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PCケースファンのポータブルファン化&卓上ファン化

ファンは低回転 DIY・工具
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 パソコン用のケースファンはPCケースに取り付けて吸気・排熱のために使用します。そのケースファンをポータブルファン化してみました。ワイヤータイプのスマホスタンドに立てかけると卓上ファンとしても利用できます。

 ケースファンは定格12Vで駆動させることでPCケースに取り付けたときと同じ回転数で風を送ってくれます。以前、12VのACアダプターを利用して問題なく動作することを確認しています(そのときの部材が見つかったら、それも追記しようと思います)

 今回は「アルカリ乾電池による9V駆動」と「USB電源化による5V駆動」を試してみることにしました。

 関連する部材は参考として Amazon のリンクを貼っていますが、電子部品の専門店のほうが何でも揃いますし単品で買えるものも多く存在します。専門店がお近くにある場合はそういうところに行ってみてください。
【ご注意】
 感電、発熱、発煙、発火等のリスクがあります。すべての責任は作業者に帰属されます。
 結論からいって、涼しくて電池の持ちのよいハンディファンやサーキュレーターが必要であれば、最初から市販品を買ったほうがコスパが良くて安全です。こういうことをいうと元も子もありませんが、コストを念頭においた場合の正直な感想です。とはいえ、DIYや工作は自分で試してみることが何よりも大切だと思います。
ケースファンを増設してPCケース内のエアフローを改善する
PCケース内が熱でとんでもないことになっていたので、ケースファンを増設してみました。夏に向けて冷却を考えなければいけません。
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PCケースファンのポータブル化&テーブルトップ化

PC用のケースファンを手に入れよう

PCケースファンのジャンク品

 ケースファンは100円~300円程度の中古品やジャンク品を探してください。新品で購入すると安くても1,000円程度します。そうすると市販のハンディファンを購入したほうが安いということになってしまいます。

 今回は120mmのケースファンを100円で入手することができました。このようなケースファンは不要なパソコンから取り外して再利用することもできます。自作PCを所有している方であれば余りのファンを利用してください。

 ファンによって回転数が違うのでそのあたりも確認しておくことが望ましいです。1,000回転以下のものは選ばないでください。1,200回転も微妙でした。

InWin ケースファンの仕様 3pin(DC制御)
コルセアのケースファン 3pin(DC制御)

 ケースファンの多くは定格12Vとなっています。これらのファンはどちらも1,200回転のようですが電流は異なるようです。

 コネクタは3pinのものと4pinのものが主流です。捨て値のジャンク品は3pinがほとんどだと思います。ポータブルファンとして使う分にはどちらでも構いません。線はプラスとマイナスの2本しか使いません。

 3pinと4pinの違いはパルス信号の有無によるもので、3pinファンはDC制御、4pinファンはPWM(Pulse Width Modulation)制御となっています。

ケースファンを電池駆動化してスイッチ付きハンディファンを作る

ポータブルファンの材料

 用意するものは、適当なケースファン、9Vアルカリ乾電池(角型)、スイッチ付きの電池ボックスの3点です。

 ファンを単に回転させるだけであれば電池ボックスはなくても構いません。

9V電池ボックス ケースの内部

 スイッチの付いた電池ボックスは200円程度で手に入ります。

 こちらの電池ボックスはオン/オフを切り替える小さなスイッチがあります。このようにスイッチ付きを選んでおけば配線の途中にスイッチを取り付ける必要がなくて便利です。

9Vアルカリ乾電池

 電源は9Vアルカリ乾電池(角型)です。電圧は9V以上ありました。

 なお、家にあった9Vマンガン乾電池(角型)では電圧が8.5Vくらいあったものの動作させることができませんでした。この点は電圧よりも電池の性質の問題と思われます。

配線の簡易接続 極小サイズのP形スリーブ

 3pinファンコネクタのピン配列(ピアサイン)は突起のあるほうを上にした場合に、左からマイナス(GND)、プラス(+12V)、回転数検知となります。

 また、4pinファンコネクタのピン配列は、左からマイナス(GND)、プラス(+12V)、回転数検知、ファン速度制御(PWM)となります。配線を間違えると動作しません。

 この電池ボックスのリード線は芯線をコネクタに差すことで、ファンを簡易的に動作させることができます。今回はP形スリーブも用意しましたが、色々実験したいのでしばらくはこのまま使用します。

 ファン側のコネクタを切断して芯線を出して、はんだ付けするか、または小型のP形スリーブ(写真右)を用いて線を重ね合わせて圧着してもOKです。

9Vでも回転可能

 接続後にスイッチを入れるとファンが回転します。定格の12Vで動作させるときよりも回転数が落ちていますが、このケースファンは9Vでも安定して動作しています。

 ファンの回転数が1,200回転であるということと、9Vで動作させているということもあって、風量は少なくなっています。それでも、ファンを顔に近づけるとちゃんと風を感じます。

ファン用USB電源変換ケーブルを利用する方法

PCケースファンの USB ファン化

 ケースファンをファン用USB電源変換ケーブルに接続することで、ノートパソコンのUSBポートから給電したりUSB充電器から給電したりすることができます。もちろん、これはモバイルバッテリーに接続することもできます。

 ファンの製作は、USB充電器は家にあるものを利用するのであれば、ケースファンとファン用USB電源変換ケーブルの二つを用意すればOKです。

 この方法の利点は、バッテリーの残量を気にしたり、電池を交換したりする必要がないということです。

USB 電源変換ケーブル 100cm

 このようなUSB電源変換ケーブルが500円前後で手に入ります。

 説明にもあるように、卓上扇風機やスポットクーラーを簡単に作ることができます。電源が必要となりますので、机の上に据え置いたり、ルーターやHDDなどの機器を冷却したりする用途が適しています。もちろん、持ち出すこともできます。

