火吹き棒は火熾しから焚き火の火力調整まで幅広く活用することができるアイテムです。アウトドア用品としてさまざまなサイズの火吹き棒が販売されています。
お手頃な値段の火吹き棒も多く販売されていますが、誰でも簡単に作ることができます。
ここでは実際に私が火吹き棒を作成する過程を紹介しています。皆さんもぜひお試しください。
「指示棒」を利用した「火吹き棒」作成
ダイソーの「指示棒 Pointer」を利用して「火吹き棒」を作成します。「火吹き棒」は焚き火の火熾しで特定の箇所に酸素を送り込んで燃焼を促進させる働きがあります。うちわで仰ぐことでも同様の効果が得られますが、特定の箇所にピンポイントで酸素を送り込めるところが「火吹き棒」の利点といえます。
空気を効率的に供給することは、火熾しにおいて想像以上に重要な要素です。製鉄の歴史を振りかえると、鞴の発明が革新をもたらしていることからも、その重要性がうかがえます。
さて、今回はダイソーの「指示棒」を利用します。「指示棒」は伸縮式のためひじょうにコンパクトになります。アウトドアに最適ではないでしょうか。このような「指示棒」はダイソー以外の100円ショップや文具店でも販売されています。
また、「自撮棒」を利用して太めの「火吹き棒」を作成することもできるようです。こちらはいずれチャレンジしてみようと思います。
製品情報
品名 | 指示棒 Pointer |
サイズ | 最長サイズ:約56cm |
材質 | ステンレス、ABS |
製造国 | 中国 |
発売元 | ダイソー |
「火吹き棒」作成の工程
ダイソーの「指示棒」を利用します。「指示棒」は文房具コーナーに置かれています。他にもダイソーでは先端部に磁石や鏡のついたものが販売されています。柄の部分は共通のようですので、手に入るものを用いれば良いと思います。
「指示棒」を最大まで引き出した場合、約56cmの長さになります。先端部分をカットするため完成品はもう少し短くなります。
パッケージから取り出した本体の全体像です。ペンと同じようなサイズ感です。
「指示棒」は伸ばした状態でもしっかりしています。本体がぐらぐらするようなことはありませんでした。
クリップ部分はネジ式になっているだけなので、まわすとすぐに外れます。
クリップ部分を取り外した状態です。完成後に本体のネジ穴に埋まっているABS樹脂をドリルで取り除く必要があります。この作業はかなり時間がかかりました。
先端部を取り外します。グッと力を入れて横に倒すと外れます。
本体の先端が露出した状態です。
ここから先端部の切断作業を行います。注意点は、先端部から数ミリ内側を切断することです。この写真をご覧頂くとお分かりいただけるとおり、先端から少し内側に小さな「・」が刻まれています。この部分まで先端部を固定するための金属の芯が埋め込まれています。
最初はそのことに気がついていませんでした。とにかく、「指示棒」を収納するとき、一番細いパイプが二番目のパイプに埋まってしまわないように、少しでも「火吹き棒」を長くしようとしていました。
結論からいうと、先端部のギリギリのところは切断できません。切断は、一般家庭にあるような小型ニッパー、金鋸、ステンレス用金切鋸刃では無理でした。仮に切断しても穴が空いていない状態になります。よく考えれば分かることなのに……そんなわけで失敗談を掲載しておきます。
写真の位置でニッパーを用いて切断してください。簡単に切断することができます。
先端から数ミリのところまで芯があることがお分かりいただけると思います。この部分は簡易な工具では切断できません。切断できても空洞ではありません。
ニッパーで切断すると先端が凹んで、縁がギザギザの状態になります。ラジオペンチで周囲を円形に成型してから、縁を適当なやすりで削ります。そうすると手で縁を触っても切れません。
反対側の部分です。ネジ穴部分に詰まっている白い樹脂をドリルで削って取り出しました。上手くとる方法もあるのかもしれませんが、思いのほか時間がかかってしまいました。
「火吹き棒」の完成です。市販の火熾しキットの中に入っている簡易な「火吹き棒」と比べても遜色ありません。個人的には出来映えに十分満足しています。
問題なく伸縮させることができます。ただ、格納時に先端部を戻しすぎると、引っ張り出すのが大変になります。
いかがでしたでしょうか。他にもアウトドアに関する記事を書いていますので、よろしければぜひご覧ください。Twitterもやっています。ご登録お願いいたします。