ここでは先日組立てたPCに使用した「Ryzen 5 3600」と AMD の純正 CPU クーラーである「Wraith Stealth」とその上位モデルである「Wraith PRISM」を画像で概観したいと思います。
「Ryzen 5 3600」と「Wraith PRISM」の組み合わせは最高
AMD の「Ryzen 5 3600」は第3世代 Ryzen シリーズのラインナップの中でも売れ筋の一つです。私のパソコンのように ASRock の「B450 STEEL LEGEND」と組み合わせて使われていることも多いようです。コストパフォーマンスの高さでは群を抜いています。
発売されてから一定の期間が経過していることもあり、導入事例は数多くベンチマーク結果についても多くの報告があります。したがって、このページではベンチマークについては触れていません。
なお、2020年7月7日、Ryzen シリーズに新モデルが追加されています。新モデルの詳細は下記のPC情報サイトが詳しいです。新製品にするか旧製品にするかで迷っている方はとても参考になると思います。
Ryzen 9 3900XT・Ryzen 7 3800XT・Ryzen 5 3600XT速攻ベンチマークレビュー(パソコン工房公式サイト)
7月7日発売。クロックを向上させた「Ryzen 3000XT」シリーズ(PC Watch公式サイト)
クロック微増のRyzen 3000XTシリーズと現行モデルの難解な性能差を30回試行で徹底比較(ASCII公式サイト)
パフォーマンスはどう変わった?クロックアップ版「Ryzen 3000XT」シリーズ検証(エルミタージュ秋葉原)
このページでは、最初に AMD「Ryzen 5 3600」の付属品や外観を簡単にみていきます。それから「Ryzen 5 3600」の純正クーラー「Wraith Stealth」、RGB LED の搭載された「Wraith PRISM」を見ていきます。
AMD「Ryzen 5 3600」はコスパ最高の CPU
RYZEN 5 と書かれたお馴染みのパッケージです。小さな箱の中には純正の CPU クーラーである「Wraith Stealth」が付属しています。この CPU クーラーは TDP65W の「Ryzen 5 3600」を冷却できる性能があります。
パッケージの裏面には簡易な説明が各国語で記載されています。
パッケージの側面には付属している「Wraith Stealth」の写真があります。
反対側には「Ryzen 5 3600」本体が見えるようになっています。
パッケージには正規販売代理店のCFD販売の保証が付いていることを示すシールが貼られています。限定保証を受けるための要件が記載されています。
並行輸入品を購入してしまうと正規代理店による保証が受けられないことがあります。購入先には注意が必要です。
箱の中には左から純正 CPUクーラー「Wraith Stealth」、「Ryzen 5 3600」、Ryzenロゴシール、説明書×2が入っています。
CPU 本体と Ryzen ロゴシールはプラケースに封入されています。
ところで、皆さんはロゴシールを貼る派ですか? 私は貼るのがもったいなくて大事に保管して、5年10年経ってから発見して結局捨ててしまう派です・・・・・・。
AMD の CPU は CPU 本体の裏面にピンが付いています。取り付ける際にピンを曲げてしまわないように注意が必要です。
AMD「Wraith Stealth」
純正 CPU クーラーの「Wraith Stealth」が付属しています。このクーラーはひじょうにシンプルなものになっています。
「Wraith Stealth」は AMD の CPU クーラーの中で最も下位グレードの製品であるためRGB機能が搭載されていません。
マザーボードへの取り付けは四隅にあるネジを使用します。ワンタッチで取り付けることができないのが不便です。
放熱フィンはアルミニウムからできています。また、中心部には CPU グリスが予め塗布されています。
冷却ファンの電源用コネクタです。電源用コネクタの取付位置を確認した上で、CPU クーラーを取り付ける向きを決める必要があります。
ちなみに、このクーラーは ASRock の「DeskMini A300」の交換用 CPU クーラーとして有用なので、使用しない場合にも取っておくと良いかもしれません。
AMD「Wraith PRISM」
