この時期であればご近所様のことを気にせずに防犯カメラを設置することができます。何か言われたら巷で起こっている事件を例示して理解を求めてください。
このページでは、防犯カメラを自分で屋外に設置する方法について実例を通して紹介しています。誰でも分かるように丁寧に説明していますので関連ページと併せてご覧ください。このページをお気に入りに入れておくと大変便利です。
最近ではインターネット接続に対応した防犯カメラがとても安価で手に入るようになりました。価格と機能を考えると驚嘆せざるを得ません。夜間の撮影ができて、出先からスマホで映像をチェックできる。しかも基本設定のすべてをスマホで一元管理することが可能となっています。家庭用の防犯カメラに人気が出ることも頷けます。
家庭用の防犯カメラはDIYの基本スキルがあれば自分で取り付けることも容易です。しかし実際のところ、カメラの取け付け方法に頭を悩ませる方が多いのではないでしょうか。
多くのカメラには固定用のビスが付属していますが、それを使うということは家屋の外壁に穴を開けるということでもあります。壁に穴を開けることにためらいを感じる方は意外と多いはずです。
ここでは外壁に穴を開けずに済む方法でカメラを取り付けてみました。取り付けるカメラはTP-Link社の「Tapo C310」です。ひとつの施工例として参考になれば幸いです。なお、以下の記事は防犯カメラの選定について必見の内容となっています。併せてご覧ください。
防犯カメラを自分で屋外に取り付ける方法
【2024年10月】おすすめの防犯カメラ3選
2024年10月時点における防犯カメラのおすすめは、「Tapo C325WB」「Tapo C520WS」「Tapo C510W」の三つです。防犯カメラのことがよく分からない方はいずれかを選んでください。どれを選んでも間違いありません。
ただし、防犯カメラにはインターネット回線(Wi-Fi 含む)や電源が必要です。詳しくは製品ページをご確認ください。こちらのページでも防犯カメラの取り付け方法について解説しています。カメラの機種が変わっても基本的な事柄は変わりません。
防犯カメラに使用する記録(録画)用メディアは、必ず耐久性の高い製品を選んでください。これは絶対にケチってはいけません!! たとえば、有名メーカーであるトランセンドジャパンの「高耐久 microSD 256GB UHS-I U3 Class10」等がおすすめです。
記録用メディアはどの製品を購入するにしてもドライブレコーダー用やセキュリティカメラ用をうたっている製品の中から選んでください。
最適な設置場所を考える
最初に自宅の周りで防犯カメラの設置にもっとも適した場所を探します。
防犯カメラは一般的に家屋の外壁に付属のビスとアンカーを用いて取り付けます。カメラを外壁に取り付けるメリットは、設置場所を自由に決められるという点にあります。自分が撮影したい場所がしっかりと写るように取り付けられることはなによりも重要です。
けれども、賃貸や新築等では外壁に穴を開けることが難しいこともあります。そのような場合、柱、雨樋、ベランダの手すりや柵、カーポートの支柱、門柱などが設置場所の有力な候補となります。その中でも台風や雨風の影響の少ない場所が好ましいと考えられます。
ここでは、カメラを雨樋の上部に取り付ける方法を採用しています。ベランダの手すり(太い部分)等に取り付ける場合は、部材の取り付け方向を変えるだけで応用が利きます。
また、下記の記事にもあるように、防犯カメラの設置に重要な要件は「見たい範囲がしっかり写る場所であること」「電源とWi-Fiが届く場所であること」「カメラが壊されない(盗られない)場所であること」といえます。
先にこちら↓をお読みいただくと、この作業に使用している部材のことがよく分かります。
必要な道具を用意する
防犯カメラの取り付けに必要な部材は先に紹介したページに記載されています。
そして、それらを使用するために他にいくつかの道具が必要になります。
・脚立(作業全般に使用)
・電動ドライバー(ビスを打つために使用)
・万能のこぎり(PVKボックスの切断に使用)
