タイルカーペットはフロア素材として、会社から家庭まであちこちで採用されています。タイル状に切り取られた小さなカーペットを順番に敷き詰めていくだけで、絨毯を敷いたような床を簡単に作ることができます。
「50cm×50cm」といった主要サイズ以外にも、「40cm×40cm」「45cm×45cm」などのサイズもあるようです。しかも、1枚あたりの価格も300円前後とお手頃で、どこのホームセンターでも簡単に手に入ります。
タイルカーペットはカラーバリエーションが豊富な点も魅力です。色や柄の違うものを上手く組み合わせて使用することができます。また、ジュースやコーヒーをこぼして汚してしまったとしても、一部分だけを取り外して洗浄したり取替えたりすることができるという利便性の高さも特徴の一つです。
しかも、DIYで設置することが容易です。製品によっては置くだけでも設置できます。今回はそんなタイルカーペットを狭小スペースの床面に敷いてみました。
タイルカーペットは床にぴったりと敷き詰められるところが魅力
ホームセンターオリジナルの防炎制電タイルカーペット
このタイルカーペットはホームセンターコーナンの「コーナンオリジナル 防炎タイルカーペット(KTX-107)アイボリー」という製品です(型番はカラーによって変わります)。サイズは50cm×50cm、厚みは約0.5cmです。価格は1枚305円(税込み)でした。20枚セット(箱入り)もあるようですが、6,100円(税込み)ですのでまとめ買いしても割引きはありません。
製品は防炎で制電加工も施されています。また、汚れても洗うことができます。製造国は日本です。材質はポリプロピレン100%で、ホルムアルデヒド対策品(F☆☆☆☆)です。重量は980gあるため、数枚でもずっしりとした重みがあります。
このようなタイルカーペットは多くのホームセンターで取り扱われています。ご興味のある方はお買い物のついでに敷物コーナーに立ち寄ってみてください。なお、タイルカーペットは、丸めて持って帰ってもクセが付くことはありませんでした。
他に、サンゲツや東リ等の有名メーカー製のタイルカーペットがネットショップ等で販売されています。
(参考)
コーナンオリジナル 防炎タイルカーペット(コーナン公式サイトの製品ページ)
こちらのカラーはアイボリーです。カラーは他に、ピンク、グリーン、ブルー、モカ、ベージュ、ブラウン、ライトグレー、グレー、ダークグレーがあります。また、柄入りのものには、モカストライプ、グレーストライプ、ダークグレーストライプがあります。
今回はお店に置いてあった中でもっとも白くて明るい色を選びました。カラーに迷ったら明るめの色を選ぶのが正解です。グレー系やブルー系はオフィスのような仕上がりになります。
同じサイズであれば複数の色を上手く組み合わせて配置することもできますが、オシャレにするにはかなりのセンスが求められそうです。
タイルカーペットの厚みは約5mmです。厚みには毛の部分も含まれるので物を置いたときにやや沈み込みます。
詳細なサイズ表記は、パイル長が3.0mm(±0.5mm)、全厚が5.5mm(±0.5mm)となっているようです。
タイルカーペットの裏面
裏面は真っ黒でゴムのようになっています(素材はポリプロピレンです)。そのため、タイルカーペットを床にそのまま敷き詰めるだけで使えます。
タイルカーペットを床にしっかり取り付ける場合は専用の両面テープを使用するようです。
裏面はゴムのように真っ黒です。こちらの面はペタペタとした手触りということもあり、敷いた後に飛び跳ねてもずれることはありませんでした。
設置時は裏面の矢印を参考にして配置を決めます。
パイルの方向を揃える「流し貼り」にするときは矢印の方向を揃えて配置します。パイルの方向を交互にする「市松貼り」にするときは矢印の方向を縦横交互に並べていきます。これらの二つの方法が基本となるようです。
他にも、縦横を適当に配置する「ランダム貼り」や、タイルを各列半分ずつずらして配置する「レンガ貼り」があります。
裏面はシボ加工されたようになっています。
製品シールは簡単に剥がすことができました。この製品に関しては、のり残りもありませんでした。