AMDのRyzen シリーズに付属している純正CPUクーラーは、上位モデルから順に「Wraith PRISM」、「Wraith MAX」、「Wraith SPIRE(With RGB LED)」、「Wraith SPIRE」、「Wraith STEALTH」となっています。
新たに自作したパソコンには「Ryzen 5 3600」純正 CPU クーラー「Wraith Stealth」が付属しているのですが、それを使わずに別途購入した AMD の CPU クーラーの中でも最上位のモデルである「Wraith PRISM」を使用しました。
「Wraith PRISM」にはユーザー制御のRGB照明が搭載されています。AMD が提供している「WRAITH PRISM LED制御ユーティリティー(Cooler Master製)」を使用することで AMD ロゴ、リング、冷却ファンに搭載された三つの LED を個別に自由に制御することができます。
マザーボードメーカーの LED 制御ソフトでは、ロゴとリングの色や発光パターンを変えることができないはずです。少なくともASRockの「POLYCHROME SYNC/POLYCHROME RGB」では冷却ファンの色と発光パターンの変更しかできませんでした。
WRAITH PRISM LED 制御ユーティリティー(Cooler Master製)は下記のリンクからダウンロードできます。
(参考)
冷却ソリューション(AMD公式サイト)
「Wraith PRISM」を側面から見てみると、冷却フィンがひじょうに薄く作られていることが分かります。
側面に見える銅製パイプは下部の銅プレートと繋がっており CPU の冷却性能が高められています。
また、マザーボードへの取り付けは金属製フックを引っ掛けてレバーを倒すだけという利便性の高いものになっています。
本体直付けの冷却ファン用の電源コネクタです。これを挿しただけでは RGB LED を制御することはできません。あくまでもファンの電源です。
「Wraith PRISM」には二つのケーブルが付属しています。このうちのどちらか1本だけを接続して RGB LED を制御します。
CPU に当たる部分は全面銅製になっています。また、既に CPU グリスが塗布されています。このままでも問題ありませんが、長期間使用していると CPU が固着してしまうという情報もあったため、取り外しのことを考えて CPU グリスを塗り直しました。
CPU グリスは「塗られている」というより「へばりついている」という表現のほうがぴったりで、拭き取るのに苦労します。私はキッチンペーパーにアルコールをつけて拭き取りました。
綺麗に拭き取ったつもりですが、銅製パイプの隙間にグリスが若干残っています。これ以上は取れませんでした。
GELID「GC-EXTREME」
今回は GELID の「ハイエンドメタルフリーグラス1グラム入り」を使用しました。選んだ理由は特になく、店頭で安く売られていたものです。
パッケージには「非伝導性・非腐食性・低劣化仕様」と書かれています。グリスの製造元はアメリカで、組み込みが台湾となっています。
そこそこの性能があるとうたわれています。
この CPU グリスは細い注射器タイプで、塗布しやすいようなノズルが付属しています。
実際に使ってみるとかなり粘度の高い固めのグリスでした。また、グリスを上手く伸ばして塗ろうとすると1グラムでは足りませんでした。
評判の良い「MX-4」や「Thermal Grizzly」を使ったほうが使いやすいのかもしれません。個人的には柔らかくて塗りやすいグリスが好みです。
とはいえ、グリスは CPU 本体と CPU クーラーの隙間を埋めて、熱を上手く伝えられさえすればどんな製品でも良いと思っています。
ただし、一部のグリスには偽物が出回っているようなので購入時に注意が必要です。
「Ryzen 5 3600」と「Wraith PRISM」はどちらも大満足
CPUクーラーはジャンク品として購入したものですが、未使用新品のようでまったく不具合等はありませんでした。お店側はパソコン組立て時に純正以外の高性能CPUクーラーを取り付けて、未使用のものをクレームが付かないようにジャンク品として処分したのだと思います。
今のところCPUもCPUクーラーも快調に動作しています。CPU温度も待機時やWeb閲覧時は40~55℃あたりで推移しているようです。
「Ryzen 5 3600」と「Wraith PRISM」は本当に満足できる組み合わせだと思います。