・マイナスドライバーとかなづち(PVKボックスの穴開けに使用)
【あると便利な道具】
・ペンチ(結束バンドの切断に使用)
・ラジオペンチ(ラチェット金具のロックに使用)
・ドリル/ドリルビット(PVKボックスの下穴開けに使用)
それでは実際の取り付け場所を確認していきましょう。写真の一部は近隣のお店の看板が映り込んでいるためカットしてあります。
取り付ける場所を確認する
支柱や雨樋の形状と径は住居によってまちまちです。サイズを事前にきっちりと測定してから取り付け方法を検討して下さい。
写真の雨樋は角型の製品で各辺が60mmとなっています。穴を開けずに施工する場合は、ナイロン製の結束バンドやステンレス製のバンドを利用して固定することになります。したがって、支柱や雨樋の径を正確に測定して十分な長さのあるバンドを用意しておきます。
結束バンドで固定する場合は耐候性のある製品であることが必須です。耐候性や耐久性を考慮すると金属製の結束バンドがおすすめです。金属製のバンドはスチールのものが多く出回っていますが、雨風に晒されても問題が生じにくいステンレス製の結束バンドが最適です。
耐候性のあるナイロン製の結束バンドについて詳しく知りたい方は次の記事をご覧下さい。
なお、角型の雨樋はよく見られる円形の雨樋と比べてバンドを綺麗に掛けることが難しいという点も考慮しておかねばなりません。
それと、雨樋や支柱が劣化している場合は先に補修しておきます。
雨樋の固定金具が上部にある場合は、その上に結束バンドがくるように調整するとずれ落ちることを防げます。とはいえ、家庭用の防犯カメラは小型軽量であることから、そこまで荷重を気にすることはないと思われます。
ただし、雨樋は元々ものを引っ掛けるところではないため、破損したり外れたりするリスクがあります。雨樋が経年劣化によってパリパリになっていることもあります。作業を行う前に強度や劣化具合を点検して下さい。
防犯カメラの機種と設置場所が決ったら、カメラの取り付けに必要な部材を揃えます。必要な部材を検討する際は以下のページをご覧下さい。
取付自在板を設置する
カメラと雨樋に適したサイズの取付自在板を雨樋に取り付けていきます。
ここで使用している取付自在板には10mm幅のステンバンドが通る穴が空いています。取付自在板の穴にステンバンドを通したら、雨樋に巻き付けてステンバンドの先をラチェットに通します。
ステンバンドが前面に突出しないようにすることと、予め最適な位置に調整した上で折り目を付けることが重要なポイントです。同時に、ラチェット部がどこにくるのかということも念頭においておきます。
今回は電源を収納するボックスも併せて取り付けるため、取付自在板を2枚使用しています。取付自在板のカラーは合わせておくことをおすすめします。
ここでは正面にカメラを取り付けて、側面に電源ボックスを取り付けます。電源ボックスの上にカメラを取り付けても構いません。しかし、そうするとカメラが前面に突出してしまいます。
ステンバンドは長さに少し余裕のあるものが最適です。長さはギリギリよりも長い方が使いやすいです。余った部分は後からペンチで切断するか折り曲げて隠すかすることで対処できます。
ステンバンドを引っ張ると取付自在板が左右にずれてしまいます。取付自在板の位置を微調整してラチェットを少しずつ締め付けていきます。
使用しているステンバンドは一度締め付けると元に戻すことができないタイプの製品です。いずれにせよステンバンドの締め付けすぎに注意が必要です。良い塩梅になるように、作業は慎重に行って下さい。
がちがちに締め付けてしまうと金具が留められなくなります。また、雨樋が破損したり取付自在板の位置が歪んだりしてしまいます。くれぐれもご注意下さい。
この結束バンドはご予算に余裕があるなら余分に入手しておくとよいかもしれません。
位置を微調整しながら締め付けて、それから金具をパチンと固定します。
金具が固くて指では留められなかったため、ペンチで挟んで固定しました。ラジオペンチ等があると便利です。
配線用のボックスを設置する
防犯カメラの電源アダプターは屋内用のものであるため、ボックスの中に収容して雨風から保護します。PVKボックスの詳細は次のページでご確認下さい。
