これまで小枝の剪定や花殻摘みはダイソーの剪定鋏と普通のハサミを使い分けながら対応していました。しかし、ダイソーの剪定鋏では太い枝を切ることができず、鉛筆サイズよりも太い枝にはやむを得ずのこぎりを使用していました。
5月から念願のバラを育て始めたこともあって、太めの枝を剪定するために評価の高い剪定鋏を購入してみました。
本格的な剪定鋏はオリーブの枝からバラの枯れ枝まで難なくカットすることができて思っていた以上に快適でした!
太めの枝がシャコシャコ切れて気持ちいい!
定番の製品である岡恒「剪定鋏200mm(No.103)」
剪定鋏を選定するにあたり、ショッピングサイトの剪定鋏を暇を見つけては眺めていました。錆びにくいステンレス製のものにするか、安価なものにするか、定番のものにするか、それとも思い切って高価な桐箱入りのものにするか、というように悩みに悩んでいました。笑
そして最終的に評価が高くて売れ筋の製品でもあった岡恒の「剪定鋏200mm(No.103)」を選びました。この製品は200mmサイズになります。パッケージにある「MADE IN JAPAN」の文字が輝いています。
最初は「岡垣」だと思い込んでいたのですが、よく見たら「岡恒」でした。酷い間違いをしてしまったと思いながらも、他にも間違えている人がいるはずだと思って検索してみたら、やっぱり仲間がいましたw
岡恒の剪定鋏はアマゾンのランキングでも上位に入っており、評価もひじょうに高くてレビューも多くついています。
結論から言って、切れ味は最高に良かったです。これは買って良かったと思うと同時に、もっと早く買うべきでした。
今年(2021)の3月にオリーブの強剪定を行ったのですが、太めの枝はすべてのこぎりで切っていました。その時点で本格的な剪定鋏を持っていれば作業はもっと捗っていたように思えます。
製品の概要
製品のサイズは、幅約55mm × 奥行き約20mm × 高さ約200mmです。重さは約230gです。
本体は鋼からできており、刃部は高級刃物鋼を使用しているようです。また、ハンドル部にはビニールコーティングが施されています。製造国は日本です。
ここからは剪定鋏の詳細を確認していきます。ショッピングサイトに掲載されている写真では確認できない細部までご覧いただけると思います。
岡恒「剪定鋏200mm(No.103)」のデザイン
剪定鋏の表側
こちらが岡恒の剪定鋏(200mmサイズ)です。グリップの端にあるロックがかかっている状態です。紅白のグリップがなんとも可愛らしく感じます。
本体は重厚感があり細部にわたってしっかりと作られているという印象を受けます。
半月形の切り刃と三日月形の受け刃が綺麗に合わさっており、精度の高さを感じさせてくれます。こちらの剪定鋏は、切り刃と受け刃が交差することで枝が切れるバイパスタイプの剪定鋏となります。
刃の部分はとても大きく、刃先も鋭く研がれています。実際に使ってみると鉛筆程度の太さの枝は力を入れずに軽々と切れます。選定時にシャコンシャコンと軽快な音が響きます。
刃はひじょうに鋭利になっていますが、刃先のケースは付属していません。ですので、手を切らないようにご注意ください。購入時のブリスターパックに収納するか、または剪定鋏ケースを別途用意されることをおすすめします。
ハンドルは握りやすさを考えて作られており、手にしっくりと馴染みます。
ハンドルの端にある金具がロックになります。剪定鋏によってはハンドルを握り込むとロックが解除されるものがありますが、この剪定鋏は手動でロックを解除する必要があります。
ハンドルをロックする金具の付け根には板バネが仕込まれているようで、「バチン」と勢いよく開閉するようになっています。ロックを掛けるときに手をはさまないように気をつけてください。
剪定鋏の裏側
こちらが剪定鋏の裏側です。三日月形の受け刃が見えています。
刃は表と裏で違います。こちらは枝をがっちりと押さえるための受け刃になっています。こちらから見ると受け刃の厚みがお分かりいただけると思います。
刃のカシメはリベットによる固定ではなく、六角ボルトと六角ナットを用いたネジ式です。刃は研ぐために外せるようになっているものと思われます。刃を研ぐことがあれば追記します。
ハンドル部は表も裏もほぼ同じです。
剪定鋏を開いた状態
剪定鋏のロックを解除して開いた状態です。ロックを解除すると針金バネの力で最大まで開きます。
刃が全開状態になっています。切り刃と受け刃との間に十分な空間があるため、一般家庭におけるバラや鉢植えのオリーブ等の剪定作業で困ることはないと思います。
ただし、オリーブの主幹のように太すぎる幹や枝は、のこぎりを用いて剪定することになります。ちなみに、のこぎりはシルキーのゴムボーイを愛用しています。