 ただし、この製品は5Vのものであり、昇圧回路は組み込まれていません。したがって、ケースファンは動作しないことも普通にありますし、動作しても回転数が少なくて微風しか発生しない可能性が高いです。

 ケースファンの性能を引き出したい場合は、後述する1,500円程度の変換ケーブルを手に入れてください。

X-FAN XC-USB5V

 この製品の場合はケーブルが100cmもあるので、足元の電源から卓上まで引っ張ってくることができます。

 ケーブルは100均のような品質でいかにも安っぽいです。

3pin / PWM 4pin 対応 結線は2本のみ

 3pinファンと4pinファンを接続することができます。コネクタのピンは2本(マイナスとプラス)しかありません。

3pin コネクタとの接続

 こういう変換ケーブルを利用するとファン側とUSB端子側を簡単に接続することができます。はんだ付けや圧着作業は一切不要です。

USB 充電器との接続

 あとはUSB端子をUSB充電器に差し込んで、そのままコンセントに差すだけでファンが回転すると思います。ケースファンによっては5Vでは回転しないことが普通にあります。

 間にスイッチをかますこともできます。USBのスイッチが販売されています。

ファンは低回転

 5V駆動は9V駆動と比べると明らかに回転数が少なくて微風しか生じません。ケースファンをUSB電源化する場合は、後述する12Vの変換ケーブルを利用されることを強くおすすめいたします。

ケースファンの安全対策について

ファンガード 120mm

 ケースファンを9Vや5Vで動作させたとしても、ケガをするほど高速で回転しているわけではありません。安全性を確認するために実際に指を入れてみましたがケガはしませんでした()

 それでも、何かしらの対策を講じておいたほうが安心です。羽根にバリが残っているかもしれませんし、使用したファンが回転数の高いものかもしれません。

 そういうときは市販のファンガードを取り付けることで安全性を高めることができます。このようなファンガードは安いものであれば200円程度で販売されています。

ファンガード装着

 ファンのサイズと同サイズのものを用意すれば後はネジ止めだけです。ネジはファンガードには付属していません。ケースファン付属のネジを使うか、なければ新たに用意する必要があります。それが面倒であればインシュロックや適当な紐でも対応できます。

 これとあわせて、四隅のネジ穴に持ち手を付けることでハンディファンとして使いやすくなります。電池ボックスを強力両面テープ等でファンの側面に取り付けて持ち手代わりにすることもできます。

 また、脚を付けることで卓上ファンとして便利になります。土台にはホームセンターで販売されているL字金具が利用できます。

ケースファンへの電源供給方法について

 今回は120mmのケースファンを使用しました。自作PCを所有している方であれば未使用のケースファンを用意することも容易でしょう。

 適当なケースファンがあれば簡易なポータブルファンやサーキュレーターを作ることができます。

 ただし、ファン側と電源側の接続には工夫が必要です。結線は直接接続でも変換アダプターを介してもどちらでもOKです。

1.5Vのアルカリ乾電池を8個直列に繋いで動作させる

 一般的なファンはだいたい定格12Vで動作します。したがって、単純に普通の乾電池(1.5V)を8個直列で繋いでやれば動作します。

9Vのアルカリ乾電池(角型)で動作させる

 1.5Vの電池を8本も接続すると嵩張ってしまいます。実際のところ、ケースファンの一部は9Vのアルカリ乾電池(角型)でも動作させることができます。電池1本であれば持ち運びも容易です。

 それでも、電池の場合は電圧が降下してくるとどこかの段階で動作しなくなります。ちなみに、家に転がっていた新品だけれども古い9Vマンガン乾電池では回転しませんでした。アルカリ乾電池を選んでください。

12VのACアダプターから電源を供給する

 適合したACアダプターを接続することで動作させることができます。

 安く上げるには中古のACアダプターを利用する手があります。実際にACアダプターは中古品やジャンク品などが秋葉原や日本橋などで数多く出回っています。

 しかし、ACアダプターは発熱や発火のリスクがあるためおすすめできません。プラグの極性なども確認しなければなりません。

5Vの電源変換アダプターとUSB充電器を利用して駆動させる

 USB電源変換ケーブルを利用することで配線を加工することなく手軽に接続することができます。ケースファンをUSB電源化することでモバイルバッテリーから給電することもできます。

 この場合は始動電圧の高いケースファンは軒並み動作しない可能性があります。動作しても回転数が少なくて強い風がこないと思われます。

12Vの昇圧回路付き電源変換アダプターとUSB充電器を利用して駆動させる

 USB電源変換ケーブルは12Vに昇圧してくれるタイプも販売されています。こちらの変換ケーブルを選ぶことでケースファン本来の性能を引き出すことが可能です。こちらもモバイルバッテリーから給電することができます。

 このような変換ケーブルはアイネックスやサンワサプライから販売されており、価格は約1,500円です。

 しかし、ケースファンを利用した市販のファンは、店頭であれば1,000円以下で販売されています。ネットショップでも1,500円前後で販売されているようです。

 そういうことを考えると自作のコスパはよくありません。あくまでも自分のお気に入りのケースファンを利用してハンディファンや卓上ファンを作りたいという方向けでしょうか。

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USB PD 非対応のノートPC を USB PD 充電に対応させる方法
ノートPC の充電は、対応する変換アダプターを利用し USB PD 化することで、ACアダプターを不要にすることができる場合があります。