先ほど固定した取付自在板に、フタを外した状態のPVKボックスを取り付けます。まず、耐候性のある両面テープを使用して、ボックスを適切な位置に取り付けます。それからビスを用いて取付自在板に固定します。
両面テープはなくても構いませんが、両面テープで固定してからビス留めを行うことで簡単かつ安全に作業することが可能です。
配線用の穴はボックスを取り付ける前に開けておきます。使用する防雨型の電源コードが穴に通らないため、穴を開けた後に縁の部分を10mmだけ切断しています。
縁のカットにはプラスチック/塩化ビニル樹脂が切断できるのこぎりがあると便利ですが、一般的な万能のこぎりでも切ることができます。刃がすべらないようにゆっくりと切ることがポイントです。それと切断面が鋭利になっている点にご注意下さい。
この作業では以下ののこぎりを使用しました。これは1本もっていると何かと重宝します。
使用しているPVKボックスには、底に4箇所ほど凹みがあります。そこにビスを打っています。強力な両面テープとビスを使っているため、しっかりと取り付けられています。
作業には電動ドライバーが必要です。写真の位置以外にビスを打ち込む場合は、ドリルで下穴を開けておかないとビスが滑ってしまいます。
防犯カメラ本体を固定する
防犯カメラ本体は正面に設置した取付自在板に固定します。配線が出てくる位置を微調整してから取り付けます。
この機種では土台を3本のビスで固定する仕様です。ビスの先端を取付自在板の穴に合わせるとビスがスムーズに入っていきます。
ボックス内の配線を行う
PVKボックスは配線がぴったり収るサイズの製品を選んでいます。収めるべきものがすべてボックスの中に入っています。
電源コードを束ねないことが鉄則であることは重々承知していますが、今回は場所の制約もあることから写真のようなかたちで無理矢理収めています。
アダプター出力の仕様を見ると9.0V、0.6Aとあります。消費電力も5.4Wと小さいのでこのままいきます。気になる方は大きなボックスを用意して配線にゆとりを持たせるなどの工夫をして下さい。
カメラの取り付けも各配線もDIYとしては十分満足できる仕上がりになっています。
PVKボックスの取り付けと配線ができたら、最後にカメラの動作チェックを行います。そしてスマホで映像を確認しながらカメラの角度を調整します。何も問題がなければ取り付け作業は完了です。
毎日チェックしていますが、現在のところ問題はまったく生じていません。
しかし、カメラの角度や配線などは後から何度か微調整することになるかもしれません。そのため、ボックスの配線穴はカメラをしばらく運用して問題ないことを確認してから塞ぎます。また、ステンバンドも緩みが発生しないことを確認してから先端部をカットします。
防犯カメラの設置について
防犯カメラがしっかりと取り付けられ24時間稼働している状態です。スマホでいつでもチェックできるということは本当に便利です。
カメラの取り付け方には色々な方法があります。ブログやYouTube等で様々な取り付け例を見た上で、取り付け場所に応じて最適な方法を採用して下さい。このページの内容も、ひとつの例として参考になれば嬉しく思います。
ここまでご覧いただいたように、防犯カメラの設置はDIYでも十分に行えます。ただし、電動ドライバーや脚立を持っていることと、それらの使い方を理解していることは必須となります。
道具は正しい使い方をしなければ大変危険です。作業が無理そうであれば迷わずにお近くの電気屋さんや防犯カメラの業者さんに相談されることをおすすめいたします。
それと余談ですが、メーカーのロゴマークはセキュリティの観点から動作に問題がないことを確認したのちに消した方が良いかもしれません。解像度等の性能や記録媒体の場所が分かってしまうことは防犯を強化する上で好ましくありません。
防犯カメラの設置をご検討の方は、次のページもあわせてご覧下さい。以下の各ページでは、おすすめのカメラ、アプリのインストールとカメラの設定方法、カメラの取り付けに必要な部材の紹介を行っています。