多機能が搭載されたマルチツールはアウトドアや災害時に使えるアイテムとしておすすめです。製品によって付属の機能は異なりますが、ナイフ、ドライバー、缶切りなどの機能が備わっています。
以前から100円ショップでも取り扱われていましたが、少し前にカードタイプのマルチツールがセリアから発売されました。ここではセリアのマルチツールを紹介しています。
なお、マルチツールはダイソーでも販売されています。
セリア「マルチツールプレート」の概要
セリアで販売されている「マルチツールプレート」の魅力を紹介します。最近、100円ショップのセリアはアウトドア用品を次々に発売しています。
「ファイアスターター」や「マルチツールカバー(S/M/L)」などのラインナップを見るに、かなりの力の入れようであることがうかがえます。
そんなセリアが2019年5月頃から「マルチツールプレート」というカードタイプのマルチツールを販売し始めました。レンチや栓抜きなどたくさんの機能が搭載されています。
私はカード型のマルチツールをちょうど欲しいと思っていたところだったのです! というのも、今夏からキャンプや軽登山を再開しようと思っていたからです。同時に、もしキャンプや山登りに行くのであれば、しっかりと準備を重ねて安全対策を万全にしてからでなければいけないという思いも強くありました。
そういう理由もあって、しばらく前からエマージェンシーキットやファーストエイドキットを作っていました。アマゾンなどで販売されているサバイバルキットやエマージェンシーキットにはカード型のマルチツールが同梱されていることが多いです。
私も自分で作成したキットの中に予備として入れる小型マルチツールを探していました。そんなときに、セリアの店頭で「マルチツールプレート」を発見したわけです。なんというタイミングでしょうか。安価でカードタイプのマルチツールを手に入れることができたので本当にありがたいと思っています。
けれども良いことばかりではありません。一般に安価なマルチツールは、それぞれの機能が簡易的であることに加えて、各部の精度が良くないことがほとんどです。セリアの「マルチツールプレート」も例外ではありません。
レザーマンやビクトリノックスなどの有名メーカーのマルチツールのほうが各部の精度や信頼性が勝ります。実際に有名メーカーの高価格帯の製品を見てみると作りがまったく異なることがわかります。有名メーカー品はさすがに高いだけのことはあります。
しかしながら、予備として防災バッグや登山のザックに入れおくということであれば、カードタイプのマルチツールでもまったく問題ありません。それに、とりあえず安価なマルチツールを持っておいて、使用頻度や必要な機能を見きわめてからメーカー品を買っても遅くないと考えました。
製品情報
品名 | カード型マルチツールプレート |
シリーズ | MULTI TOOL PLATE |
機能数 | 10 |
機能 | ナイフ、マイナスドライバー、缶切り、栓抜き、簡易のこぎり、ヒートンまわし、六角レンチ(6/7/8/10mm)、スケール、六角レンチ(4/5mm)、簡易方向読み、+キーホルダー用穴 |
サイズ | 本体サイズ:高さ約70mm × 幅約45mm ケースサイズ:高さ約80mm × 幅約55mm |
重さ | 実測値29g(本体:26g、ケース:3g) |
材質 | 本体:ステンレス ケース:ポリウレタン |
付属品 | 革調ケース(ブラック) |
製造国 | 中国 |
発売元 | 松野工業株式会社 |
なお、この「マルチツールプレート」は、セリアのアウトドア用品のコーナーに置かれているか、または、キッチンコーナーの栓抜きのあるところに陳列されていることがほとんどです。
同時期にセリアが発売した「ファイアスターター」は、売り切れが続出して入手困難となっているようです。しかし、「マルチツールプレート」はまだ在庫のある店舗が多いように思います。
セリア「マルチツールプレート」の外観とデザイン
セリアの「マルチツールプレート」です。専用ケース付き。
使用例では栓抜き機能が利用されています。
パッケージには「マルチツールプレート」本体の原寸大写真(実際は原寸大ではない)とともに、各部の機能が紹介されています。全部で11個の機能が記載されています。ただし、そのうち1個はキーホルダー用穴のため実質の機能は10個となります。
マルチツール本体は黒い革調のケースに入っています。ケースはマルチツールが取り出しやすいように工夫されています。
ケースのサイズは長辺が約79mm、短辺が約56mmとなっています。パッケージに表記されたサイズと少しだけずれています。ケースの重さは約3gです。
ケースの裏面です。素材の手触りも悪くありません。
マルチツール本体を取り出してみました。マルチツールとケースとの大きさの対比です。
マルチツールの裏面です。
マルチルールを側面から見た写真です。本体にはしっかりとした厚みがあります。
