』
『ミラノ・コルチナ2026オリンピック聖火』と『ミラノ・コルチナ2026パラリンピック聖火』の二つがブルーとブロンズにキラキラと輝いています。
この会場で初めて知ったのですが、次の冬季オリンピックはミラノのコルチナ(コルティナ)という場所で開催されます。コルチナにおけるオリンピックは、1956年以来70年ぶり2度目開催となるようです。
街の正式名称は「コルティナ・ダンペッツォ(Cortina d’Ampezzo)」です。
(参考)
ミラノ・コルティナ2026冬季オリンピック(JOC – 日本オリンピック委員会)
2026年ミラノ・コルティナダンペッツォオリンピック(Wikipedia)
『1:13スケールモデル – ダイバータ・トカマク・テスト(DTT)』
『1:13スケールモデル – ダイバータ・トカマク・テスト(DTT)』はパッと見たときに宇宙船か何かだと思ったのですが、調べてみるとイタリア・フラスカーティのENEA研究所において建設が進められている核融合実験施設だそうです。
(参考)
1:13 Scale Model of the Divertor Tokamak Test facility (DTT)(2025年大阪万博イタリア館)(日本語)
伊DTT、Luvataと1850万米ドル相当の超電導線調達契約を締結(Luvata = 三菱マテリアルのグループ会社)
ウンベルト・ボッチョーニ『空間における連続性の唯一の形態』
『空間における連続性の唯一の形態(Forme uniche della continuità nello spazio)』は、1913年のウンベルト・ボッチョーニ(Umberto Boccioni, 1882 – 1916)によるブロンズ製の彫刻です。
力強さが感じられる像です。作者は画家でもあり彫刻家でもあるようです。戦時下の訓練中に33歳の若さでなくなっています。
この像はイタリアの20セント・ユーロ硬貨のデザインにもなっているということなので、次にイタリアへ行く機会があれば硬貨を確認してみようと思います。
(参考)
空間における連続性の唯一の形態(Wikipedia)
ウンベルト・ボッチョーニ(Wikipedia)
『ファルネーゼのアトラス』
この古代ローマ時代の大理石の彫刻『ファルネーゼのアトラス』は、イタリア館の目玉展示のひとつです。イタリアのナポリ国立考古学博物館が所蔵。こちらは日本初公開(日本を含むアジア初公開)の作品でもあります。
ギリシャ神話に登場する神「アトラス」が天球儀を肩に担いでいる姿です。この像の高さは約2メートル、重さはなんと約2トンもあるそうです。
天球にはプトレマイオスの天動説に基づく天体の様子が彫られています。また、この天球儀は現存する最古の天球儀として知られています。
この像は西暦150年頃のものと考えられています。発掘された当時は天球儀と胸の部分のみだったようで、その他の部分は後から想像したものを付け加えられているようです。どこからどこまでが発掘時のものか知りたい方は以下の記事を見てみてください。
ファルネーゼという名前は彫刻家のものではなく、16世紀において枢機卿と芸術家であったアレッサンドロ・ファルネーゼ(Alessandro Farnese il Giovane, 1520 – 1589)というコレクターの名前だそうです。そのコレクションのひとつがこの巨人アトラスの像だったようです。
イタリア館はどれもが主役級の作品といえますが、メイン展示場の奥に配置されたアトラス像はひときわ異彩を放っています。
この像はナポリ国立考古学博物館ではファルネーゼのコレクションを展示している「The Sundial Hall」の奥に鎮座していることが分かります。三つ目のリンクをクリックすると博物館にあるホールの写真が閲覧できます。また、四つ目のリンクをクリックするとファルネーゼコレクションのページに遷移した後、下の写真を横クロールすることでコレクションを閲覧できます。
(参考)
これを知らずに6時間並ぶのはもったいない…「万博イタリア館」日本初お目見えの「国宝」を徹底図(PRESIDENT Online)
ファルネーゼのアトラス(Wikipedia)
The Sundial Hall(ナポリ国立考古学博物館)(英語)
Farnese collection(ナポリ国立考古学博物館)(英語)
ミケランジェロ・ブオナローティ『キリストの復活』
ミケランジェロ・ブオナローティ(Michelangelo di Lodovico Buonarroti Simoni, 1475 – 1564)による『キリストの復活』(1514 – 16)です。バッサーノ・ロマーノの教会所蔵。
この像は5月18日から追加での公開となり、日本では2度目の公開です。これは近年になってからミケランジェロの作品として認定されたようです。
『キリストの復活』はフロアの右奥にそびえ立つように鎮座しています。このすぐ左手にバチカン館の入り口があり、中に入るとすぐに『キリストの埋葬』と対面するようになっています。イタリア館からバチカン館へ展示物のテーマが巧みに関連付けられています。
以下のイタリア館公式サイトのプレスリリースには簡単な説明とともに大量の写真が掲載されています。輸送と梱包を解かれる様子は必見です!!