「流し貼り」と「市松貼り」の比較
タイルカーペットを2枚流し貼りにした状態です。パイルの方向が揃っているため、スッキリとした印象があります。
継ぎ目は上から見ても分かります。
こちらは市松貼りにした状態です。縦横を交互に配置しているため、デザイン性が高まります。
継ぎ目は当然のことながら流し貼りよりも目立ちます。
タイルカーペットの貼り方
タイルカーペットは部屋の大きさによって必要な枚数が異なります。また、同じ畳数であっても畳のサイズによって部屋の大きさが異なります。
畳のサイズには「京間/本間(1.91m×0.955m)」「中京間(1.82m×0.91m)」「江戸間(1.76m×0.878m)」「団地間(おおむね1.7m×0.85m)」などがあるようです。いずれも縦横比が2:1になっています。
ここでは、江戸間と本間における必要枚数の目安について、製品ページの内容を以下の表に引用して紹介します。
3畳 | 4.5畳 | 6畳 | 8畳 | 10畳 | |
江戸間 (1.91×0.955m) |
176×261cm 24枚 |
261×261cm 36枚 |
261×352cm 48枚 |
352×352cm 64枚 |
352×440cm 72枚 |
本間 (1.76×0.878m) |
191×286cm 24枚 |
286×286cm 36枚 |
286×382cm 48枚 |
382×382cm 64枚 |
382×477cm 80枚 |
(ホームセンターコーナンの製品ページより)
タイルカーペットを部屋一面に敷き詰めるときは部屋の中心から貼り付けていきます。コーナンの製品サイトにも、部屋の中心から貼ると綺麗に貼れると書かれています。
敷き詰め方は販売サイトや動画サイトでも解説されていますが、上記のカインズの解説動画(約5分)だけでも施工の基本が掴めます。
今回のように納戸、クローゼット、キッチン等の狭小スペースに敷く場合は、敷きやすい壁際からでも特に問題ありません。
施工範囲が狭いため接着剤や両面テープは一切使用していません。
タイルカーペットの厚みは約5mmのため、床一面に敷き詰めても違和感はありません。この上にテーブルや椅子などの家具を置いて使用できます。
タイルカーペットを敷き詰めた状態です。場所によっては壁が真っ直ぐではないところもあり、その場合には微調整が必要になります。
タイルカーペットを蹴っても真上で飛び跳ねても、ずれたり捲れたりすることはありませんでした。
継ぎ目はきちんと貼ると目立たなくなりますが、完全に無くすことはできません。
タイルカーペットのカット
たいていのタイルカーペットはハサミやカッターナイフでカットすることができるようになっています。コーナンオリジナルの製品もハサミでカットできます。
しかし、綺麗にカットするためにはカッターナイフを使うことをおすすめします。それとあわせて、差し金や胴縁などの端材があると重宝します。
差し金等をケガキ線にあてがって、カッターナイフで真っ直ぐに2~3回なぞると黒い裏面の部分が綺麗に切れます。その後に写真のように折り目を付けてから、切れ目を縦にしてカッターナイフでパイル部分をカットします。
カッターナイフを上手く使うと切断面が綺麗になります。ハサミは毛羽立ちをカットしたり曲面をカットしたりするようなかたちで断面の微調整に使えます。
パイルをカットするときに細かい繊維が舞うことがあります。ご注意ください。掃除機は必須です。
凹凸のある箇所のカットがもっとも面倒な作業になります。ここで差し金があると作業が捗ります。差し金は一家に1本必要です。
裏返して作業するので、左右を間違えないように注意が必要です。
ミリ単位で微調整をしながらカットすると複雑な形状でも綺麗に収められます。
冬場はフローリングだけだと足元が冷たくて辛かったのですが、タイルカーペットを敷くことによって足裏の冷たさが随分と緩和されました。設置を迷っている方は、一度思い切って敷いてみてはいかがでしょうか。
質感や手触りは最寄りのホームセンターで見てみてください。また、サンゲツ等の有名メーカー製は色と柄のラインナップが豊富で、価格もほとんど変わらないことから、そちらも併せて確認されることをおすすめいたします。