替刃式折込鋸は家庭に常備しておくと、木製の不要品を解体する時にとても便利です。こういうノコギリが一本あると庭木の剪定からキャンプの薪の切断まで木をざっくりと切りたいという局面で活躍してくれます。
替刃式折込鋸「シルキー ゴムボーイ(万能目 210mm)」
腰につけられる簡易携帯ケース付き
「シルキーゴムボーイ(Silky GOMBOY)」はキャンプやアウトドアのファンの間では定番ののこぎりとして人気があります。いくつかの種類がある中で、万能目の210mmが特に多くのユーザーから支持されています。
私も元々はアウトドアの情報を見ている中でこの製品を知り、キャンプ等で使えると考えて購入したという経緯があります。購入から1年以上経ちますが、現在ではもっぱら廃材や不要品の切断に使用しています。
ゴムボーイと100円ショップのノコギリと比べると使い勝手と切れ味に明らかな差があります。たとえ廃材の処分であっても、良い道具を使うと作業効率が格段に高まります。結果的に時間を無駄にせずに済みます。
ここからはゴムボーイのデザインや性能を見てきます。なお、写真は使用場面のものを除いて購入時の写真となります。
ゴムボーイは木材全般の切断に適したノコギリです。コンパネなどの建築資材からお庭の生木まで幅広い木の切断に使用することができます。
パッケージ裏面には建築前工事、土木工事、造園剪定などプロフェッショナルの方の使用例が掲載されています。プロが仕事に使っている道具は間違いないと思います。
ゴムボーイはプラ製のケースに入っており、このケースが収納ケースを兼ねています。ケースはノコギリにフィットするサイズで作られており、それほど場所を取りません。ただ、誤って踏みつけてしまうと簡単に割れてしまいそうです。
ケース裏面にゴムバンドが取り付けられています。これが簡易ロックのような働きをするため、こちらを外してからプラのロックを外す形になります。
実はこの黒いゴムバンドがベルト通しになっています。そのため、プラケースごと腰ベルトにぶら下げることができます。
ゴムバンドは上部(写真手前部分)が外れるため、ベルトを着けたまま腰に装着することができます。
とはいえ、激しい動きをするとゴムバンドがベルトからズレ落ちてしまう可能性は捨てきれません。
フタはゴムバンドを外してから側面を引き上げて開けます。最初のうちはゴムバンドが引っかかって開けにくいと感じますが、何度も開けているうちに慣れてきて気にならなくなります。
こちらがゴムボーイの同梱物一覧です。仕様上の注意が書かれた紙が付属しています。
コンパクトな形状と人間工学に基づいたハンドル
ゴムボーイは折込ノコギリであり、刃をハンドルに格納することができます。本体はひじょうにコンパクトです。このような携帯性の高さからもアウトドアファンから支持されている理由の一端が読み取れます。
なお、刃は背の銀色部分を引き上げれば出てきます。
刃が黒いハンドル部分にぴったり格納されています。グリップはゴム製で持ちやすくて滑り止め加工が施されています。その分、木の切断でおがこが付着すると手で払っただけでは落ちません。
ハンドルの背の部分を見ても薄く作られていることが分かります。ゴム製のグリップと併せて、手に馴染んでとても持ちやすいです。
刃を収めている状態です。
折り曲げ部分はとても薄いですが、ノコギリを使用していて不安を感じることはありませんでした。
刃を格納している状態のハンドルの裏側です。
刃を慌てて乱雑に格納しようとするとゴムの部分に引っかかることがありますが、刃をゆっくりと折り曲げていくとスムーズに収めることができます。
ハードクロムメッキと刃の先端部への焼き入れによる高耐久性
ブレードが銀色に輝いています。ゴムボーイ(万能目210mm)の重さは230gとなっています。ひじょうに軽量であるため、作業時の負担が少ないです。
ボディには「GOMBOY」の製品ロゴとともに「MADE IN JAPAN」の刻印が輝いています。
刃は上部のストッパーを押し下げることで、可動させることができます。押し心地は特に問題ありません。
刃はこの角度か真っ直ぐかを切替えることができます。足元の木材を切断する場合には刃の角度を調整してやると作業がとても捗ります。
刃にも製品ロゴと「MADE IN JAPAN」という文字が刻印されています。この製品は兵庫県小野市で製造されています。刃の部分は全面にわたってとても丁寧に作られているという印象を受けます。
鋸刃は鏡面研磨仕上げによって、アサリがなく切り口がひじょうに綺麗になるという点が売りのひとつのようです。
シルキーの刃は「未来目」と呼ばれる特殊な目立てを独自に施しているということです。それによって普通のノコギリの刃よりも木の繊維を上手く切断することができるようです。
切れ味の秘訣は刃の構造にあったということですね。なお、刃の切幅は1.2mmとなっています。
ノコギリの先端部分は細くなっています。幅の広い両刃鋸と違って狭いところでの作業でも不満なく使用することができます。
実際にベッドの木製フレームを切断する時に大活躍でした。
刃はとても薄くてよくしなりますが、木は真っ直ぐに切れます。
ハンドルの下部には緩やかなカーブがあり、ハンドルをしっかりとキープすることができます。人間工学に基づいているということで疲れにくいように設計されているようです。
実際に使っていてもハンドルはひじょうに持ちやすいと感じました。グリップ感がしっかりとあります。
ハンドルの先端には穴が空いているため、脱落防止用のひもやカラビナを取り付けることができます。
実際に切れば分かる抜群の切れ味と綺麗な切断面
ゴムボーイは使い勝手も切れ味もどちらも優れています。ソーガイドなしでも割と真っ直ぐに切れます。
木材の断面もひじょうに綺麗です。公式サイトで刃の特徴が解説されています。
(参考)
シルキーの魅力 切り口の綺麗さ(ユーエム工業公式サイト)
ベッドのフレームや家具などに用いられている堅めの木材も普通に切れます。もちろん、SPF材のような柔らかい材よりも抵抗があります。
竹や庭木の切断にも適しています。
少し前に、脚付きマットレスベッドの解体作業を行いました。その際に、ベッドの木製フレームを細かく切断する作業で、ゴムボーイが大活躍しました。
詳しくはこちらの記事をご覧ください。
ブレードの先端が細くて木と木の間に上手く刃を入れて切断作業を進めることができたのです。時々、刃がスプリングコイルに当たってしまいましたが、刃が欠けることはありませんでした。
ベッドの外周を支える太い木材も軽々と切断できました。廃棄する木材のため適当に切ったにもかかわらず、かなり綺麗に切れてしまっています。
木材を大まかに切断するという用途であればひじょうに重宝します。一方、DIYで棚やベッドを作るといった用途には向いていません。その場合には両刃鋸のような一般的な木材用のノコギリのほうが適していると思います。
この「シルキー ゴムボーイ」は、発売から30年以上が経過しているにもかかわらず、多くのユーザーから支持されているという点が品質の良さを物語っているように感じられます。