(参考)
復活したキリスト – ミケランジェロ(2025年大阪万博イタリア館)
カラヴァッジョ『キリストの埋葬』
バチカン館(小部屋)に入るとミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョ(Michelangelo Merisi da Caravaggio, 1571 – 1610)による『キリストの埋葬』(1602 – 1603)の大きな絵画が目に飛び込んできます。この作品はローマはバチカン市国のバチカン美術館に所蔵されています。
暗い部屋の中で絵画が浮かび上がるような演出がなされています。訪問者の視線はキリストに釘付けです。
(参考)
ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジオ(Wikipedia)
Caravaggio, Deposition(ヴァチカン美術館の『キリストの埋葬』ページ)(イタリア語)
『キリストの埋葬』の立体模型
『キリストの埋葬』が展示された暗く小さな部屋。この小さな立体模型は絵画を見る人々の背面にひっそりと置かれています。
これは後から調べて分かったことなのですが、こちらの立体模型は目の不自由な方でも触れて理解できるように用意されているもののようです。そういう取り組みは本当に素晴らしいと思いました。ですが、特に案内が無かったので皆触ってはいけないものとして扱っていました。
真っ暗な部屋の中で写真を綺麗に撮ることは難しいですが、写真を上手く撮れなかったり見逃してしまったりした方もいらっしゃると思いますので写真を掲載しておきます。
バチカン館の小部屋を抜けると再びイタリア館の展示エリアへ出てくることになります。次のエリアは昔の品々から最新のものまで幅広く展示されています。
『オペラ衣装(フィレンツェ五月音楽祭劇場の公演より)』
ここではイタリアの18州において特色あるものを週替わりで展示しているようです。展示が週替わりということもあってリピーターもかなりいるようです。7月中旬はオペラの衣装が展示されていました。
『オペラ衣装(フィレンツェ五月音楽祭劇場の公演より)』は、過去のオペラ公演で着用された舞台衣装が三点展示されています。あの名作の衣装が間近で見られるのです!
