ユニクロにて革ベルトを新調したところベルト穴の位置が合わなかったので自分で新しい穴を開けることにしました。ベルトに穴を開ける方法はいくつかありますが、電動ドライバー/電動ドリルにドリルビットを装着する方法が手軽で綺麗に穴を開けられます。
このページでは電動ドライバーを使ってベルトに穴を開ける方法を事例を通して紹介しています。また、この方法と併せて別の手法で穴を開ける方法も紹介しています。
レザーベルトに穴をあける方法
穴を開ける素材とその厚みを確認する

ベルトに新しく穴を開ける場合は素材や厚みを確認した上で、穴の開け方を決めてから必要な道具をそろえる必要があります。ベルトの穴径は大体2mm、3mm、4mm あたりですが、製品によって異なるので事前に確認してください。
今回はユニクロで購入した「イタリアンレザーステッチベルト」に追加で穴を開けます。このベルトは表裏が牛革で仕上げられており、それなりに厚みがあります。力を掛けなければいけない方法は非力な方には少々難しいといえます。そのため、穴を楽に開けられる方法を採用すべきです。

ベルトに穴を開ける四つの方法
購入店の穴開けサービスを利用する
たとえば、ユニクロでは購入したベルトの穴開けサービスが提供されています。それに対して無印良品ではベルトの穴開けサービスが提供されていないようです。
ユニクロのベルトコーナーには「ベルトの穴あけをご希望のお客様は、スタッフまでお気軽にお申し付けください」という案内が掲げられています。専用器具で穴を開けるイラストも添えられています。
しかし、この手のサービスには注意点があります。それはスタッフがベルトに穴を開けた経験がなければ上手く作業できない可能性があるということです。革の厚いものは穴を開けるために強い力が必要になるため、非力な人は穴を上手く開けられないかもしれません。また、不器用な人は穴の位置が中心または左右からずれる可能性があります。
電動ドライバーとドリルビットを利用する

ベルトの穴をDIYで開けたいという方は電動ドライバーを利用する方法がもっともお手軽です。電動ドライバーを利用すると簡単かつ綺麗に穴を開けられます。下に敷く適当な木材も必要です。今回はこの方法を後半で詳しく紹介しています。
この方法は電動ドライバーと径の異なるドリルビット数種類を既に持っていることが大前提になります。電動ドライバーをベルトの穴開けのためだけに新たに購入することはできないでしょう。とはいえ、電動ドライバーは家にひとつあると家具の組み立てやDIYに活用できるので持っておいて損はありません。
ドリルビットは皮革用の製品が販売されており、鉄工用や木工用よりも穴開けに適しています。皮ポンチビットという電動ドライバーに装着できる穴開けポンチもあります。
今回は一般的なドリルビットを使いましたが、それでも普通に穴を開けること自体は可能です。しかし、ドリルビットは刃が尖っている新しいもの、皮の穴開けに適したものを使用するほうが綺麗に仕上げられます。これに加えてリーマーがあると穴を広げて微調整する際に便利です。
この方法の問題点はドリルビットの径を正しく選定する必要があるということです。ベルトの穴はベルトの種類によって違います。穴が小さすぎては金具が通りませんし、大きすぎては既存の穴との統一感がなくて不格好になってしまいます。穴が小さい分には修正が効きますが、穴が大きすぎたらどうしようもありません。
この方法は電動ドライバーを正しく安全に利用できるスキルが必須となります。回転工具は適当に扱うと大変危険です。

穴開けポンチとハンマーを利用する

穴開けポンチと玄翁を利用して穴を開ける古典的な方法もあります。昔はこの方法で穴を開けるのが一般的でした。
穴開けポンチと玄翁はダイソーやセリアなどの100均でも手に入るようです。メーカー製のしっかりしたものは Amazon や楽天市場などのネットショッピングやホームセンターで手に入ります。この他に木の板のような作業台となるものが必要です。
ベルトの穴は商品によって違うので適合したサイズの穴開けポンチを用意しておかないといけません。有名メーカーの製品は穴径実物サイズがパッケージに印刷されていることがあるのでよく確認してください。
この作業の問題点は革が厚いと穴を開けるのに相当な力を要するという点です。ペラペラのベルトや合皮のベルトは簡単に穴を開けられますが、本革の分厚いベルトは道具とやり方によっては穴が開けられないか、開けるのにとんでもなく苦労するかもしれません。
工具箱に入っている古い穴開けポンチを使う場合は先端に問題がないかどうかよく確認してください。新しいものもお手頃価格で手に入れられます。電動ドライバーに取り付ける皮ポンチビットという製品も販売されています。