針金バネの力はかなり強いと思います。握り込むのに少々力が要ります。
今のところ、長い時間にわたって使用することはありませんが、長時間の使用は手が疲れてしまいそうです。
枝を切った後は刃をウエスで拭き上げて綺麗にしてから保管しなければなりません。濡れた状態で放置すると錆があっという間に発生してしまいます。
「すぐ錆びた!」と言う方はメンテナンスをしていない可能性があります。ナイフであれば黒錆加工という方法もありますが、剪定鋏は拭き上げやオイルの塗布といった日頃の手入れが重要になりそうです。
手入れが面倒という方は最初から錆びにくいステンレス製の剪定鋏を選ぶ方がよいかもしれません。
受け刃は厚くてしっかりしています。受け刃は枝を固定する役割があります。
なお、枝を幹の付け根から綺麗に切り離したいときは、受け刃の厚みを考慮して刃の向きを変えてやる必要があります。
刃の重なりについては、歪みもなく使用時のぶれもありません。今のところ軽快に可動しています。
針金バネは摩耗しても交換品があるようです。
刃のサイズ
刃は切り刃と受け刃ともにしっかりとした厚みがあります。切り刃と受け刃の噛み合わせはまったく問題ありません。
枝は奥でしっかりと挟めるようになっています。
刃の長さも必要十分です。オリーブや月桂樹の新梢は刃先で軽く切断できます。
ハンドルのサイズ
全開状態の開口幅はかなり広いです。
当然、ハンドル中程の幅も広くなります。
剪定鋏はある程度握り込んだ状態で使用しますが、針金バネがハンドルを開こうとする力はそこそこあります。ですので、自分の手にあったサイズを選ぶことで使い勝手が劇的に変わると思います。
サイズの選び方
バラの剪定を想定して、革手袋を着用した状態で剪定鋏を握ってみました。私の手は大きすぎず小さすぎずという大きさで、200mmサイズでちょうどか、もしくはやや大きいと感じました。こういう場合はどちらのサイズを選べばよいのか迷ってしまいますよね。
一方、手の小さな方は200mmサイズでは明らかに大きすぎるため、180mmサイズのほうが使いやすいと思います。
もしかすると、自分の手が小さいか大きいか分からないという方や、どちらのサイズにするか迷っているという方もいるかもしれません。
剪定鋏を選ぶとき、「男性は大きなサイズを、女性は小さなサイズを」と言われがちですが、それは半分正しく半分間違っています。手のサイズは性別による差というより、身長による差といえるからです。
だから、大まかに言って、身長160cm未満の方は180mmサイズでよいと思います。反対に身長170cm以上の方は200mmサイズのほうが持ちやすいと思います。165cm前後の方は難しいところですので、大きめか小さめか好みのサイズを選んでください。
もちろん、身長180cmの方でも平均よりも明らかに手が小さいということが分かっているのであれば180mmサイズを選ぶ必要があります。
参考までに全開まで開いた状態にしてみると、当たり前ですが剪定鋏を保持することすら難しくなります。手袋を外しても同じような感じです。
それと、革手袋を着用するとかなり滑りやすくなります。個人的には素手かゴム付の手袋のほうが使いやすいといえます。
岡恒「剪定鋏200mm(No.103)」の使用感
バラのベーサルシュートの太い枯れ枝も簡単に切断することができました。枝がシャコンシャコンと軽快に切れることが楽しくて、捨てる枝を無意味に何度も切ってしまいました。笑
岡恒の「剪定鋏200mm(No.103)」は、総合的にみると価格以上の性能は十分あると感じました。今後もバラの剪定を中心に使っていきます。また、オリーブの枝の整理にも使う予定です。
もちろん、この剪定鋏だけが素晴らしいということではありません。一定の価格以上の製品であれば安価な製品と比べて刃の作りが違いますから、切れ味も良くなって当然です。あとは適切なサイズを選ぶことが使い勝手を左右します。
剪定鋏の「使いやすさ」と「持ちやすさ」に関しては、バネの仕様やグリップの形状などの要素も絡んでいますので、お近くに園芸店やホームセンターがある方は現物を一度ご覧になることを強くおすすめいたします。
ホームセンターのコーナンでは、どこの店舗に行っても200mmと一回り小さい180mmサイズが一緒に置いてありました。この剪定鋏はまさに定番の製品なのでしょう。ただ、店頭に行って大きさの確認はできても、実際に試すことができないというのが痛いところです。
岡恒の「剪定鋏200mm(No.103)」は、園芸愛好家の方々からプロの方まで幅広い層から圧倒的な支持を得ています。このように定評のある製品はどこで購入しても大外れはないと思います。