『《蝶々夫人》ピエルルイジ・サマリターニ、1979』『《椿姫》フランコ・ゼッフィッレリ、1984年』『《メデア》リュシアン・クトー、1953年』の衣装が展示されています。
アルド・ロンディによる青い陶器
左から『ネコの像』『太陽の像』『糸巻き型の花瓶』という陶芸家 アルド・ロンディ(Aldo Londi, 1911 – 2003)による陶器の作品です。アルド・ロンディは Bitossi 社の陶器のデザインで知られています。
深みのある青が目を惹きます。青い作品がたくさんあり、動物をモチーフとしたものが数多く発表されています。デザインされた年は古いですが、『ネコの像』は2022年に、他の二つは2025年に製造されたものです。
アルド・ロンディがデザインした陶器は、現在でも生産されており、お高いですが普通に手に入るようです。
サルヴァトーレ・フェラガモによる靴
こちらは左から『レインボー・サンダル(1938)』『インヴィジブル・サンダル(1947)』『バレリーナ(2024)』の三点です。
フェラガモ・ミュージアム提供。
梅田正徳による『アームチェア ゲツエン』
こちらの真っ赤な椅子は、イタリアのエドラ(Edra)社による梅田正徳(Masanori Umeda, 1941 – )氏デザイン「フラワー・コレクション」のアームチェア『ゲツエン(GETSUEN)』(1990)です。
野に咲く一輪の花をイメージした作品。横から見るともっとお花らしく見えます。同じデザインのチェアはIDC大塚家具等で販売されていたようです。
高級なお家に置くと相当に映えることが分かります。以下の公式サイトに写真が何枚か掲載されています。
(参考)
Getsuen – Masanori Umeda – EDRA(エドラ社公式サイト)(英語)
豪華な磁器
オリエンテイタリアーノ コレクションの『アウルム』(2023)、同『カスターニャ』(2024)。ともにチャージャープレート、磁器、金彩装飾。同じものは見当たりませんでしたが、同じシリーズの作品が手に入るようです。
右端の左手のオブジェは、ジオ・ポンティ アルテ コレクションのジオ・ポンティ作『ホワイト マーノ フィオラータ』(1935)。磁器、純金装飾。同じようなものが手に入るようです。
(参考)
オリエンテイタリアーノ(GINORI 1735)(日本語)
“MANI” BY GIO PONTI(GINORI 1735)(日本語)
透明アラバスターを用いた『照明付き花瓶』
コーベラティーヴァ・アルティエーリ・アラバストロ製『照明付き花瓶とセンターピース』(2020)、同『照明付き花瓶』(1985)。透明アラバスター。
透明アラバスターは石膏の一種であり光を透過する性質を持っています。したがって、この照明器具として製作されているようです。
ヴェスパの最新モデル『Vespa Gtv』
こちらのバイクは、ピアッジオグループのチェントロ・スティーレによる『Vespa Gtv』(2025)です。ベスパは日本でも有名なのでご存じの方も多いと思います。映画『ローマの休日』をきっかけに知った方も多いでしょう。
これは市販モデル『Vespa GTV 300』のイノチェンテホワイトと思われます。日本でも購入することができます。価格は 913,000 円です。
モデル名に300とありますが排気量は 278 cc です。普通自動二輪免許が必要です(AT限定可)。
(参考)
Vespa GTV 300(Vespa公式サイト)(日本語)
フェラーリの部品
手前はブレンボ(Brembo)社製のフェラーリのブレーキ、中央はピレリ(Pirelli)社製のタイヤとホイール。
イタリアにあるブレンボ社のブレーキは高性能ブレーキとして定評があり、高級車や高級バイクのブレーキとして採用されています。同じくイタリアのピレリ社のタイヤはF1でお馴染みです。なお、ピレリ社は2015年に中国化工集団の傘下となったようです。
(参考)
ブレンボ(公式サイト)(日本語)
ピレリ(公式サイト)(日本語)
レオナルド・ダ・ヴィンチの『アトランティックコード』
大阪・関西万博イタリア館の最後の展示品として、レオナルド・ダ・ヴィンチ(Leonardo da Vinci, 1452 – 1519)の『アトランティックコード』2枚が順路の最後に展示されています。こちらは新しく公開された2枚のうちの1枚です。
展示スペースは行列ができており、立ち止まって干渉することが難しい状況です。係員さんより写真は1枚ずつ、もしくは動画を撮りながら進むようにとの指示がありました。
そしてこちらがもう1枚です。
『アトランティックコード』はダヴィンチが残した1,000枚以上にのぼるスケッチやアイデアや文章が記載された手稿を指しています。
この展示は会期途中で別のページに切り替わっており、第1弾は4月13日から7月13日まで公開され、第2弾が7月13日から公開開始となって最終日の10月13日まで公開される予定です。
大阪・関西万博のイタリア館では、美術館や博物館に展示されている貴重な芸術作品がいくつも展示されているということもあって、万博でもっとも見応えのある展示となっています。リピーターも続出しており、予約の争奪戦が起っている状況です。そうした中で予約を押さえるために、以下のページを熟読されることをおすすめします。