専用器具であるレザーパンチを利用する
穴開け専用器具であるレザーパンチがネットショッピングで手に入ります。パンチ穴径を選ぶことができるので、この工具があれば色々なサイズの穴を開けることができます。
この方法にも問題はあります。レザーパンチはペンチのように柄を握って力をこめて穴を開けます。それなりの力が必要になります。工具の柄に体重をかけて作業しなければならないこともあります。それでもレザーの厚みによって穴が開きにくかったり開けられなかったりすることが起こるでしょう。
工具に体重を乗せて作業するのであれば適当な木材を敷いておかなければなりません。机の上で作業すると机に傷や凹みが残ってしまいます。
試しに穴を開けてみること

たとえば、ユニクロのレザーベルトはタグにレザーの切れ端が付属しています。実際のベルトと同じ厚みではありませんが、こういう破片を使って穴開け作業の練習を必ず行ってください。捨てる前の古いベルトでも構いません。
ぶっつけ本番でいきなり穴を開けようとするとミスしてしまう可能性があります。道具の使い方にはコツが要りますし、DIYは経験がものを言うところもあります。素人であればあるほど練習は必要不可欠といえるでしょう。
実際の穴開け作業について

今回は電動ドライバーとドリルビットを用いて新しい穴を開けていきます。いずれの方法を利用するにしても穴を開ける位置をしっかりと確認して印を付けておきましょう。
既存の穴の間に新しい穴を追加するのか、それとも一番内側に穴を追加するのか、使い勝手や見た目をよく考えて位置決めします。
穴の間隔と位置が不規則になると不格好に見えるので穴の位置を決める作業は重要です。ドリルビットやリーマーなどを中心に突き刺して位置がずれないようにすると作業が捗ります。

作業の際は作業台として適当な木材を敷いておいてください。床やテーブルに穴が開いてしまっては大変です。
手始めに細いドリルビットを装着して中心に穴を開けます。それで感触を確かめてください。
ベルトの材質や厚みにもよりますが、穴の周辺が盛り上がったり巻き込まれたりして変形することがあるので作業は慎重に進めましょう。

こちらが細いドリルで穴を開けた状態です。穴の開き具合や中の状態を確認してます。
問題は特に見られませんのでドリルビットの径を変えて作業を進めていきます。

この作業はミスができません。電動ドライバーを垂直にしてゆっくりと穴を開けていきます。

穴を開けた後にリーマーで穴を微調整しつつ開口部の毛羽立ちを処理しておきます。
新しく開けたベルト穴

一番右側のベルト穴が新しく開けたところになります。やはり新品の穴と同じようにはいきませんが、それでも比較的綺麗に穴が開けられています。

穴を拡大してみると新しく開けた穴であることが分かってしまいますが、手元から離して見てみると指摘されなければすぐに気づきません。
ただ、このベルトの場合は穴の中の茶色い部分が見えてしまっているのでマジックなどで塗りつぶすなどしたほうが目立ちにくくなります。

実際に金具を通してみても違和感はありません。鏡を通して対面した状態でも、自分で穴を開けたことはまったく分かりません。いかがでしょうか。ベルトをわざわざお店に持って行くのが面倒だったので久々に自分で穴を開けてみましたが上手くいったと思います。
電動ドライバーとドリルビットを利用してベルト穴を追加することはそれほど難しくありませんので気が向いたらチャレンジしてみてください。
今回は工具箱に入っていた適当なドリルビットを使いましたが、新しいドリルビットを使えばもっと綺麗に穴を開けることが可能です。ポンチビットを試してみても良いかもしれません。

























































