裏面に錆が少し浮いている箇所がありました。品質は値段なりといったところでしょうか。
マルチツールの実寸を測定してみました。カードの長辺はパッケージに表記されたサイズより少しだけ短い約69mmです。
クレジットカードと比べると一回り二回り小さいサイズになります。マルチツール本体の重さは約26gです。
カードの短辺はパッケージに表記されたとおり約45mmです。また、本体の厚みは約2mmです。厚みを気にしないのであれば財布にも問題なく入ります。
セリア「マルチツールプレート」の機能と特徴
セリアの「マルチツールプレート」にはたくさんの機能があります。それぞれの機能を見ていきましょう。
1)「ナイフ」機能
短辺に傾斜がついて鋭利になっている部分があります。テープや麻ひもなどを切るときに使えます。
刃先はナイフほど鋭利ではありませんが、紙程度なら簡単に切れます。ただし、カッターナイフのように綺麗に切ることはできません。
2)「マイナスドライバー」機能
簡易なマイナスドライバーがついています。電池ボックスの蓋を開けたり、何かをこじったりするときに使用できます。ネジの頭部にある駆動部をつぶさないように注意する必要があります。
3)「缶切り」機能
右上が缶切りになっています。一般的な缶詰の蓋を開けることができます。最近ではプルタブを起こして開けるタイプの缶詰も多いことから、缶切りの出番は昔と比べて随分減っているように思います。
実際に缶詰を開けるときは、専用の缶切りのほうが使い勝手が良いことは間違いありません。普通の缶切りより時間がかかりそうです。けれども、いざというときのために防災バッグに入れておくと災害時に役立ちそうです。
4)「栓抜き」機能
缶切りの下の部分が栓抜きになっています。栓抜きは普通に使えます。栓抜きは持って行くのを忘れることが多いアイテムだと思います。
瓶ビールを買ったのに栓抜きがなくて蓋が開けられない! そんなときに栓抜き機能があるととても助かります。もっとも、栓自体はテーブルの角に引っかけて開けるなどさまざまな開け方があるとは思いますが……。
5)「簡易のこぎり」機能
指で擦ると指が切れそうなくらい尖っています。しかし、これで材木を切るのは難しいでしょう。あくまで細いロープを切断したり、段ボールを切断したり、あるいは、細い小枝を切ったりするくらいしか使い道がないように思います。金鋸ではないため金属棒の切断はできません。
6)「ヒートンまわし」機能
鋸の下にヒートンまわしがあります。ヒートンって何?と思って調べてみたら「吊り金具」の名称だったようです。
マルチツールでヒートンを回さないといけない場面が思いつきません……。手で回したほうが早い気がします。
7)「六角レンチ(6/7/8/10mm)」
写真中央の部分が六角レンチになっています。カード中央の六角レンチは6mm、7mm、8mm、10mmの4サイズが搭載されています。また、これとは別にカードの下部に4mmと5mmもついています。
六角レンチは家具などに使用することがあるので使える機能かもしれません。ただ、カードタイプであることが仇となって狭い部分に使用することができません。
8)「スケール」機能
4cm分のメモリが刻まれた定規があります。小物の寸法を測りたいときに使えます。
9)「六角レンチ(4/5mm)」
上でも紹介しましたがカードの端に六角レンチの4mmと5mmが搭載されています。小さい六角ボルトを回すときに使用できます。
10)「簡易方向読み」機能
写真の左下の部分が簡易方向読みになっています。方角を確認するために使用するようです。地図の上に重ねて使うものだと思われます。
使用方法は、現在地を穴に合せて地図に記載された方角と対応付けた上で、各方面の方角を確認するものと考えています。間違っていたらすみません。
具体的な使用方法はググっても出てきません。最初は太陽の位置と時計の針を利用して方向を定位するようなものかと思っていたのですが……。とにかくウェイファインディングに使うことは間違いなさそうです。
セリア「マルチツールプレート」は防災バッグに!
セリアが最近発売したアウトドアアイテムの中で、「マルチツールプレート」は「ファイアスターター」に次いで気に入っているアイテムです。
そうはいっても一つ一つの機能は、単独の機能を持つ工具の性能と精度には遠く及びません。安価なマルチツールは、あくまでもいざというときに正規のツールの代用となる最低限の機能を備えているに過ぎません。
けれども、それぞれのツールの予備を携行することは大きな負担になります。小型軽量かつ薄型のマルチツールを防災バッグやエマージェンシーキットの中に常備しておくと安心感が生まれます。見た目もすごく格好良いと思います。
マルチルールには格好良くて使い勝手も計算されたブランド製品がたくさんあるので、最初から良質な製品を手にすることも視野に入れる必要があります。